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最新台湾ドラマ|Netflix話題の4作品が金鐘奨にノミネート!

ニュース提供:齊石傳播


Netflix

先日発表された「第60回金鐘奨(ゴールデン・ベル・アワード/GBA)」のドラマ部門に、Netflix製作の作品が多部門ノミネートされ注目を浴びた。圧倒的な強さを見せたのは、15部門ノミネートのサバイバルドラマ「女優: ボーン・トゥ・シャイン」。次いで6部門ノミネートの「次の被害者」シーズン2、5部門ノミネートの「結婚してる…それでも!」、3部門ノミネートの「正港署」の計4作品が大きな存在感を示した。

14日には、Netflix4作品のノミネート者がマスコミ取材に応えた。登壇者は「女優: ボーン・トゥ・シャイン」の監督イェン・イーウェン(嚴藝文)、プロデューサーのディン・チャンユー(丁長鈺)、キャストのヴィッキー・ツェン(曾莞婷)、リン・ティンイー(林廷憶)、ホアン・ディーヤン(黃迪揚)をはじめ、「次の被害者」シーズン2の監督デヴィッド・チュアン(莊絢維)とチェン・グァンジョン(陳冠仲)、プロデューサーのツェン・ハンシエン(曾瀚賢)、キャストのムーン・リー(李沐)、「結婚してる…それでも!」の監督リー・ニエンショウ(李念修)、キャストのアリス・クー(柯佳嬿)、「正港署」キャストのウェンニー(温妮)ら。「女優: ボーン・トゥ・シャイン」で主演女優賞にノミネートされているシェリル・ヤン(楊謹華)とシエ・インシュエン(謝盈萱)は欠席したが、製作チームを通して感謝の意と授賞式を楽しみにしているとのメッセージが寄せられた。

ドラマ作品賞、主演女優賞、助演女優賞、監督賞など15部門にノミネートされたダークホース「女優: ボーン・トゥ・シャイン」の監督イェン・イーウェンは、緊張しているかと問いに「わりと平気です。損得勘定にとらわれていたのは過去のこと。今は平常心です」とした上で、「でも賞を取りたくないとは言っていませんよ!」と茶目っ気たっぷりに付け加えた。マネジャーの壁虎役で助演男優賞にノミネートされているホアン・ディーヤンは、今回レッドカーペットの司会も兼任。「実は司会を務めることのほうがプレッシャーです。後のことは、レッドカーペットが終わってから考えます」と明かした。

助演女優賞に初めてノミネートされたヴィッキー・ツェンは、ホアン・ディーヤンにレッドカーペットを一緒に歩きたいとメッセージを送ったが、「この輝かしい瞬間をディーヤンと一緒に味わいたいと思ったんです。でも彼は司会という重責を担うことになったので今回は仕方ないですね」と名残惜しそうに語った。この日、胸元の開いたパンツスーツで登場したヴィッキー・ツェンだが、レッドカーペットでの勝負服については「たくさんの衣装を試着して、最終的にこれという1着を選びました。皆さんの期待に応えられればいいなと思います」と微笑んだ。共に助演女優賞にノミネートされているチョン・シンリン(鍾欣凌)とシエ・チョンシュアン(謝瓊煖)は、リモート取材に対し他の人が受賞すると思うと鷹揚に回答。一方のヴィッキー・ツェンは「自分なりに自信がありますし、受賞できると信じます。でも、お二人は本当に尊敬する先輩ですから、舞台上でチョンシュアンさんに挑むのが目標でもあります」と負けん気をのぞかせた。実力派俳優たちと肩を並べ主演女優賞にノミネートされたリン・ティンイーは「身に余る光栄に驚いています。最近は新しい役づくりや撮影をしていて、授賞式まではまだ考えられないので、今のインタビューのほうが緊張している気がします。当日は平常心で楽しみます」と謙虚に答えた。

