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最新中国ドラマ|チェン・シャオ、ウィリアム・フォン、シン・ジャオリン…新作ドラマがぞくぞく放送開始!

引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「剧剧周报45| 《星辰大海》景气登顶,迷雾剧场《致命愿望》再起口碑争议」


中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、2021年第45周(10.30-11.05)のドラマ景気指数TOP10にランキングしたドラマを、ピックアップ! 第45週の調査で人気を獲得したドラマカテゴリーは、1位現代ドラマ、2位サスペンス、3位時代劇という結果に。(以下ドラマ表記名は全て原題)

第45週は18の新作ドラマが放送開始。放送数は減少し続けているが、高品質のドラマが今後も登場しランキングにも動きがありそうだ。

   

リウ・タオ(劉涛)、レイモンド・ラム(林峯)、ルー・ファンシェン(芦芳生)らが出演する大人の現代ドラマ「星辰大海」が放送初週で見事トップを獲得。ジン・ドン(靳東)、チェン・シャオ(陳暁)出演の「突围」、チェン・シンシュー(陳星旭)出演の「真相」、ジュー・ジンイー(鞠婧禕)&ツォン・シュンシー(曾舜晞)出演の「嘉南传」、チャン・ルーイー(張魯一)主演、ニエ・ユエン(聶遠)特別出演の「前行者」は安定した人気に。

現在、市場ではアイドルドラマの占有率が大幅に削減されており、「嘉南传」の他にはワン・ユーウェン(王玉雯)とワン・ズーチー(王子奇)出演する「只是結婚的关系」が注目作となった。契約結婚のカップルを描いた「只是結婚的关系」は本週で最終回を迎えている。

同じく、「暖阳之下」「紅旗渠」も本週で最終回に。「暖阳之下」は、30歳の女性の結婚やキャリアの問題に焦点を当てており、女性の視聴者の割合が高くなっている。後者は水不足を救うための運河建設のエピソードを描いた年代劇で、重厚感のある内容で男性視聴者が比較的多い。この2つのドラマの視聴者はどちらも年齢層が上であり、話題性には欠けるが中年層の視聴者が求める一定のドラマ枠、市場空間があることが分かる。

また、本週にはウィリアム・フォン(馮紹峰)、ウェンチー(文淇)、ファン・チョンチョン(范丞丞)出演の話題作「致命愿望」と、シン・ジャオリン(邢昭林)主演「問天錄」の2作品が放送開始。サスペンスドラマの「致命愿望」はスタートは好調だったが、豆瓣のスコアは低めの評価になってしまった。




―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP1:現代ドラマ―

第1位 「星辰大海」
第2位 「突围」
第3位 「只是結婚的关系」


「星辰大海」はスタートから景気指数も好調。この作品のポイントは二つ。ヒロインが90年代の中国の貿易会社で草の根的存在となり成長していく姿を描いた点と、多国籍企業との闘争や独自の外国貿易会社の設立など巨大なドラマのスタイルと職場ものを巧みに統合させ、中国の90年代の特徴を際立たせ、時代の流れの中での闘争と強い愛情を新たな視点で描く作品となった。これによりコンテンツは独特なものとなり、さまざまな若い視聴者に受け入れられるようになった。職場での戦いや、挫折からの学びによる昇進や成長なども明確に反映されおり、各エピソードがリズム感をもって理解しやすく描かれ、視聴者に充実感を与えている。リウ・タオとレイモンド・ラム(東南アジア出身のキャラクターを演じる)の地域横断的なキャストの組み合わせも話題を呼び、現在ドラマの全体的な傾向は非常に良好だ。


―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP2:サスペンスドラマ―
第1位 「真相」
第2位 「第十二秒」
第3位 「致命愿望」

「第十二秒」は現在好評を博している。同名小説を原作とし、復元力の高い作品となっている。プロットは子どもの人身売買や麻薬の売買、校内暴力などの社会的焦点を同時にカバーするだけでなく、サスペンス要素とも比較的密接に作られていて、複数の伏線の交差、現実の交差、記憶、などが最終的に大きなつながりをもたらすことになる。また、劇中の夫婦、親子、養子縁組などの描写は、社会の暗い側面に暖かさと涙をもたらし本作のレベルを豊かにしている。




―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP3:時代劇―

第1位「嘉南传」
第2位「皎若雲間月」
第3位「問天錄」

「皎若雲間月」はチャン・ジーシー(張芷溪)&トン・モンシー(佟夢実)主演のラブ史劇。シン・ジャオリンやシュアン・ルー(宣璐)らが出演する注目作のファンタジー時代劇「問天錄」は、滑り出しは今のところ落ち着いた成績に。今後の動きに期待。




翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

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