Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

最新中国ドラマ|注目の新作「天書黎明」&「長安二十四計」

引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「《天书黎明》市场声量有限,成毅《长安二十四计》定档丨剧日报」


中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、ドラマデイリー景気指数TOP10にランクインしたドラマを、ピックアップしてご紹介!(以下、ドラマタイトルは全て原題の表記です)

注目作品:リー・ホンイー主演の時代劇「天書黎明」

 「天書黎明」

今回取り上げられた注目作は、11月30日からYOUKUにてスタートしたリー・ホンイー(李宏毅)主演の時代劇「天書黎明」

ドラマの開始から中盤にかけての市場での評判は平均的で、景気指数の最高値も1.058に留まった。番組の内容は一部のコアな視聴者層から高い評価を得たが、全体的な人気は限定的であり、市場パフォーマンスと口コミの間には一定の乖離が生じているとも。

このドラマの注目点は、「医理探案」と文化の融合で、現存する中国最古の医学書「黄帝内経」の医学技術や薬理分析を軸とした推理ロジックを緻密に構築しつつ、儺戲(中国伝統の仮面劇)や影絵といった無形文化遺産の要素を巧みに融合させるなど、「伝承ミステリー」というジャンルにおける新たな試みを提示している。また、タイトなテンポで展開する演出は、サスペンスファンの心を効果的に捉えているという評価も。加えて制作面ではロケ撮影を多用し、従来の時代劇とは異なるシンプルでリアルな雰囲気を醸し出し、一部の視聴者から高い評価を得ている。

こうした一方で、このドラマは「空降」リリースだったためにプロモーションが不十分であったことと、放送時期が主演のリー・ホンイーの前作の最終回と近かったため、外部からは「急な在庫処分」と見られていたとも。

全体として、このドラマはターゲット層にはヒットする可能性を秘めているものの、現在の熾烈な市場での存在感は限定的であり、先行きの不安さがあることが分析されていた。


注目作品:チョン・イー(成毅)主演の時代劇「長安二十四計」

「長安二十四計」

今回掲載のランキング情報に取り上げられた放送待機作品は、本日12月12日にCCTV-8とYoukuで初放送されることが正式に発表されたチョン・イー(成毅)主演の時代劇「長安二十四計」

このドラマは、豪華出演陣と、主演のチョン・イーを中心とした様々なプロモーション展開に注目が集まっており、アンバサダーを務めるメーカーによるドラマ宣伝のコラボや、雲包場(ドラマが配信される動画サイトの視聴資格をプレゼントするなど)なども行われ、ファンがこれを後押しするかたちで盛り上がりを見せているとか。また、二十四節気とあわせた番宣なども、東洋的な趣で好評を博しており、市場からもドラマのスタートに向けて、高い期待が寄せられているとのことだ。

「長安二十四計」は、チョン・イー、リウ・イージュン(劉奕君)他出演、Youku、七曜一九一影視等、連合出品作品。


翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP