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最新中国ドラマ|注目の新作&放送待機作品を紹介!

引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「《扫毒风暴》收官,《红舞鞋》官宣周也主演| 剧日报」


中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、2025年7月28日付けのドラマデイリー景気指数TOP10にランクインしたドラマを、ピックアップしてご紹介!(以下、ドラマタイトルは全て原題の表記です)

注目作品:ドアン・イーホン(段奕宏)、チン・ハオ(秦昊)出演「掃毒風暴」

「掃毒風暴」本国ビジュアル

今回取り上げられた注目作品は、ドアン・イーホン(段奕宏)、チン・ハオ(秦昊)らが出演するサスペンス刑事ドラマ「掃毒風暴」。7月27日、CCTV-8で最終回を迎えた本作品は、時に苦戦を強いられたものの、終盤には市場評価が急上昇し、最高景気指数は2.281と高い数値に。ドラマ景気指数ランキングでは2度も首位を獲得するなど、その総合的なパフォーマンスは目覚ましいものがある。

「掃毒風暴」は放送前からの高い評価と期待により、CCTV-8とテンセントビデオでの初放送後は、CCTV-1や北京衛視といった主要プラットフォームでも急速に注目を集め、テレビとネット連合の強力な配信体制で展開された。そして、麻薬密売というテーマと、ドアン・イーホンとチン・ハオという才能溢れる俳優陣も、視聴者の評価と関心を掴んだ。

しかし、放送が進むにつれて、多層的なストーリー構成が作品に深みを与えた一方で、内容の複雑さもあって、一部の視聴者の理解を苦しめる結果を招いてしまった。また、ウー・バイ(五百)監督の手持ちカメラワークや、薬物使用者の視点を模倣した逆さ撮りなど、誇張された映像スタイルはドキュメンタリー感を高めたが、視聴者の間ではこうした演出の一部に対し、賛否が巻き起こることになってしまった。そこで、視聴者からのフィードバックに制作会社が積極的に対応し、その後のストーリー展開を徐々に終結させたことで、人気と批評家の称賛の両面で再び盛り上がり、最終的には高い評価を得て幕を閉じたと分析されている。


注目の放送待機作品:ジョウ・イエ(周也)主演「紅舞鞋」

「紅舞鞋」本国ビジュアル

今回取り上げられた放送待機作品は、ジョウ・イエ(周也)主演の年代劇「紅舞鞋」。共演者には「僕にときめかないで」でジョウ・イエと共演経験のあるリン・イー(林一)の名前があげられており、ファンからの期待も高まっている。

「宮廷の諍い女」や、「ミーユエ 王朝を照らす月」といった名作ドラマで知られるジョン・シャオロン(鄭暁龍)監督が制作に関わる本作品は、ジョウ・イエにとっては「你好1983」に続く2作目の年代劇であり、彼女の俳優としてのキャリアが、より重厚なテーマを持つ作品へと拡大していくことを示すことになるとも。

2024年以降、ネット小説、ショートドラマ、長編ドラマなどの受け手は、年代劇を好む傾向を示しているとされており、本作が画一化された年代劇の競争を突破できるかどうかは、脚本の深みと表現力が決めてとなりそうだ。業界的には今後も、ジョン・シャオロン監督の美学と、ジョウ・イエ&リン・イーら新世代の俳優陣との実験的な組み合わせに注目していくだろうと伝えられている。


翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

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