
インタビュー|「Eternal Butler」チェン・ジュンティン(陳峻廷)“羅布仕がチェン・ジュンティンになるんだよ”

台湾発オリジナルBLドラマシリーズ、VBL新シリーズの第1部「Eternal Butler」がデジタル配信中&Blu-ray・DVD発売中!
Cinemartでは、本作でAIロボット「恒4(ホンスー)」に躾けられることになる反抗的な御曹司・羅布仕(ルオ・ブーシー)を演じたチェン・ジュンティン(陳峻廷)の公式インタビューの全文を掲載! 作品への思い、演じた役柄について、あのシーンの裏側などファン必読のインタビューです。

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—— 「Eternal Butler」に出演されることになった経緯と出演を決めた理由を教えてください。
チェン・ジュンティン 最初に、会社は僕が演劇専攻の出身であること、そして入社当初から芝居をしたいという思いを知っていて、オーディションの機会を与えてくれました。それで、VBLの総監修である喬姐(=ツァイ・フェイチアオ/蔡妃喬)と話す機会があり、「Eternal Butler」「Fight for You」「the Promise of the Soul」の3作品についてのキャラクター分析と感想を準備するように言われました。今でも覚えていますが、「Eternal Butler」以外の2作品については、とても深く分析しました。するとその場で喬姐に「どうしてこの作品(「Eternal Butler」)にはあまり思い入れがないの?」と聞かれたんです。僕は「だってガキの役はやりたくないんです」と答えたら、その場が一気に笑いに包まれました。ところが、オーディションが終わって通知を受け取ると、「羅布仕役をお願いしたいと思っています」と書いてありました。
—— 演じるにあたり、演出家や制作スタッフから何かアドバイスはありましたか?
チェン・ジュンティン ひとつのキャラクターを創り上げる過程って、とても繊細なんです。今でも覚えているのは、喬姐が何度も僕に言ってくれたこと——「私が書いた羅布仕にならないで。羅布仕がチェン・ジュンティンになるんだよ」って。だから実際に演じるときは、羅布仕という人物の中に、自分・チェン・ジュンティンの要素をたくさん加えていきました。たとえば、ちょっとした表情や仕草など、そういった微妙な部分を足すことで、より自然なキャラクターになるように意識しました。
—— 演じられた人物をどのような人物だと解釈し、演じられましたか?
チェン・ジュンティン 脚本を最後まで読んで気づいたんですが、羅布仕は最初に見えるような「裕福な家庭の坊ちゃんで、教養もなく、毎日遊び歩いてるだけの子」じゃなかったんです。もともとは成績も優秀で品行方正な子だったのに、どうしてそんなふうに変わってしまったのか——そこにはきっと、相当な心の傷や衝撃があったんだと思います。たとえば、母親が目の前でリストカットしたこと。父親が浮気していること。さらに、自分でも知らなかった兄弟姉妹がいたこと。それでも彼の心の奥には、「何かを変えたい」という強い想いがずっとあった。だから行動は乱れても、心の本質までは変わっていなかったんです。そして恒4が現れたことで、自分が孤独じゃないと気づくことができて、少しずつ成長していったんです。
—— ご自身と演じられた役柄、似ているところ・似ていないところを教えてください。
チェン・ジュンティン 似ているところは、僕たち二人とも「強い保護色」を持っていることです。羅布仕は、人に近づかれるのを恐れて、自分のまわりに壁をつくり誰も寄せつけない。一方のチェン・ジュンティンは、笑顔で全てを覆い隠す。どちらも、心の奥底にある一番脆い部分を人に見られるのが怖いんです。でも、違うところもあります。厳密に言えば、羅布仕はすごく勇敢なんです。あの若さで、自分の心の闇や恐怖とちゃんと向き合おうとしている。もしそれが僕、チェン・ジュンティンだったら──きっと逃げ続けて、そのままずっと心の奥にしまい込んでしまうと思います。

