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中国ドラマのタイトル"あるある"を分析! 後編:溺愛系ラブストーリーでほぼ使われる●●●

引用元:wechat Vlinkage 公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「别再抄诗词了,为剧取名并非玄学 」


溺愛系ラブストーリードラマは、近年とても人気のあるカテゴリーだ。

これらのドラマは、ほとんどの場合、“親愛的(Dear)”および“喜歓你(LikeYou)”といったタイトルがつく。これらのドラマのタイトルは、ストーリーの内容がシンプルかつ明確に反映され、目につきやすく、ターゲットオーディエンスに正確に狙いが届く仕組みだ。

 


“親愛的”“喜歓你”シリーズと比較して、青春ドラマ、アイドルドラマには“致我們(to us(僕ら/私たち))”“你是我的〇〇(あなたは私の〇〇)”が好まれる。

代表的なのは、“致我們”3部作の「致我們単純的小美好(ツンデレ王子のシンデレラ)」、「致我們暖暖的小時光(あったかいロマンス)」、「致我們甜甜的小美満(ロマンスの方程式)」があげられる。

“你是我的”のタイトルはともすると横暴でワンマンな雰囲気を感じさせもするが、職場系ドラマにもよくつかわれるフレーズでもある。たとえば、女性軍医の奮闘を描く「你是我的城池营垒(原題)」や、「你是我的栄耀(原題)」などだ。


実際、これらのデータは、現代のドラマの命名における氷山の一角にすぎず、制作や監督によって制限されている時代劇と比較して、現代ドラマは自由に命名される可能性が高くなる。

今後追加していくべき事柄としては、時代劇・現代劇のいずれにせよ、“ネット感”“地域特色”で、この2つはドラマタイトルを命名する際に主要な条件として今後も意識して組み入れていくべきだろう。


“ネット感”のあるタイトルがついたドラマの大方はIPコンテンツを改編したもので、ネットとのつながりもより濃厚である。これらは口語表現が特徴的で「你這麼愛我、我可要当真了(原題)」「颤抖吧、阿布(原題)」「奈何boss要娶我(邦題:旦那様はドナー)」などがみられる。

同じく“ネット感”があり、男性視聴者をより意識したタイトルとしては、「武動乾坤(邦題:神龍<シェンロン>-Martial Universe-)」「斗破蒼穹(邦題:蒼穹の剣)」などが代表的。

地理的特徴を持つドラマは「正陽門下的小女人(原題)」「北京女子図鑑」など、多くの作品が生み出されている。

データ分析から、どのようなネーミング方法であっても、市場のトレンドに合わせて視聴者の好みに合わせるために制作側が努力と改変をしていることがわかった。だが、流行を追いすぎてしまった結果、模倣的になってしまいドラマタイトルは均質化に陥っているのも事実だ。

現在、中国のテレビドラマ創作はますます洗練されてきている。これに併せて、ネーミングの革新も創作の課題の一つとして考えていくべきではないだろうか?


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翻訳・編集:Cinem@rt編集部

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