ゲスト出演は、豪華な女優陣！
婦人会会長はラ・ミラン、地下の秘密を知るおばさんも！

ゲスト出演でいえば、大家役は、キム・ウィソンで決まりだ。『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2018)で、自分が助かるためなら他人を見殺しにしたり、他の人を身代わりにしたりと、人でなしを怪演したあの人だ（ドラマ「W－君と僕の世界－」の、狂気の漫画家役も強烈だった）。

家賃の入金が1日でも遅れるとうるさい大家だが、いまSNSにハマっていて、やたら若者と張り合うキャラにしたい（実際SNSをやられている）。

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他にも、近所の婦人会会長が、ラ・ミラン。その右腕的存在で、キム・ソニョンにもゲスト出演でオファー。イ・ジョンウンは、シェアハウスのお掃除おばさんで、地下室の秘密を握っているという設定で出ていただきたい（by『パラサイト 半地下の家族』）。

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と、妄想し始めたらキリがなくなってしまった。それほど、韓国映画界は“使いたくなる”脇役に事欠かないということだろう。ちなみに、『ファイ 悪魔に育てられた少年』(2013)でヨ・ジング演じる主人公の少年ファイを育てた犯罪者集団の面々は、悔しいほど理想の名脇役シェアハウスだった（内容はシリアスだが）。

■『ファイ　悪魔に育てられた少年』予告編

最後に、少しまともなことも。

実は、この妄想キャスティングをしながら、はたと気づいたことがある。それは、名脇役の出世魚説。その筆頭が、マブリーことマ・ドンソクだ。彼は、数年前なら、脇役シェアハウスに確実に選ばれた人だが、いまや恐れ多くもハリウッドスター、主演俳優である。

彼のように、脇にもかかわらず大ブレイクした俳優は多く、今回入れたユ・ヘジン、イ・ソンミン、“あの”クァク・ドウォンさえも（失礼！褒めてます）、すでに主演クラスになっている（特別出演枠のラ・ミランも）。

はじめに書いたとおり、それほど、韓国の脇役俳優の層は厚く、面白いのだ。次のマ・ドンソクは、まだまだ潜んでいる。

TEXT：高橋尚子(編集・ライター)
ライター兼編集者。第一次韓流ブーム到来時に「韓国TVドラマガイド」（双葉社）を立ち上げ、現在まで責任編集を手がける。ドラマを中心に韓国のエンターテイメントについて、雑誌やWEB、DVDのライナーノーツなどで執筆活動を展開する一方、衛星劇場などCS番組やイベントでコメンテーターも。基本はイケメン好きだが、演技力には厳しい。

Edited：野田智代（編集者、「韓流自分史」代表）

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