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台湾映画の"いま"『ギャングだってオスカー狙いますが、何か?(原題:江湖無難事)』ロイ・チウ主演のブラックコメディ

台北駐日経済文化代表処台湾文化センターとアジアンパラダイス共催による台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の”いま”」。11月28日に行われた2020年度の最後を飾る第8回『ギャングだってオスカー狙いますが、何か?(原題:江湖無難事)』は、映画青年と黒社会が巻き起こすブラックコメディだ。


本作は昨年の金馬奨で助演女優賞、デザイン奨ノミネート。今年の台北電影奨では7部門にノミネートされ、脚本賞、デザイン賞、そして姚以緹(ヤオ・イーティ)が助演女優奨を受賞。日本でも人気の高い邱澤(ロイ・チウ)主演であることと、話題作ということで、当イベントの申込み時は2分で満席。その期待を裏切ることのないおもしろさに、参加者からは大満足の声が寄せられた。

「テンポもよく、丁寧に作られたコメディ。ロイ・チウの役者としての今後にも期待」「脚本の面白さは格別」「騙し騙され、ブラックユーモアが小気味よく、演者も上手く、音楽も良い、大満足の映画」「イレブン・ヤオのイカレっぷりは凄く、プールに飛び降りる直前の監督と2人のシーンが素敵」「後半のどんでん返しが楽しかった」「失速することなく展開していく荒唐無稽なストーリーが、最後の最後まで楽しませてくれた」「音楽がとても映画にあっていて歌詞も良かった」「凝った構成、豪華なキャスト陣にかかわらず、肩肘はらずに楽しるというのが素敵な映画」「アートワークからは想像できなかったゾンビもののコメディー映画というギャップもいい意味で裏切られた」等々、最後まで読めない展開とどんでん返しが大好評だったよう。

上映後のアフタートークでは、高炳權(ガオ・ピンチュアン)監督がリモート出演。監督自身が語る制作秘話や、監督本人の人柄の魅力も存分に伝わる楽しいトークが繰り広げられ、参加者からはこちらも好評の声が寄せられた。

 


「鑑賞直後に監督の話しが聞けるのは、映画祭みたいで良い」「クランクインまでの道のり、キャスティング、興行についてなど興味深い話を聞くことが出来てよかった」「学生時代からのアイデアということで、若き日の監督の映画への思いと、とても魅力的だった劇中の“ザンネン監督”の思いも重なり素敵だと思った」「台湾ロスのこの時期に、じっくりと監督の話がきけてうれしい」「突っ込んだインタビューに興味津々」「興業収益が振るわなくて残念!というぶっちゃけ話が面白かった」「ロイチウの裸に関する質問は日本のファンにとってぜひ聞いてほしい質問だったので、ファンの気持ちを代弁してくれて感謝」「監督の次回作が楽しみ」

はじめてオンラインという形式で実施された今年の台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"〜進化する多様性」。2020年の開催は本作品で終了となるが、日本ではなかなか出会う機会の少ない多様な現代映画と出会える本イベントが来年も開催されることを期待している。



第8回上映作品
『ギャングだってオスカー狙いますが、何か?(原題:江湖無難事)』

2019年10月9日台湾公開(105分)

映画作りを夢見るふたりの青年が、ひょんなことから脚本を見た黒社会のボスから愛人をヒロインにすることを条件に投資を受け、待望の製作スタートを開始。ところが事故でボスの愛人シャネルが死んでしまい、このままだと映画製作どころか自分たちの身が危なくなる2人は、シャネルにそっくりなドラッグ・クィーンを身代わりにして映画製作を続行させる。シャネルの死体と身代わりと共に日本ロケに向かうのだが、黒社会の抗争に巻き込まれてしまう。果たして彼らは映画を完成させることができるのか…。
金馬奨で助演女優賞、デザイン奨ノミネート。台北電影奨でも7部門にノミネートされ、脚本賞、デザイン賞、そして姚以緹(ヤオ・イーティ)が助演女優奨を受賞。

監督:高炳權(ガオ・ピンチュアン)
出演:邱澤(ロイ・チウ)
   黃迪揚(ホアン・ディーヤン)
   龍紹華(ロン・シャオホア)
   姚以緹(ヤオ・イーティ)

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主催:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/アジアンパラダイス
協力:華映娛樂股份有限公司/大阪アジアン映画祭

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