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【イ・ジュンギ 歴代キャラクター図鑑】#2成熟期編:「アラン」「TWO WEEKS」「ガンマン」「ソンビ」…除隊後の30代は、ますますストイックに! 魅せる演技全開!

「悪の花」で、複雑な内面をもつ難役を真に迫る演技で魅せたイ・ジュンギ。そこで今特集では、彼がこれまで演じてきた主なキャラクターを分析。俳優人生の集大成ともいえる「悪の花」のペク・ヒソン役に、いかにしてたどり着いたのか、俳優としての軌跡を3回にわたって振り返ります。

2回目は、除隊後の30代、役者人生第2期を迎えた【成熟期編】です。


その⑦ 時代劇×アクションを自らの武器に、さらなる高みへ

「アラン使道伝」 2012年

イ・ジュンギ除隊復帰作にして、自らの“武器”である時代劇×アクションで真っ向勝負。奔放な女人霊に翻弄されるツンデレ役人という役どころで、その快活かつ爽快な人間的魅力アクション能力の高さが存分に活かされた。

Character キム・ウノ

両班ではあるが、元宰相の庶子という悲しみを背負う。母の愛に飢えて育ったため、女人の扱いは不慣れで感情表現もド下手。幼い頃から幽霊が見えるわ、彼らと話せるわと不思議な能力を持ち、何かと面倒に巻き込まれてきたため、幽霊を嫌う。

そんななか、姿を消した母を捜してたどり着いた密陽(ミリャン)地方で、女人の霊アラン(扮シン・ミナ)に出会い……。

見どころ

他人に無関心で冷淡に見えるが、実は誰よりも母の愛を欲し、ピュアな心を持つウノ。普段はクールにもかかわらず、アランの前では振り回されたり、他の男と接近する彼女に悶々としたり、嫉妬心を見せたり、はたまた彼女の着替えにドギマギしたり、恋愛経験のない少年のような初々しさが可笑し可愛い!

貴族の子息らしいパステルカラーを基調とした韓服姿も麗しく、幽霊とのやり取りではパントマイムを取り入れて面白く見せたり、妖魔との戦いでは扇子など小物を取り入れ、舞踊のようなアクションを披露したりと、時代劇×アクションの魅せ方を知り尽くしたジュンギならではの演出も細部に光る。ファンタジー色の強い本作の世界観と見事な融和を見せている

ちなみに、馬を走らせながら、アランを抱きかかえる場面もノースタント!

◆「アラン使道伝」日本版公式予告



その⑧ 過酷な運命と試練に対峙し、家族を守る男へと変化

「TWO WEEKS」 2013年

殺人の濡れ衣を着せられた男が、白血病に冒された幼い我が娘の命を助けるため、2週間というタイムリミットのなかで繰り広げる逃走劇。日本でも三浦春馬主演でリメイクされ、話題に。脚本を手掛けたのは、「華麗なる遺産」「黄金の私の人生」などヒット作を数多く生み出してきたソ・ヒョンギョン。初の父親役に戸惑うジュンギに、「あなたの代表作にする」と、ソ脚本家自ら出演を説得した作品でもある。


Character チャン・テサン

質屋の雇われ店主で三流のチンピラ。天涯孤独の孤児で、学歴はないが、記憶力は抜群で、頭の回転も早い。釜山の裏組織で働いていた頃に出会った恋人イネ(扮パク・ハソン)のため足を洗おうとするも、ボスに脅され、2度にわたり身代わりで服役するはめに。別離したイネから、娘の存在を聞かされ、白血病の娘のドナーになる約束をするが……。

見どころ

初めて会う我が子スジン(扮イ・チェミ)に「パパ」と呼ばれ、戸惑いつつ、父性が芽生えていくテサン。逃走中の試練にくじけそうになるときも、スジンの幻影に支えられ、家族を守る男へと変化していく様は感動もの

濡れ衣を着せたボスを追い込んでいく頭脳プレイの痛快さ、危険に追い込まれたイネやスジンを守るために見せる強靭さ、道中困っている人を放っておけず助ける優しさなど、次第に表れていく本来の姿に、ぐいぐい惹かれていく。

スジンとの電話でのやり取り、父娘として初めて対面する場面は、温かさに涙が。幼い頃に母の自殺現場を目撃したため、血に対する恐怖があり、人を殺すことができないなど、「悪の花」のヒソンに通じる部分が多く、見比べても面白いかも。


◆「TWO WEEKS」日本版公式予告



その⑨ 銃アクション、人間味、ロマンス、演じ分け――。飽くなき挑戦

「朝鮮ガンマン」 2014年

剣から銃へ、近代化が進む激動の時代を生きた1人の男の波乱の運命と愛を描いた挑戦作。“時代劇ヒーローもの”というジャンルを確立したイ・ジュンギが、「王女の男」を演出したキム・ジョンミン監督とタッグを組み、“時代劇ロマンス”の新しい魅せ方を探求。銃使いの刺客というフィクションを、史実に絡ませ、ドラマチックな物語に。 また、現代劇・時代劇問わず一人多役を演じてきたジュンギが、さらに難しい演じ分けを披露

