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アーロン、チャリティー財団のアンバサダーに就任 サポートが必要な児童への寄付を呼びかける

ニュース提供元:至善基金會

     
至善基金會

3月17日、財団法人至善基金会のアンバサダーに就任したアーロン(炎亜綸)の記者会見が開かれた。

アーロンはチャリティー活動について「ずっとやりたかったことです。助けが必要な子どもたちをサポートするという、自分なりの方法がやっと見つかりました。至善基金会の慈愛を、台湾だけでなく世界にも広げます」と意欲を見せ、自身も至善基金会への寄付を続けて3年になることを明かした。

アーロンは会見で、新竹市尖石郷にある新光集落に赴き、地元の子どもたちと過ごしたひと時の体験を語った。当日はまず子どもたちに自分を「アーロン」と呼ぶようにと気さくに自己紹介。子どもたちは親切なお兄さんの訪れを喜び、「お兄ちゃん、大好き」、「一緒に遊ぼう」と積極的にアーロンの手を引っ張り、校内を駆け巡る。アーロンは、「子どもたちと一緒にバスケットボールをして一緒に笑っていると、確かに共に過ごすこと自体のパワーを感じる」と当時を振り返った。


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アーロンはまた、「新入生」として子どもたちと撮影の授業にも出席。「人間が一番おしゃれなのは、ありのままの自分を受け入れるときです。たとえその身に痣があっても、気になるシミがあっても、その欠点を受け入れたときが、本当に輝ける瞬間なのです」と、子どもたちに自身の考えを示した。その意図について、「子どもたちが今のうちから自分を受け入れることを学び、自分を愛し、将来困難に直面したとき、限りない意欲で立ち向かう強さを身につけてほしいと思うから」と説明した。一方、アイドルの仮面をかなぐり捨て、地面に跪いて真剣に豚の鳴き声を真似るなど、子どもたちを笑わせる姿も見せた。

こうした子どもたちとの触れ合いの中で、「子どもは心が洗われる存在です。推測したり、考えすぎたりしないので、関係はとてもシンプル。私たち大人も同じように接するべきだと気付かされます」と、得たことの大きさも語る。父親になることを考えるきっかけになったかと尋ねられると、「義理の父親で十分です。父親になった周りの友達を見ると、みんな自分の時間がありません。今は自分の時間がほしいので」と答えた。


至善基金會

至善基金会最高責任者によると、台湾のへき地ともいえる山間部の原住民集落と、都市との教育リソースの格差は深刻だという。こうした土地に住む子どもは、学習資源や多様な教材が入手しづらいだけでなく、心身の発達や才能教育に適切なサポートが受けられず、学習能力・学習意欲・学業成績低下への悪循環に陥りがちだ。

ノーベル経済学賞受賞者ジェームズ・ヘックマンの研究によると、恵まれない家庭環境にある5歳未満の子どもたちが良質な教育プログラムを受けることで、将来の学習成果、健康、社会的行動、仕事の成果において年間13%の投資回収率を見込めるという。子どもが平等で尊厳ある環境で成長してくためには、一人ひとりのニーズを見極め、長所を見い出せる長期的かつ細やかなサポートが必須だ。自立するための基本スキルが身につくことで、社会への還元にも繋がる。


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「子どもたちに触れ合うたび、何度も涙が出そうになりました」というアーロンは、子どもの無邪気さ、善良さ、純真さは、大人が大切に守る価値があると力説する。「撮影授業のとき、レンズを通して学びを渇望する無邪気な瞳が見えました。この山の子どもたちは、もっと多くの関心や手助けを必要としていると思います。余力と気持ちさえあれば、学びの場や生活の隅々に、さまざまな形でその思いやりを届けることができるのです」とし、寄付を呼びかけた。

現在、月600ニュー台湾ドル(約2400円)の寄付で、Aaron×至善基金会の台湾製マスクが進呈されるという。アーロン自身も至善基金会の支援プログラム「臺灣陪你長大計畫」に加入し、子どもたちのサポートのために月々寄付を納めている。
寄付申込ページ:https://www.zhi-shan.org/civicrm/contribute/transact?reset=1&id=14&related=1

原住民集落への支援を続けて20年以上になる至善基金会は、原住民族の子どもが、成長過程において適切なサポートやケアを受けられるよう、ニーズに応じて文化的・環境的な考え方を取り入れている。今回アンバサダーに迎えたアーロンの行動力や親和性によって、へき地に住む子どもたちが必要とするサポートについて、より世間の関心を集めたい考えだ。「臺灣陪你長大計畫」プログラムの寄付金は、主に保育、児童支援、青少年支援の3分野に当てられる予定。
至善基金会:https://www.zhi-shan.org/

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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