
「安寧録」にも登場!「族譜」ってどんなもの?|中国時代劇トリビア#146
名家の中で冷遇され、互いに心の支えとなっていく偽兄妹の2人を、「長相思」「愛しているのに」のジャン・ワンイー(張晩意)と、「玉骨遥」のレン・ミン(任敏)が演じて話題を呼んだ時代劇「安寧録~海棠に降る光~」。今回はこのドラマに登場する気になる“アレ”を、探っていきたいと思います!
「族譜」ってどんなもの?

© Croton Entertainment Co. Ltd.
族譜は家譜とも言われ、一族の系譜と重要な業績を図表の形で記録した書で、同じ祖先を持つ血縁集団の家族間の血縁関係の近さや遠さを区別するものであり、人物、業績に関する歴史的記録となるものとされています。宋代以前は、主に政府によって編纂され、官吏の選抜や名家の婚姻状況の参考資料として用いられていました。宋代以降、族譜は民間による編纂が徐々に盛んになり、主に血統の説明、年功序列、親族関係の区別、祖先の尊崇、氏族間の融和を促進することに重点が置かれるようになりました。族譜制度は明代に成熟し、より充実したものとなり、後世の家系図の基本構造の基礎を築きました。
隋・唐・五代以降、族譜編纂の習慣は官僚から庶民へと広まり、各家庭にまで浸透しました。族譜は家の起源と移動の軌跡を記録するだけでなく、家族の生活、繁衍、結婚、文化、一族の規則、家族の誓約といったことなども網羅していました。そして各家庭には独自の族譜があり、それらは継続的に改訂されました。
先に触れたように、民間での族譜編纂の主な目的は、血統を明らかにし、年功序列を定め、血縁関係を区別し、祖先を敬い、一族の和合と団結を促進することであり、特に血縁関係の重視が強調されました。このため、ドラマ「安寧録」でも登場するように、族譜の改訂は、同族の人々にとって一大イベントとなりました。
そして「安寧録」の舞台となった宋代における族譜図編纂の重点は「祖先を敬い、一族を団結させる」ことに置かれ、「年長者を敬い、親族を愛する」という道徳教育が推進されたとされており、羅宜寧が羅慎遠を族譜に加えようと心を砕いたのも、こういった背景があったがゆえなのですね。
【参照URL】
『家谱(百度)』
セル|DVD-BOX1~3 発売中
レンタル|第1巻~第20巻リリース中
提供:エスピーオー/BS12 トゥエルビ 発売・販売元:エスピーオー
2023年/中国/原題:錦繍安寧
https://www.spoinc.jp/official/anneiroku/

Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。
中国時代劇を見て感じるちょっとした不思議や疑問を解説します。


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