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【特集】アジアのお弁当を知りたい!<韓国編>#1:子育てママたちのキンパ奮闘記

今回、お弁当事情を深堀りしてみるのは、お隣、韓国です。文化面においては日本との共通点も多く、身近な国というイメージがありますが…!? 韓国在住歴20年の日本人ママであり字幕翻訳家である山岸由佳さんに、リアルなお弁当事情をレポートしていただきました!

\\台湾・ベトナム・インドのお弁当事情はこちら//


   

パクッと一口、彩り鮮やかな人気料理
あらゆる場面で重宝されるキンパ(海苔巻き)

韓国でお弁当といえば、何はともあれキンパ(김밥 海苔巻き)です! ピクニック、イベント、手土産、朝ご飯から夜食まで、ありとあらゆる場面で喜ばれる食事であり、おやつがキンパなのです。

お弁当を持って出かける初めての公式行事は、幼稚園の遠足でしょう。韓国のママたちは早起きしてキンパを手作りします。

定番具材のタクアン、ゴボウ、カニカマは、あらかじめキンパ用に切られてパックで売られているので便利です。ニンジン、ホウレンソウ、卵焼きなどをプラスして、黄色、オレンジ色、緑、茶、赤とそろえば見た目もカラフル。他にもキュウリ、ツナマヨ、牛肉、とんかつ、ハム、チーズなどを入れ、ご飯少なめ具だくさんでボリューム満点に。


ご飯はゴマ油と塩で味付け。一口大にカットすれば、まさに萌え断!?


ただ、日本のキャラ弁のような“魅せ方”へのこだわりは韓国にはあまりありません。量を優先したのか、カットした形のまま詰められていて、真っ黒な海苔しか見えないお弁当も見かけます。

家庭で作るキンパの味に大差はなく、遠足のお弁当のおかずを一切れずつ友だちと交換するようなことはキンパでは起こりません。交換対象になるのはキンパ以外に持参した果物やお菓子です。


5種類(5色)以上の食材を巻いて作るのが基本。遠足の朝、ママたちは早起きして頑張ります

スーパーにはキンパ用にカットされた具材パックが売られています



「早起き手作り」から「お店で大量注文」へ
子育てママたちのキンパ奮闘記

初めてのお弁当作りに早起きしていたママたちですが、数年経つとキンパは“作るもの”ではなく“買うもの”になります。大人数分なら材料を買って手作りしたほうが安上がりですが、子供が食べるキンパはせいぜい1、2本。キンパ屋さんで完成品を買ったほうが安いうえに手間暇いらず。

これは息子が小学校低学年の頃の話になりますが、遠足が近づくと世話好きなママさんがキンパの注文をまとめて取ってくれ、合計本数を店に注文! 当日の朝7時頃、ママたちは所定の場所に集まって注文した数を受領、各家庭でお弁当箱に詰め替えられるのでした。

遠足で子供に持たせるとなれば、おのずとお店の味にもうるさくなるのが、ママの心情。「これは美味しい!」とママたちのあいだで噂になった店情報は、一気に口コミで広まります。

韓国の運動会には日本のような豪華な重箱弁当はありません。これまた世話好きなママさんが、観覧席の父母たちのおやつ用にキンパを注文! キャリーカートで運び込んだ発砲スチロール箱を開けると、アルミホイルに包まれた大量のキンパが並んでおりました。


運動会では間食や軽食としてキンパが大活躍!


#2:傾けばキムチの汁が!? 弁当が映し出す日常風景etc… につづきます

#タビト

Text:山岸由佳
字幕翻訳家


韓国在住20年目に突入。現地発信の韓国エンタメ情報番組ディレクターとして第一次韓流ブームを最前線で過ごし、字幕翻訳家に転身。
韓国人の夫、小学生の息子、犬、亀とコロナ禍のソウル郊外に暮らしている。


Q. 山岸さんの好きなお弁当のおかずは? 
好きなお弁当のおかずは鮭おにぎり(北海道出身のため)。

写真提供:山岸由佳
Edited:
野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)

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