「摩天楼のモンタージュ」の監督・主演コンビの映画を観る！
『20歳よ、もう一度』

タワーマンションで起こった殺人事件をめぐるサスペンス・ミステリードラマ「摩天楼のモンタージュ〜Horizon Tower〜」を監督したレスト・チェン（陳正道）と主演のヤン・ズーシャン（楊子姍）は、韓国映画『怪しい彼女』のリメイク版『20歳よ、もう一度』をヒットさせたコンビ。女性キャラクターを描くのに定評があるレスト・チェンが、一家の祖母が20歳の若い娘に若返り青春をやり直すドラマをノスタルジックにユーモラスに描いた作品です。

大学教授の息子の一家と暮らすモンジュンは頑固なおばあちゃん。バンドで成功すること夢見る孫のチェンチンを甘やかし、息子の妻の料理にはいつも小言ばかり。そのストレスで息子の妻が入院すると、家族会議で彼女を老人ホームに入れる話が持ち上がります。

それにショックを受けたモンジュンはふと目に入った町の写真館に入って写真を撮ります。すると、彼女はいつの間にか20歳の若々しい頃の自分に戻っていて…!?

ドラマ「摩天楼のモンタージュ〜Horizon Tower〜」では新人刑事を演じているヤン・ズーシャンが本作では中身がおばあちゃんという難役を好演。自分のおばあちゃんとは知らずにヒロインと一緒にバンドを組む孫息子チェンチン役を「擇天記～宿命の美少年～」のルハン（鹿晗）が、若返ったおばあちゃんに恋する音楽プロデューサーのズーミン役を「イタズラな恋愛白書〜In Time With You〜」のチェン・ボーリン（陳柏霖）が演じ、微妙な三角関係になる展開も胸キュンです。

なお、劇中でおばあちゃんが毎日楽しみに見ている中国時代劇ドラマは「還珠姫～プリンセスのつくりかた～」。

これは今では『So Young〜過ぎ去りし青春に捧ぐ〜』など監督も務めるヴィッキー・チャオ（趙薇）、「年下のオトコ」のルビー・リン（林心如）、「武則天-The Empress-」のファン・ビンビン（范冰冰）の出世作で、中国では繰り返しテレビで再放送されている不朽の人気ドラマです。このドラマの名場面がストーリーとリンクする笑えるシーンにも注目です。

TEXT： 小酒真由子（フリーライター）
アジアから欧米までドラマについて執筆しています。双葉社『韓国TVドラマガイド』にて「熱烈推薦!! 中華ドラマはこうハマる！」を、Cinem@rtにて「アジドラ処方箋」を連載中。また、執筆させていただいたキネマ旬報ムック『最新！中国時代劇ドラマガイド 2021』が絶賛発売中です。

Edited：小俣悦子（フリーランス編集・ライター）

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