Character パク・ユンガン

朝鮮随一の剣の腕を持つ武官を父に持ち、父譲りの剣術を誇る。一見軟派なお坊ちゃんだが、責任感が強く、弱い者を守ろうとする男らしさがある。ひょんなことから出会った通訳官の娘スイン(扮ナム・サンミ)と惹かれ合うが、父が謎の銃使いに殺され、自らも官軍により銃で撃たれることに。3年後、朝鮮の地にはユンガンに瓜二つの日本人商人、長谷川平蔵が降り立つ……。

見どころ

序盤のユンガンは、気になるスインをからかうなど、やんちゃな少年風だが、父の復讐を誓って以降は、軽薄で冷淡な日本人・半蔵を装いながら、覆面ガンマンとして仇を追うという“2つの顔を持つ男”に変貌。

愛するスインを前に、わざと冷たく突き放すも、彼女がキケンな目にあえば、思わず身体が動き、見事な武術で救う“切り替わりスイッチ”にシビレる。 最愛の妹の前で見せる“兄”の表情、仕事の相棒・金丸(扮大谷亮平)との絆、変革をめぐり王と対峙する“革命の士”としての姿など、ロマンス以外の人間的姿にも魅せられる

イルジメを彷彿させる覆面姿、長い銃をくるりと回し、馬を走らせながら銃をかまえるなど、ジュンギ自ら考案した銃アクションも見もの

◆「朝鮮ガンマン」日本版公式予告



その⑩ 妖しく、美しい妥協知らずの演技、人間離れしたオーラ

「夜を歩く士〈ソンビ〉」 2015年

朝鮮王朝時代のバンパイアを描いた同名の人気ウェブ漫画を原作にしたファンタジーアクション。王室を陰で牛耳るバンパイア、クィを倒す宿命を背負い、守護鬼となる主人公ソンヨルの愛と戦いを描いていく。

原作のキャラクターとシンクロ率100%と評されたイ・ジュンギに加え、クィを演じたイ・スヒョク、クィを倒すために戦いを準備する世孫を演じたチャンミン(東方神起)、3者による攻防は、この世のものと思えぬ美しさ!

Character キム・ソンヨル

クィにより愛する恋人を失い、悲しみを背負ったまま120年のときを生きてきたバンパイア。血を欲してしまうなど、吸血鬼の性に苦しみ、人と交わることを避けて暮らす。クィを倒すための秘策が書かれた秘伝書を探すなか、男装して本売りの商売をするヤンソン(扮イ・ユビ)を雇うが……。

見どころ

白い肌に憂いを帯びた眼差し、感情を抑えたストイックな演技で、バンパイアの妖しげで、なまめかしい美しさを体現したイ・ジュンギ。韓服を優雅に翻して戦うアクションは、品があり、人間離れしたオーラさえ感じられる。

初恋の痛みから逃れられないソンヨルが、ヤンソンによって頑なに閉ざしてきた心が揺さぶられていく様、唇を奪いながら、夢だと突き放すツンデレぶりなど、切ないロマンスも展開。

◆「夜を歩く士〈ソンビ〉」日本版公式予告



次回【黄金期編】では、15キロ減量して挑んだ「麗」以降の3作品に迫ります!

#3 黄金期編はこちら

TEXT:高橋尚子(編集・ライター)
ライター兼編集者。第一次韓流ブーム到来時に「韓国TVドラマガイド」(双葉社)を立ち上げ、現在まで責任編集を手がける。ドラマを中心に韓国のエンターテイメントについて、雑誌やWEBで執筆活動を展開する一方、韓国エンターテイメントナビゲーター田代親世さんと韓ドラ愛をひたすら語るYouTubeチャンネル「韓ドラマスター親世と尚子の韓ドラ感想語り」を配信中。「韓流自分史」編集長・野田智代さんとの企画「韓流セッション」も開設!

Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)


「悪の花」リリース情報
DVD-BOX1)2021年12月3日(金)発売 【映像特典】メイキング 【封入特典】ブックレット
DVD-BOX2)2021年12月24日(金)発売 【映像特典】メイキング、イ・ジュンギインタビュー 【封入特典】ブックレット 各16,500円(税込)
レンタルDVD)vol.1~vol.8:2021年12月3日(金)よりレンタル開始 vol.9~vol.16:2022年1月7日(金)よりレンタル開始

2020年|韓国|音声:オリジナル韓国語・字幕:日本語|発売・販売元:エスピーオー
© STUDIO DRAGON CORPORATION

その他、エスピーオーがお届けしているイジュンギ作品

「無法弁護士~最高のパートナー」DVD-BOX1・2
「クリミナル・マインド:KOREA」DVD-BOX1・2
「朝鮮ガンマン」DVD-BOX1・2
「TWO WEEKS」DVD-BOX1・2
「マイ・ガール」DVD-BOX1・2
すべて<シンプルBOX 5,000円シリーズ>にて発売中!(1BOX 各5,500円(税込))


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