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横店影視城レポート|第4回 明・清代の紫禁城を模した「明清宮苑」

中国にある世界最大規模の映画スタジオ「横店影視城」。数多くの映画・ドラマが撮影され、華流ファンにとって「見たことある!」な風景がいっぱいの“横店”を、華流エンタメに精通したライター 小酒真由子さん&島田亜希子さんが訪問! 現地で取材した、横店の基本情報からエリアごとの見どころなど、全5回+番外編で紹介します。

※ご紹介している情報は、2025年6月時点のものです。


第4回 明・清代の紫禁城を模した「明清宮苑」

故宮を原寸大で再現した明清宮苑では、太和殿や乾清宮をはじめ、明清時期の宮廷建築手法を用いた宮殿や庭園のほか、胡同のような伝統的な街並みも見ることができます。多くの宮廷作品が撮影される場所で、聖地巡礼スポットとしても人気の高い場所に。

秦王宮、清明上河図に比べると広大な敷地となっているので、見学スケジュールを立てる際には他の場所よりも滞在時間を長めに設定しておいたほうが、ゆっくりと巡ることができてオススメ! 第1回目でも取り上げたように、移動にはカートを利用すると快適です。ちなみに、中国は右側通行なので、カートを運転する際も車両は右側通行となっています。このエリアは撮影隊の出入りが多く、建物の裏側に入ると一般車や大型車両の出入りもあるので、運転の際は気を付けて下さい。


POINT1 宮廷ドラマそのままの世界観を満喫!

「宮廷の諍い女」「瓔珞〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」「如懿伝 〜紫禁城に散る宿命の王妃〜」など、人気作にちなんだ場所には、撮影スポットの看板などが設置されているので、そこでぜひ撮影を楽しもう!




POINT2 秦王宮だけじゃない、ドラマに登場するあの“通路”を探せ!

秦王宮は高い塀の通路の場面が有名ですが、こちら明清宮苑は、居住宮を囲った赤い壁の通路を使ったシーンがよく登場します。この赤い壁の通路のスポットは二種類あって、一か所は西一長街、もう一か所は西二長街にあり。どちらもとても似ているし、公式地図があまりあてにならない場所(!)も実はけっこうあるので、扉や屋根の形などを観察して、どちらがお目当ての場所か、確認しながら歩いてみてください!




POINT3 トリビアっぽく、気になる“アレ”をみつけてみよう!

自分だけのこだわりの撮影スポットや、 ドラマを観る度に気になる“アレ”を探してみるのも、横店巡りの楽しみ方の一つ。宮殿と中国式庭園が広がる御花園には、細かいセットが残っているところも多く、見ごたえあり! ちょっぴりお化け屋敷仕様になっている「冷宮」など、面白スポットにも出会えるのもこの施設ならでは。期待していたけれど、実際には…なんていう驚きのスポットもあるので、時間が許すかぎり、いろいろな場所を巡ってみると特別な場所を見つけられるはず!




ちょこっと豆知識

横店見学はとにかく撮影が多くなり、携帯機器のバッテリーがあっという間に消費されてしまうので、充電は必須! うっかりモバイルバッテリーを忘れてしまった!どうしよう! そんなピンチの時でも、場所によっては無料の充電スペースがあり、有料のレンタルモバイル充電器などもあるので大丈夫。明清公苑内には7か所の充電器貸し出しスポットがあるので、必要な際には上手に利用してみて下さい。


第5回 水路に舟が浮かぶ「夢幻谷・江南水郷



Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

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