2023年サンダンス映画祭でUSドキュメンタリー部門観客賞を受賞し、2023年のベスト・ドキュメンタリーの呼び声高い『ビヨンド・ユートピア 脱北』が、１月12日（金）にTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開。この度、脱北者をめぐる苛烈な現状と、ある脱北者家族の窮状が伝わる本編映像が、Cinem＠rt独占で解禁となった。

北朝鮮と中国の国境地帯にある白頭山で、ある家族が路頭に迷っていたのを脱北に関わるブローカーが発見。この本編映像は、そのブローカーが、韓国を拠点に20年以上に渡り脱北支援を行ってきたキム牧師に対応を求める連絡をしてきた場面だ。

キム氏に窮状を伝えるためにスマートフォンで撮影された動画に映るロ一家は、80代の老婆とその娘夫婦、幼い2人の子どもという3世代5人で北朝鮮を脱出した後5日間も山をさまよったという。キム氏は、「5人を救うのはかなり難しい」と率直な感想を口にする。家族たちは今にも泣きだしそうな表情で「生き残れるよう手を貸してください」と訴える。キム氏は、北朝鮮から脱出する場合に川を隔てた北にある中国を目指す以外の方法がないこと、脱北者にとって中国が決して安全な場所ではないこと、そして若い女性である場合のリスク、ドラッグ、人身売買など多くの困難が脱北者を待ち受けていることを説明していく。

キム氏はこの後、ひと足に脱北を果たし韓国で暮らしていたロ一家の親戚から直接懇願され、一家の脱北をサポートすることを決める。

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本作の監督であるマドレーヌ・ギャヴィンによると、キム氏への出演オファーに対して当初は固辞されたものの数か月に渡り粘り強く交渉をした結果、支援活動に密着する許諾を得ることができたという。その結果、ロ一家の脱北作戦を記録することになったのだ。

しかし、この家族が1万2千キロの大移動を経て、真の意味で「脱北」を果たすには大きな困難を伴う。キム氏はその行程に同行することになり、映画は驚くべき“脱北の現場”を明らかにしていく。ギャヴィン監督は、「キム牧師は自分のネットワークと救出しようとしている人々を信じられないほど堅く保護しています。その結果、彼と知り合い、信頼を得るまでに何か月もかかりました。でも、それが実現すると、キム牧師は私たちのこのプロジェクトを想像を絶する場所へと導いてくれたのです。このような世界に足を踏み入れた映画は他にありません。キム牧師はこの出来事の中心人物でもあったのです」と振り返っている。

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『ビヨンド・ユートピア 脱北』

2024年1月12日(金)TOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

原題:Beyond Utopia/2023年/アメリカ/英語・韓国語ほか/115分/ビスタ/カラー/5.1ch/G/字幕監修:西岡省二
文部科学省特別選定（青年/成人向き）

配給:トランスフォーマー
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HP：transformer.co.jp/m/beyondutopia/
X：＠beyondutopia_jp

提供：トランスフォーマー