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マーク・チャオ、イーサン・ルアン、ウィリアム・チャン… 大活躍の香港&台湾スターの”北上記”を考察<前編>

ここでかつて港台スターたちがどのように北上の成績を残してきたか、振り返ってみよう。

1990年代から2000年代の前後は港台劇の黄金期で、台湾ドラマや武侠ドラマなどで多くの若手俳優が人気となった。やがてこうしたドラマを購入して放送していた地域が制作権を持つようになり、湖南経視と台湾の怡人傳播有限公司の共同制作でドラマ「還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜」(98年)が生まれ、ルビー・リン(林心如)、アレック・スー(蘇有朋)らが大陸で活躍する確固たる足場を築くことになっていく。

また1999年には「絶代双驕」(2020年版タイトルは「絶代双驕 〜マーベラス・ツインズ〜」)が制作され、前出のアレック・スーを始め、ジミー・リン(林志穎)、ビビアン・チェン(陳德容)、テレサ・リー(李綺虹)、ケビン・チェン(鄭嘉穎)といった港台スターの顔ぶれが揃った。


その後も「仙剣奇侠伝」シリーズや、「宮廷女官 若曦(ジャクギ)」などのヒット作が生まれ、華策、新麗伝媒、華誼兄弟傳媒といった映画及びテレビ業界の中心となる企業が積極的に参入することで、アリエル・リン(林依晨)、ピーター・ホー(何潤東)、ウォレス・フォ(霍建華)、ニッキー・ウー(吳奇隆)といった香港・台湾の俳優たちの北上のペースをさらに加速させ、地域を超えた確固たる基盤を築かせていったといえる。


<次のページ:香港・台湾の俳優たちのいくつかの法則>

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