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最新映画in台湾|台湾中が震撼! 20年前の病院封鎖をモチーフとした映画『疫起/エピデミック』、8月15日よりNetflixで全世界独占配信

ニュース提供元:Netflix

  『疫起』場面写真1
Netflix

台湾で今春公開された共感型パニック映画『疫起/エピデミック』が、8月15日より世界190以上の国・地域のNetflixで配信することが発表された。

監督は、「悪との距離」、「茶金 ゴールドリーフ」、「WAVE MAKERS〜選挙の人々〜」などで知られるリン・ジュンヤン(林君陽)。キャストはワン・ポーチエ(王柏傑)、シュエ・シーリン(薛仕凌)、ツェン・ジンホア(曽敬驊)、クロエ・シアン(項婕如)、シエ・インシュエン(謝盈萱)ら、いずれも実力派が顔を揃える。

2003年に起きた、SARSの集団感染による病院封鎖をモチーフとした本作は、感染の危機に直面した医療スタッフ、患者、ジャーナリストら異なる立場の人たちのそれぞれの葛藤、善悪の判断を通して、人間の内面が細やかに描かれている。上映時から評価が高く、直近では台北電影奨の13部門でノミネートされ、うち監督賞、主演男優賞などを受賞した。

『疫起』場面写真2
Netflix

リン・ジュンヤンは、「この数年、世界中の人々がロックダウンなどの非日常を共に経験しました。この映画は20年前の出来事だけでなく、コロナ禍でウイルスと闘った私たちの物語でもあります。私たちが払った目に見える犠牲あるいは目に見えない犠牲を、この作品を通して記憶することができれば幸いです。もっと多くの視聴者に会えることにワクワクしています」と、Netflix配信への期待を寄せた。

物語全体をつなぐ中心人物であり、最前線に立つ胸部外科の医師として爆発的な演技を見せ、台北電影奨主演男優賞を受賞したワン・ポーチエも、Netflixで配信されることに喜びを表すと同時に、「20年前、このような出来事が実際に起きたことを忘れないでほしいです。当時、黙々と犠牲を払った英雄たちが大勢いたこと、そしてその犠牲がどれほど大きかったかを、この作品を通して皆さんに知ってもらえたら嬉しいです」と、当事者へ思いを馳せた。同じく医療の最前線に立ち、情熱的な看護師を演じたツェン・ジンホアは、「安泰河(役名)は、世界には善が存在し、誰もが共感力を持っていると信じています。危機に直面したとき、自分の命を顧みずに人々を救おうとする安泰河の姿勢こそ、私が視聴者の皆さんに一番伝えたいことです」と語った。

『疫起』場面写真3
Netflix

立場の違いから医療スタッフと衝突の火花を散らす記者も、物語の重要な役割を果たしている。この記者役で台北電影奨の助演男優賞にノミネートされたシュエ・シーリンは「各人物の立場はそれぞれ違います。マスコミ要素としてプラスされたパパラッチの金有中(役名)の立場から観察すると、他の人間と共生関係のように見える一方で、利害が対立しているようにも見えるのが興味深いです。当時の出来事を再現しつつ、設置された監視カメラを通して、院内で何が起こったのかをより詳細に見ることができるような作品です」と、作品全体の印象について語った。

『疫起』場面写真4
Netflix

映画『疫起/エピデミック』は、8月15日よりNetflixで全世界独占配信。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

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