ミニドラマ(テレビ映画)作品賞、助演女優賞、照明賞、美術デザイン賞、メイクアップ&コスチュームデザイン賞、視覚効果賞の計6部門にノミネートされたのは、シーズン1から4年ぶりの続編となった「次の被害者」シーズン2。監督のデヴィッド・チュアンとチェン・グァンジョンは、「サスペンスと人間性をテーマにした作品です。審査員に評価していただけたのは、スタッフ全員の努力の成果です。あらゆるディティールにまでこだわってくれたキャストとスタッフの皆さんに心から感謝します」と謝意を示した。同作シーズン1で新人賞を受賞したムーン・リーは、助演女優賞に再びノミネート。同じ役で2度目のノミネートという異例の快挙を成したムーン・リーだが、授賞式での勝負服や「レッドカーペット美女バトル」への自信については「服装はすごくカジュアルです。あまりに素晴らしい方ばかりなので私は競いません」と、気負わない姿勢を見せた。劇中で父親役を演じたジョセフ・チャン(張孝全)については「この前ジョセフさんにレンズをお返ししようと思ったら、おかしなことに連絡先を知らないことに初めて気づきました。ジョセフさんは本当に優しい方で、貸してくれたときも私の機種に合わせてプラグを付け替えてくれたんです」と微笑ましいエピソードを明かした。するとプロデューサーのツェン・ハンシエンは「やっぱり劇中と同じで、あまり親しくない父娘ですね」と鋭い指摘を交えつつ、「今回のノミネートはありがたい恵みです。作品が配信されたのは昨年なのに、評価してもらえたことを嬉しく思います」と語った。


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ハッピーエンドのその後を描いたラブコメディ「結婚してる…それでも!」は、ドラマ番組賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、新人賞の計5部門にノミネートされた。監督のリー・ニエンショウは「コメディ作品でこれだけ多くの部門にノミネートされて本当に嬉しいです。特にアリスのノミネートは自分のことのように嬉しい。普段は気品ある天女のような彼女が、冒頭から下品な言葉を口にするキャラクターを演じるのは大きな挑戦でした。一方で、リウ・イーハオ(劉以豪)が主演男優賞にノミネートされなかったのは残念です。私の中では彼こそが “埋もれた才能”です」と一抹の悔しさをにじませた。同作で怒りっぽく厭世的な人妻役でこれまでのイメージを一新したアリス・クーは、同じく主演女優賞にノミネートされたシェリル・ヤンと最近食事を共にしたという。互いにライバル心はあるかと問われると、「もちろんありません。まさか髪を引っ張り合ったりするとお思いですか。普段どおり楽しくおしゃべりしただけです」とライバル説を一蹴した。「激戦部門」の主演女優賞を2度受賞しているアリス・クーは、今の心境について「平常心で臨みます。これまで自然の流れに任せてきましたが、トロフィーは多すぎるということはありません。ただイーハオがノミネートされなかったのは本当に残念。私にとってもイーハオは埋もれた才能です」と、共演者へのリスペクトを示した。


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クライムコメディ「正港署」は、ミニドラマ部門の新人賞、メイクアップ&コスチュームデザイン賞、サウンドデザイン賞の3部門にノミネートされた。新人賞にノミネートされたウェンニーは、授賞式に臨む心境について「最初はそうでもなかったんですが、日が近づくにつれて緊張が高まってきました。このインタビューもすごく緊張しています」とコメント。また、共演者のタイ・ジーユエン(邰智源)、KIDリン・ボーシェン(林柏昇)、シエ・クンダー(謝坤達)から祝福メッセージをもらったと明かすと、取材陣は同じ所属事務所の先輩、Maydayのボーカル・アシン(阿信)にも言及した。するとウェンニーは「アシンさんが私のノミネートをストーリーズでシェアしてくれただけで嬉しいです。尊敬する偉大な先輩なのでプレゼントなんてもらえません!」と恐縮しきり。また「なぜ自分がノミネートされたのかと不思議で仕方ないです。(自信があるかどうか)考えたこともありません」と、謙虚な姿勢を貫いた。初のレッドカーペットの衣装は「腕と首が露出した衣装です。ベストな状態で臨みたいので最近は食事制限をしています。授賞式が終わったら幸福ホルモンが出る食べ物を思い切り食べたい」と茶目っ気たっぷりに締めくくった。


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金鐘奨ドラマ部門の授賞式は10月18日、台北流行音楽中心(台北市)で開催。ゲストが会場入りするレッドカーペッドは台湾現地時間午後5時から、授賞式は午後7時からスタートする。金鐘獎、公視點點愛(手話)、VidolなどのYouTube各公式チャンネルや文化部のfacebookなどで、海外からもライブ配信が視聴可能。

金鐘奨公式 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@golden_bell_awards/streams


翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

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