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—— 恒4は羅布仕にとってどんな存在だと思いますか?
チェン・ジュンティン 物語の前半において、恒4は羅布仕の“常識”を打ち破る存在でした。あまりにも特別すぎて、彼と向き合うときの羅布仕の対応や物の見方が、これまでとはまったく変わってしまったんです。恒4は、最初はストレートで迷いのないやり方で羅布仕をねじ伏せ、そのあとに、心に寄り添うような行動で少しずつ羅布仕の心を動かしていった。まるで、何層にも重なった羅布仕の“鎧”を一枚ずつ丁寧に剥がしていくように。恋人みたいかって? うーん、僕は彼らの関係は、もうすでにすべての「感情」の枠を超えていると思います。
—— 羅布仕が恒4を想うようになった理由は何だと思いますか? また相手がAI(ロボット)だとわかっていても真実の恋愛に変わっていった理由とそのタイミングはいつだったのかについてもどう解釈して演じられたのかも教えてください。
チェン・ジュンティン もし自分のすべてを理解し、記録し、守ってくれる人に出会えたとしたら、その人は、自分の心の中で「唯一無二の存在」になるんだと思います。恒4は、ふとした偶然で羅布仕の人生に入り込み、そしてたくさんの“予想外”を一緒に経験していきます。そのひとつひとつの出来事が、ふたりの絆をどんどん深めていった。もし、ある日突然その存在が消えてしまったら? きっと生活はガラッと変わって、受け入れられなくなる。それってつまり、その人が「いちばん大切な人」になっていたということなんです。僕たちは気づかないうちに──何気ない会話の中で、ケンカのたびに、日々のちょっとしたやりとりの中で、彼が少しずつ、でも確実に、僕の人生に入り込んでいて、そして、僕の心に近づいてきていたんです。
—— 羅布仕と恒4のように人間とAI(ロボット)の恋愛についてどう思いますか?
チェン・ジュンティン 人それぞれ、生活や感情に対する「求めるもの」は違うと思います。たとえば僕の場合、毎日外に出て仕事をして、もし家に帰ったときにロボットが家のことを全部きちんと整えてくれていたら、生活の負担はかなり減ると思うんです。でも、もし僕が求めているのが「感情的な価値」──つまり、心のつながりや癒しだったとしたら、今のテクノロジーでは、まだそこまでは満たせない気がします。
—— 羅布仕と恒4の撮影シーンが一番多かったかと思いますが、演じるうえで心がけたことやお互いに対して気を使った部分はどのようなところでしょうか?
チェン・ジュンティン 厳密に言うと彼が僕の安全に気をつけなきゃいけないんです。だって、恒4は全身ムキムキでカチカチの筋肉だらけなんで、ちょっと気を抜いたら、こっちはすぐケガしちゃいますよ、ほんとに(笑)。特に撮影が始まる前の数日間は、まだお互いの呼吸を合わせてる段階だったので、その時期にすでに…何かしら「愛の印」が残っちゃってましたね。

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—— チャン・ジョーウェイ(張哲偉)さんとの撮影で起こったハプニングや印象に残っている撮影裏話があれば教えてください。
チェン・ジュンティン 別れを告げるあの大喧嘩のシーン、僕たちはてっきり「本番」だと思っていて、完全に役に入りきって、それぞれの場所で本気で泣いてたんです。そしたら突然、監督が「OK!じゃあ、このあと“本番”でも今の感じでお願いね〜!」って。さっきのが本番だと勘違いした僕と彼は、その場で顔見合わせて完全にフリーズ。そこから二人で5分間、ただただ呆然と笑うしかなかったです。
—— チェン・ジュンティンさんから見たチャン・ジョーウェイさんはどんな魅力を持った俳優だと思いますか?
チェン・ジュンティン 外見は言うまでもなく、間違いなくトップクラスですけど、僕が一番惹かれたのは、彼のあのロボットのような仕事の効率と論理的な分析力です。一度決めたことに対して、彼の実行力は本当に高いんです。そして、その行動をする一方で、しっかりと自分の思考をクリアに保っているところがすごいと思います。
—— 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
チェン・ジュンティン 撮影チーム全体がまるで僕たちに操られているみたいでした。僕もジョーウェイも、現場の雰囲気を盛り上げるタイプで、もう一言で言うと「うるさい!」って感じです。親密なシーンの時は、みんながすごく気を使って、現場を静かに保ってくれるんです。監督が「カット!」と言うまで、僕たちとは一切話さず、終わった後にやっと声をかけてくれるんです。撮影した映像を確認しながらも僕たちを励ましてくれました。

