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【インタビュー】韓国版「のだめ」チュウォン 「演じることを手放さない。最後まで」#1




★★今までの「インタビュー(韓国)」はこちら★★



昨年末、デビュー5年で「2015 SBS演技大賞」大賞受賞するという快挙を成し遂げたチュウォンさん。2010年「製パン王キム・タック」でデビューし、その後も出演する作品を次々にヒットさせ「視聴率王子」と呼ばれてきました。日本でも彼の作品を見る機会も多く、9月に「ヨンパリ~君に愛を届けたい~」のDVDが発売、10月8日~9日には日テレプラスで「グッド・ドクター」が放送されています。

そんな彼の2014年の作品、「のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ」。この作品が公開された際のチュウォンさんのインタビューを全3回にわけてお届けします。

第1回はこちら
第2回はこちら
第3回はこちら

★「のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ」公式サイトはこちら

※このインタビューは2014年冬に実施されたものです。



●本作を選んだ理由から教えてください。

もともと原作がものすごく大好きでした。選んだ理由はまず若い層にも好まれるし、クラシックな面においては年配の層にも好まれるだろうと思ったからです。そもそも原作がとても素晴らしく韓国のファンも多いから、ドラマにした場合も喜ばれると思いました。
そして私にとっては今までやったことのない役だったので、いろんな面で総合的にこの作品が好きでしたね。


● チャ・ユジンいう人物のどこに惹かれましたか?

何もしないようで、実はすべてに気を使うキャラクター。
まず音楽的な面で見るととても素敵な人物で、音楽的な色がはっきりしていて、オーケストラの指揮を執る時のリーダーシップもそうだし...。とてもカッコいい姿を持ちながらも、反面、ネイルの前で当惑する姿や、なぜ自分がそのような行動を取ってるのか分からないままやっているし...(笑)。
そういった部分が大きな魅力でした。悪い男のようで、後ろではしっかりバックアップしてくれる温かい面も持っています。







●日本の同名原作「のだめ~」は漫画あるいはドラマは事前にご覧になりましたか?

本作を初めて知ったのは、偶然テレビのチャンネルを回していた時に原作ドラマを見かけて...。とてもユニークで、ネットで調べたり、漫画も全巻購入して読みました。

一番驚いたのはまず漫画を読んでから、その後でドラマを最初から全部見たんですけど、とてもうまくドラマ化したなと思いました。さすが日本のドラマ!日本の俳優たちの演技も素晴らしいと思いましたね。
韓国だったら、たぶん照れちゃって出来なかったかもしれません。なのに、日本の俳優さんたちは全然何も気にせずにうまく表現していてすごいと思いました。



●チャ・ユジンのキャラづくりで、工夫したこと、意識したことを教えてください。

準備したのは多かったですが、基本的に減量したり、あれほど好きだった歌謡曲を聞くのをやめてクラシックだけ聞き始めました。あと、撮影の6ヵ月前から指揮やバイオリン、ピアノの練習ですね。
自分の役を演じた玉木宏さんを参考にしたり真似して演じるつもりはなかったので、私ならではのキャラクターを作り上げなければなりませんでした。でも、基本的な枠組みがあったので、そこから大きく外れることもできず、その中から違ったもの探るために悩む時間は必要でした。








●監督や脚本家から、ユジンを演じる上でどんな話がありましたか?

たくさん話し合いました。原作があるドラマなので、コミックな部分をどの程度持ってくるかという部分から実は悩みました。

最初一番意見が合わなかった部分は、ユジンが軸となって展開していくのか、それともネイルに引っ張られるのか、ということです。私はユジンが軸となってストーリー展開された方が面白いと思っていたんですが、そんな話し合いをたくさんしましたね。あとでドラマが放送されてから、やっぱりユジンが軸になったのが正解だったと思いました。

なぜなら、ネイルというキャラクターは今まで韓国ではあまり見ないキャラクターで、馴染みのないキャラクターなので、視聴者からすると少し距離感を感じる可能性もありますし。ユジンが中心をしっかり保っていたので、視聴者もリラックスして楽しめたと思います。





●チャ・ユジンに共感できる部分を教えてください。反対に共感できない部分も。

共感できない部分は、他人の家を掃除してあげること(笑)。もちろん、音楽的な面で後輩を支えるのは理解できるけど、掃除するのはどうしても...理解できませんでした。

共感できる部分は、後輩のことを大事にする心ですね。私も自分が卒業した学校が今でも好きだし、後輩にアドバイスすることも好きだし。後輩たちの力になれる先輩になりたいという考えがあるからか、ネイルにやってあげたりするのは理解できました。







チュウォンさんはピアノやバイオリンの演奏、オーケストラ指揮のシーンなど、結構練習を重ねたと思いますが、大変ではなかったでしょうか?

6ヵ月ほど練習しました。でも、当然ですけど、楽器は簡単ではありませんでしたね。
特に、弦楽器の場合は弓もあるし、指も同時に動かすことも大変でした。でも、全部初めて習うものだったので、難しいけど面白かったです。ピアノもとても楽しく練習しました。でも、チャ・ユジンという人物は3歳からバイオリンとピアノをやっている設定ですが、それを6ヵ月ではマスターできませんからね。代役の方の力を借りたりもしましたが、基本的に楽器を練習したり、演奏シーンを撮影するのは面白かったです。




●今回のドラマで「この楽器は一度習ってみたい」と思ったものがあれば、その理由も一緒にお願いします。

これからやって見たい楽器というか、私は指揮をやりたいです。指揮者になりたいほどです!(笑) 本当に指揮者は魅力的だと思います。一度は指揮者になることも夢見ました。「私が指揮者になったらどうだろう」と。でも、今まで作品ごとに毎回自分が演じた役の職業について想像したりします。
指揮者はリーダーシップもそうですが、何より、音楽の音を真ん中で聞くのがとても良いですね。私の指揮の下で演奏して、それを真ん中で聞いていると"音楽に酔う"ということを実感します。60台もの楽器の演奏が一度に自分の耳に入ってくると、本当に魅了されますね。




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