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台湾公共テレビ、おうち時間の不安解消のためアートコンテストを開催

ニュース提供元:PTS台湾公共テレビ(公視)

新型コロナウイルスの感染拡大以降、台湾の学校は在宅でオンライン授業となり、自宅で過ごす時間が多くなっている。

PTS台湾公共テレビ(公視)の芸術文芸番組「藝術很有事(原題)」はこの現状を鑑み、創作に興味のある18歳未満の生徒や児童を対象に、オンラインで作品を募集する「藝術好好玩!居家玩藝大賞」(芸術は面白い!在宅アート大賞)を開催中だ。

  

このコンテストに先立ち、「藝術很有事」はFacebookのファンページで画家ルノワールの名言「痛みはいつか消えるが、美は永遠に残る」をテーマにしたオンライン活動「居家創作大賞」(在宅創作大賞)を実施した。SNSでの作品シェアを通じてアートを感じることは、毎日新型コロナウイルスに関する多くの情報を受け取る人々の不安をやわらげたようで、開始直後から多くの反響が寄せられ、「居家創作大賞」のハッシュタグをつけた素晴らしい作品が多数投稿された。

「藝術很有事」公式Facebook  www.facebook.com/pts.insidethearts

この活動の発起人で「藝術很有事」のプロデューサーのシュー・ユンカン(徐蘊康)は、「在宅生活は多くのことが制限されるが、心と想像力までは縛れない。応募作品の中には、若い学生や子どもたちの作品もあり、とても自由で想像力に満ち溢れていた。そのため今回は特に18歳未満の児童・生徒に焦点を当て、オンラインコンテストを実施することにした。コンテストの番組化も視野に入れている」と話した。

テーマは「我的奇幻居家時光」(マイ・ファンタジーおうち時間)で、絵画、写真・動画の撮影、パフォーマンスなど表現スタイルに制約はなく、在宅期間に芸術に触れることが狙い。応募方法はメール送付のみで、締め切りは7月末。二人のアーティストを審査員として招き、作品のオリジナリティーと表現力に優れた10点を選ぶ。入賞作品に順位はつけない。入賞者にはアーティストとのオンライン交流の機会が与えられる。

またコンテストの過程は、番組の公式コンテンツとしてすべて記録される。現在は第4シーズンの撮影時期だが、感染拡大の影響を受けロケ撮影はすべて中止となった。シュー・ユンカンは「この状況でどう新しいコンテンツを制作できるかを常に考えている。応募作品への期待は非常に高い」と明かした。

コンテンツを刷新した「藝術很有事」第4シーズンは、2022年初めに台湾で放送開始の予定。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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