中国ドラマを観ていて、あれ、これ...なんかちょっと気になる～!?という小さな"なにか"を見つけてしまうことはありませんか？　そんな中国ドラマに登場する、ちょっと気になる小さなアレ！を集めた、小ネタトリビアをまとめてご紹介していきます。今回は大ヒットドラマ「明蘭～才媛の春～」の気になるアレを探ってみました！

明蘭が隠れた才能を発揮して皆を驚かせた馬球のシーン。この馬球とはどんな競技なのでしょうか？

馬球は打(だ)毬(きゅう)とも言われ、一定の人数が敵味方に分かれ、馬を駆って小さな玉を追って、それをゴールとなる「球門」に叩き込み、得点を競い合う競技で、英国のポロとよく似たゲームとして説明されています。

唐代に盛んに行われたこの競技は、元は古代ペルシアを起源とするとも言われていますが諸説あり、中国古来の蹴鞠から発展したという説もあるそうです。近年では2015年にトルファン盆地洋海墓地から出土した皮袋（球として使用）が今から約2400?2800年前の馬球の道具の実物である可能性が高いことが分かり、後漢に中原で馬球が流行する前に、トルファン盆地ですでに流行していたことになるとの分析が発表され、ニュースになりました。

唐代の俑(よう)（墓に副葬するためにつくられた人形）には女性が馬に乗って球を駆る姿を模したものもあり、高貴な婦人たちにも人気の競技であったとみられています。

Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』（キネマ旬報社）にて執筆記事掲載中。