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最新中国ドラマ|今週のドラマ景気指数TOP10! 赤西仁出演「凌雲志~愛と正義に生きた英雄~」がついに放送開始

引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「剧周报15|《人生之路》《爱情而已》收官周热度创新高,《长月烬明》持续登顶」


ドラマ景気指数TOP10  

中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、2023年第15週(04.10-04.16)のドラマ景気指数TOP10にランキングしたドラマを、ピックアップ!(以下ドラマ表記名は全て原題)

15週は27本のドラマが放送されており、前週より多少減数はしたが、市場の供給構造は本週も比較的安定している。レオ・ロー(羅雲熙)&バイ・ルー(白鹿)主演の時代劇「長月燼明」、チェン・シャオ(陳暁)&リー・チン(李沁)主演の年代劇「人生之路」、ウー・レイ(呉磊)&チョウ・ユートン(周雨彤)の「愛情而已」が上位3位を占め、ジャンルも均等化された。「長月燼明」が依然、圧倒的な強さを見せており、配信されるごとに景気指数も上昇、人気が過熱していく状況に。「人生之路」「愛情而已」は本週にて終了となるが、人気は維持したままで、景気指数は高数値を更新した。

市場内では、様々なジャンルが放送されるようになり、バラエティに富んだラインナップに。年代劇のスパイドラマ、ポン・グァンイン(彭冠英)&チェン・ユーチー(陳鈺琪)主演の「薄冰」、ジン・ドン(靳東)&ワン・リークン(王麗坤)らが出演する「無間」がランキング中位で競ったのに対し、チェン・ジェンビン(陳建斌)&チェン・シャオ(陳暁)の「塵封十三載」は、サスペンスドラマ枠で特出した人気を見せ、口コミの評価も高く、ジャンル内での強い訴求力を見せた。ディン・ユーシー(丁禹兮)&ポン・シャオラン(彭小苒)の「春閨夢裡人」は、首位の「長月燼明」影響を受け下降傾向。マー・イーリー(馬伊琍)&バイ・ユー(白宇)主演の現代ファミリードラマ「龍城」は、市場内の注目作品で、本週スタートの新ドラマ7作品の内、ウィークリーランキング10位内に入ったのは、「龍城」のみだった。

現代ドラマTOP3
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP1:現代ドラマ―
第1位 「愛情而已」
第2位 「龍城」
第3位 「最食人間煙火色」

「愛情而已」は本週、現代ドラマジャンルのトップで終了。このドラマは歳の差恋愛の描き方も含め、プロットには様々な工夫が凝らされ、加えて繊細かつ上質で、ラブストーリー作品の中でも特出している。キャラクターの魅力も人気の要因であり、男性主人公の明るく元気なスポーツマンのイメージと、女性主人公の知的でフェミニンな感情の対比が新鮮で、視聴者層への浸透度も高い。ドラマの中で展開されるラブストーリーは、伝統的なラブストーリーのスタイルに基づきながらも、現実的なプロットを追加することで、物語をより面白くしている。今後のラブストーリー制作を考える上でも、影響を与える作品として市場でも話題を引き寄せた。

時代劇TOP3
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP2:時代劇―
第1位 「長月燼明」
第2位「春閨夢裡人」
第3位「凌雲志~愛と正義に生きた英雄~」

「長月燼明」が圧倒的な勢いで、時代劇の中で今年一番ともいえる人気作品に。新しいニュースとしては、赤西仁出演のドラマ「凌雲志~愛と正義に生きた英雄~」が、ゲリラ的に突然放送開始となり、本週のジャンル内3位となった。「凌雲志」は2017年制作ということで、公開までに6年ほどの時間を経た作品。このため、メイクや特殊効果が今のファンタジー作品とは違っていたり、劇中のプロットも比較的古風ではある。しかし、今までの「西遊記」をベースとした作品とは異なるキャラクター設定や展開が新鮮で、一定のファン層をキャッチできる強みと魅力があると分析されている。赤西仁は本作で、「西遊記」などに登場する楊戩にあたる美しき戦神・楊岩を演じており、中国神話に関連するキャラクターを演じるのは今回が初めて。劇中では主演のレイモンド・ラム(林峯)と、多くの戦闘シーンに挑戦しているとのことだ。

年代劇TOP3
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP3:年代劇―
第1位「人生之路」
第2位 「薄氷」
第3位 「無間」

「人生之路」は今週で終了したが、引き続き年代劇市場でトップの座を占め、週間人気は最高値を更新している。時代の発展を背景に20年にわたる社会の変化を描いた作品として、内容や人物像の充実度と共に質の高い演出となっている。プロットとしては、主人公の青春から中年までの人生に焦点を当て、社会的なテーマを扱っている。登場人物が成長過程で自分の人生の追求を発見していく様子が話題を呼び、視聴者からの好感と高い評判にも繋がった。年代劇作品としては、舞台設定の復元が非常に緻密で、そうしたところも視聴者から高く評価されたとも分析されている。

翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

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