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【最新エンタメin台湾】スタンリー・クワン、禁止令も恐れぬ衝撃の傑作『情熱の嵐 〜LAN YU〜 』デジタルリマスター版、台湾で特別上映!

ニュース提供元:甲上娯楽

かつて多くの人々を感動させたラブストーリーの名作『情熱の嵐 〜LAN YU〜』(以下、『藍宇』)が上映満20周年を迎えるにあたり、4Kデジタルリマスター版が台湾で上映されることになった。

    

監督は、金馬奨の審査員が選ぶ華語映画の名監督50人の一人、スタンリー・クワン(關錦鵬)。『ロアン・リンユィ 阮玲玉』、『ルージュ』をはじめ、女性を描くのが得意とされ、「最も女性を理解している映画監督」とも呼ばれる。マギー・チャン(張曼玉)をベルリン国際映画祭の女優賞の地位に押し上げ、伝説の歌姫アニタ・ムイ(梅艷芳)は彼のために人気スターのレスリー・チャン(張國榮)との共演を実現させた。その非凡な才能と洞察力で、華語映画史に残る数々の名作を生み出し、国際的な賞を受賞するなど世界でも高く評価されている。

スタンリーはかつて、「困難に勇敢に立ち向かう母や妹を目の当たりにしてきた私は、自分の成長過程の経験を創作の糧とし、登場人物を通して女性特有のしなやかな強さを表現したかった」とインタビューに応えている。


しかし、台湾人にとって最も忘れがたいスタンリーの作品は、彼が初めて男性を主人公にして撮った映画だった。繊細に描かれた登場人物、性別を超えた真実の愛で多くの観客を感動させた『藍宇』について、スタンリーは「この映画はたくさんの場所で上映されたが、観客は性別にはあまり関心がなく、10年間に及ぶ二人の愛こそが感情を揺さぶったことがわかった」と考察する。中国では禁止令が出た本作だが、上映後大きなブームを巻き起こしただけでなく、20年を経た今でも、スタンリーが女性の心だけでなく、男性の深い心情をも撮れることを証明している。

名匠スタンリーは、映画業界では面倒見の良さで知られ、共演した俳優みんなから慕われている。アニタ・ムイやレスリー・チャンは『ルージュ』に出演後、気心の知れた親友となり、『藍宇』プロモーションの際には、レスリーがプレミアイベントにまで駆けつけた。私生活でもスタンリーと懇意にしている主演のフー・ジュン(胡軍)は、あるトーク番組で本作にまつわるエピソードを明かした。「香港の初上映のとき、監督は私たちが注目されないのではないかと心配して、ずっと付き添って盛り上げてくれた」

レスリーについての思い出も多く、「この映画は、あらゆる人のためにある。君とリウ・イエ(劉燁)を尊敬している。君は若いのに、捍東役をこんなふうに演じられるなんて思いもしなかったよ」と、当時レスリーが絶賛してくれたことも明かした。撮影時は心が病むくらい監督から扱われたというフー・ジュンは、「レスリー兄さんは、私がどれだけ苦労したか知らない。監督は人じゃないから!」と訴えてレスリーを大笑いさせたことを振り返り、まるで昨日のことのようだと感慨深く語った。フー・ジュンから見た先輩レスリーは、非常に繊細で愛にあふれ、他人の気持ちを常に気にかける人だったという。知り合ってわずか3年だったが、会うたびに深い印象を残した。

『藍宇』4Kデジタルリマスター版は、12月10日より台湾全域で上映予定。指定の映画館でチケットを購入した方には、限定版のA3ポスターをプレゼント。詳しくは甲上娛樂のファンページを参照。
https://www.facebook.com/applausemovietaiwan/

『情熱の嵐 〜LAN YU〜』あらすじ
北京の裕福な家庭に生まれ育った捍東(フー・ジュン/胡軍)は、ビジネスでも成功し、常に美女をはべらしながらも男性に興味があった。一方、生活のために体を売ることを余儀なくされた大学生の藍宇(リウ・イエ/劉燁)は、ある日縁あって捍東と出会う。交際を始める際、「後腐れない関係」というルールを決めながらも、思いがけず深みにはまる二人。しかし、関係が安定したかに見えたころ、社会通念と家族のプレッシャーから捍東は女性と結婚してしまう。数年後、捍東はビジネスに失敗し、全財産を差し押さえられた上に、警察に逮捕される。それを知った藍宇は、かつて捍東から譲られた家を売り払い、なけなしの貯金もはたいて捍東を助けようとする。果たして二人は、あらゆる障害を乗り越え、今度こそ一緒になれるのか……?

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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