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—— 「Eternal Butler」で、ご自身が一番気に入っているシーンまたはセリフがあれば教えてください。
チェン・ジュンティン 恒4が初めて羅布仕の部屋に入って反抗的な彼を制圧するシーンは、彼にとっても非常に強い印象を残したんだと思います。そのシーンは全体的にとてもスムーズに進みましたが、実は色々と面白いところがあって。だって、普通は誰もネクタイで手を縛られて、しかも身近で教えられるなんて経験はないですからね。あのシーンのユニークさが、演じていてもすごく印象的でした。
—— 「Eternal Butler」には、キュンとするシーンがたくさんありますが、ご自身が思うNo.1胸キュンシーンを教えてください。
チェン・ジュンティン 高級ホテルでのあのシーンです。その頃に恒4と羅布仕の間に愛と感情が満ちていたタイミングだったし、その一歩を踏み出したのは羅布仕のほうからだったからです。
—— この作品はご自身にとってどのような作品になりましたか?撮影など振り返ってみての感想と合わせて教えてください。
チェン・ジュンティン 「現実」と「テクノロジー」が融合したラブストーリーと言えると思います。物語全体を通して“ロボット”という要素が使われていますが、描かれているテーマはとても人間らしく、心に響くものばかりです。たとえば、親子の絆や友情、そして恋愛。最初は「ロボットと恋愛なんてありえない」と思う人もいるかもしれません。でも、視点を変えて見てみると、恒4と羅布仕が直面する悩みや葛藤は、今の時代の恋愛にも通じるものがあるんです。だからこそ、僕はこの作品が語っていることは、現代の恋愛観にもそのまま当てはまると思っています。

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—— 「Eternal Butler」をこれからご覧になられる日本の視聴者に向けてチェン・ジュンティンさんだからこそ知っている“ここに注目しておくともう一歩楽しめる”というポイントを教えてください。
チェン・ジュンティン よく見てみると気づくかもしれませんが、坊っちゃんは、恒4と向き合うとき、あるタイミングでいつも“口をとがらせる”んです。
—— 最近、個人的にはまっていること、好きなことは何ですか?
チェン・ジュンティン 少し前のプロモーション期間中に、料理番組に出演したことがあるんですが、あの時の自分のパフォーマンスには正直まったく満足していませんでした。だから今でも少しずつ自分で料理を作って、料理の腕を磨こうと頑張っているところです。
—— お休みの時はいつもどんなことをされていますか?
チェン・ジュンティン 最近は、時間があるとすぐにNetflixを開いて話題の作品をチェックしています。それに、空いてる時間にはしっかりトレーニングもしています。だって、僕のパートナーのスタイルは、誰が見てもパーフェクトなくらい素晴らしいから、やっぱり自分も恥ずかしくないように頑張らないと。
—— ご自身の性格を一言で表すと?
チェン・ジュンティン 笑顔で全てをごまかすのがクセで、僕の本当の気持ちは、自分以外の誰にも読まれないようにしています。
—— 今後演じてみたいキャラクターなどあれば教えてください。
チェン・ジュンティン 僕が一番演じてみたいのは、二重スパイのような役です。善と悪の狭間に立たされて、心の中ではさまざまな声がぶつかり合っている──そんな葛藤を抱えながらも、誰と向き合っても一切ボロを出さずに完璧に振る舞う。そのギリギリのバランス感と、内と外の顔のギャップを演じるのが、すごく魅力的だと思うんです。
—— 今後の目標を教えてください。また、言える範囲で構いませんので、今後の活動に関して決まっていることがあれば教えてください。
チェン・ジュンティン 今後も出演するドラマ作品があれば、必ず皆さんにお知らせします!そして何より──「Eternal Butler」がぜひ日本でファンミーティングを開催し、ファンの皆さんと一緒に楽しく交流したり、笑い合ったりできることを願っています!
—— 最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
チェン・ジュンティン 日本のファンの皆さん、こんにちは! チェン・ジュンティンです。「Eternal Butler」をこれまで応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます。そして、僕たちの作品投稿のたびに、コメントで想いや感想を残してくれていること──ちゃんと全部、見ていますよ!いつか皆さんと直接お会いできる日を楽しみにしています。

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・Blu-ray BOX・DVD-BOX 発売中(BD 16,500円/DVD 13,200円 税込)
【映像特典】メイキング:全面監視カメラ/ プレミア上映会/特別上映会/予告編集
【封入特典】ブックレット、サイン入りチェキ風カード
発売・販売元:エスピーオー
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