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そうだ、韓国の地方に行こう ~束草(ソクチョ)編①~

旅行で韓国に行くとなると、 ソウルで焼肉、 買い物、 コスメ等がお決まりのコースでしょう。しかし 、私は「韓国の地方に行く」ことを是非ともお勧めしたいです。

その土地固有の食を味わうことができる、ソウルとは違った風景に出会える、地元の人と(韓国語で)コミュニケーションができる、などなど......。 地方へ の旅は韓国の魅力を更に深く堪能できる最高の体験になると確信しています。私も その魅力に憑りつかれた一人であり、韓国に行くと必ずと言っていいほど地方に足を延ばします。

そのきっかけを作ってくれたのが、初めて地方に行った江原(カンウォン)道の束草(ソクチョ)で食べたメウンタンという鍋でした。今回はそちらを紹介したいと思います。

束草は韓国の東海岸に接した都市で、ソウルのほぼ真東、高速バスで2.5~3 時間で着きます。日本 でも人気を博した『秋の童話』 (主演:ウォンビン)の舞台になった都市としても有名ですね。

海に面した都市はなんといっても魚が美味! ということで、「ソクチョ観光水産市場」の地下にある「地下水産物刺身センター」に行きました。

市場 という名の通り、するめやわかめ、昆布など様々な水産物が売られていて、見ているだけでも飽きません。

しかし、それだけではありません。至る所 に水槽が並んでいて、色々な魚や貝が元気に泳いでいます。



そして、その周りにはたくさんのアジュンマ(おばちゃん)が! 歩いていると、自分が有名人になったのでは?と錯覚するほど、おばちゃんたちが寄ってきます。

「安いよ!」「うちで食べていきなさい」「このヒラメはあんたたちを待ってたよ(本当か?)」

「ちょっといろいろ見てから...」と言うと「そんなの見なくていいからうちで食べていきなさい」というおばちゃんや「回ったあとは絶対うちで食べるのよ! はい、指切り! 」と指切り(+はんこ(トジャン))を強制的にしてくるおばちゃんまで。

色々なお店を回ったあと、結局我々は「????(トンナム刺身屋)」という店で食べることに決めました。

ここのおばちゃんは、他のおばちゃん達とは違って「まぁ別に他のところで食べてもいいよ。じっくり見て来て、良かったらうちで食べてね」と控え目だったのです。典型的な我々日本人はその控え目さに惹かれてしまいました。

「ここで食べることにします」と言うと、値段を言われ(このときは4人で50,000ウォン、日本円で5000円程度でした)、ひらめ、 クロソイ、 ほやといったお魚がものすごいスピードでさばかれていきます(写真は、これからさばくお魚をすくっているところです)。



最初に並べられるおかずを食べながらしばらく待っているとものすごい量の刺身が出てきます。



やはり新鮮な刺身は美味しい!

ちなみに、 私は日本の醤油とわさびが好きなので、日本から持っていきます。韓国のわさびは色が蛍光緑で日本のわさびとは少し違う感じです。

これだけでお腹はほとんど一杯なのですが、このあとに、さばいた魚の「あら」を使った鍋、メウンタンが出てきます。



こちらがメウンタン。

「辛いなべ」という意味ですが、ただ辛いだけでなく、魚のだしが利いています。

美味い。美味すぎる。幸せとはこういうことをいうのかもしれない、と哲学的なことを考えてしまいます 。それくらいの絶品でした。焼酎もすいすいと進みます。

ちなみにおかずや鍋も含めて4人で50,000ウォンなので、お酒もいれて一人1, 500円位でした。安いですよね。韓国は初めて、という友人もいたのですが、みな大満足でした。

冒頭にも述べましたが、「韓国の地方に行ったらこんなに美味しいものが食べられるのか!」ということを束草で知ったことが、今でも韓国の地方を旅する大きなきっかけとなっています。

このような形で少しずつ韓国の地方旅行の魅力を紹介させていただければ、と思います。
日本のガイドブックには載っていない情報もあると思いますので、是非参考 にしてください!

筆者:ひでひろ

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