
時代劇を華やかに彩りを添える中国舞踊|蓮花楼 / 紅き真珠の詩|言うだけ言わせて♡中国舞踊#1

「賢后 衛子夫」©Huace Media International Limited
中国時代劇で、宴のシーンを盛り上げるのに一役かっている中国舞踊。特に妓楼や皇帝の前で踊られているシーンなど、よく目にしますね。
中国舞踊は大まかに古典舞踊と民族・民間舞踊に分かれます。 舞踊の基礎やカリキュラムが作られ体系化されたのは1950年代。 1970年代後半(文化大革命解放後)にバレエや中国武術、京劇、雑技の要素が取り入れられました。
今回は宴シーンでよく見られる中国古典舞踊をご紹介します。古典舞踊の中でまた新古典舞踊、漢唐舞踊、敦煌舞踊、そして近年創設された昆舞と分類されます。
新古典舞踊
中国古典舞踊のパイオニア的な意義を持つ流派であり、京劇のポーズや中国武術から発展した。
漢唐舞踊
国力に勢いのあった漢代、唐代の華やかな文化背景を元に1950年代に孫穎教授により創設。
敦煌舞踊
敦煌の壁画を元に生まれた舞踊。長い絹の布や琵琶などの楽器を用いることが多い。
昆舞
昆曲芸術の制約を受けつつも、舞踊の視点から展開された新たな中国古典舞踊の様式。2003年、馬家欽教授により創設。
最近の中国時代劇の傾向としては華やかな敦煌舞踊が多く登場しています。より華やかに見せるために、様々なジャンルのダンスの要素も時折り垣間見えますが・・・。

「蓮花楼」22話の舞踊シーンより。
踊っているのは「舞蹈風暴」というダンスバトル番組で知名度が上がったコンテンポラリー出身の劉迦。劇中の舞踊は正統な敦煌舞とは言えないが手型やポーズで敦煌舞踊の雰囲気は出ている。
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また「宮廷の諍い女」の中でスン・リー(孫麗)演じる甄嬛(しんけい)が踊る「驚鴻舞(きょうこうぶ)」(唐玄宗の初期の寵妃である梅妃の代表的な舞踊)は唐代の宮廷舞踊として有名ですが、オリジナルの振付けは現代には残されていません。
中国舞踊は手の形がとても印象的です。 蘭花指(lan hua zhi)または蘭花手(lan hua shou)とよばれる中国舞踊の基本の手型の一つで、京劇の基本手型でもあります。現在WOWOWで放送中の「紅き真珠の詩(うた)」の中でも舞踊シーンではこの蘭花指が確認できます。

「紅き真珠の詩(うた)」1話の舞踊シーンより。
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ぜひドラマの中の中国舞踊にも注目してみてください!
【参考文献】
『中国古典舞基本功訓練教程』王偉 著
WOWOW
2025年7月より放送中
https://wod.wowow.co.jp/program/204489
「蓮花楼」
Prime Videoのサブスクリプション「エンタメ・アジア」で見放題配信中!
https://amzn.to/4cRmJZn


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