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【インタビュー】『親愛なる君へ』モー・ズーイー "生涯をかけて、ただ愛する人のために"


キャラクターは僕よりも重要

― 本作をはじめ、モー・ズーイーさんが役を演じるときに大切にされていることはなんですか?

モー・ズーイー 僕にとって一番大切なのは、キャラクターの感情を表現できているかどうかです。ベストを尽くし、キャラクターを完成できたかどうかです。キャラクターは僕よりも重要です。それが俳優の僕にとって一番大切なことです。


― 長年映像と舞台で活躍してきたモー・ズーイーさんですが、今回演じたリン・ジエンイーというキャラクターを演じる際に連想した、過去に演じた作品やキャラクターはありますか?

モー・ズーイー 僕が演じた舞台、白先勇先生の「孽子」の李青役を思い出しました。あの年代は同性愛者に対する態度が今よりも保守的で、家庭でも社会でも同性愛者というアイデンティティによって起きた悲劇は今よりも多かったです。この作品は親子間での悔しさ、理解、そして愛を繊細に描いています。僕にとってこの舞台も小説もとても重要で、僕が『親愛なる君へ』でリン・ジエンイーというキャラクターをより深く演じることに役に立ってくれました。

もう1つ重要だったのは、僕の周りにいた同性愛者の友達たちです。僕には同性愛者の親友が何人もいて、彼らがいてくれたおかげで、僕はリン・ジエンイーを演じることができました。

あと僕に深い影響を与えたのは、『親愛なる君へ』とは直接関係はないかもしれないけど、2018年の『台北歌手』で演じた呂赫若です。呂赫若と彼が書いたキャラクターを演じたことは、僕に演技、そして創作について深く考えさせてくれるきっかけになりました。



― ストイックで有名なモー・ズーイーさんですが、何をするときにリラックスできますか?

モー・ズーイー ラーメンを食べているときですね(笑)。


― 本当にラーメンがお好きなんですね(笑)。 では最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いいたします。

モー・ズーイー 日本が台湾を助けてくれたこと、ワクチンを送ってくれたこと、感謝しています。日本の皆さんが健康で無事でいることを祈っています。コロナが落ち着いたらラーメンが食べられるといいなと思っています。日本のラーメンが大好きです(笑)! 最後に、『親愛なる君へ』を好きになってくれれば幸いです。



インタビュー後記
モー・ズーイーさんは、噂通り、とても真面目で優しい方でした。 お話し中は所々、「ありがとう」や「お疲れ様」も言ってくだっさり、その優しさに癒されていました。俳優業、そして人生に対して、深く考えていらっしゃる方なので、お話を聞いて胸がいっぱいになりました。役、作品、そしてご自身に対していつでも真剣に向き合っていらっしゃるからこそ、素晴らしい役作りと作品を仕上げてくれたのではないかと思いました。(編集部 H)





『親愛なる君へ』
7月23日(金・祝) シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開

君が生きていてくれたら… 僕はただ、大好きな君を守りたかった ──

老婦・シウユーの介護と、その孫のヨウユーの面倒をひとりで見る青年・ジエンイー。血のつながりもなく、ただの間借り人のはずのジエンイーがそこまで尽くすのは、ふたりが今は亡き同性パートナーの家族だからだ。彼が暮らした家で生活し、彼が愛した家族を愛することが、ジエンイーにとって彼を想い続け、自分の人生の中で彼が生き続ける唯一の方法であり、彼への何よりの弔いになると感じていたからだ。しかしある日、シウユーが急死してしまう。病気の療養中だったとはいえ、その死因を巡り、ジエンイーは周囲から不審の目で見られるようになる。警察の捜査によって不利な証拠が次々に見つかり、終いには裁判にかけられてしまう。だが弁解は一切せずに、なすがままに罪を受け入れようとするジエンイー。それはすべて、愛する“家族”を守りたい一心で選択したことだった…

監督/脚本:チェン・ヨウジエ
監修:ヤン・ヤーチェ(楊雅喆)
出演:モー・ズーイー、ヤオ・チュエンヤオ(姚淳耀)、チェン・シューファン、バイ・ルンイン(白潤音)

2020年/台湾/カラー/106分/シネマスコープ/5.1ch
原題:親愛的房客
配給:エスピーオー、フィルモット
© 2020 FiLMOSA Production All rights
公式Twitter:@filmott



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