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ジャッキー・ウーの思い出話にアーロンが涙? リアリティー対談番組「36題愛上你」第2シーズン

ニュース提供元: PTS台湾公共テレビ(公視)

アーロン(炎亞綸)、ジェシー・タン(唐綺陽)、サンディ・ウー(呉姍儒)の3人が共に司会を務め、各界で好評価を得ているリアリティー対談番組「36題愛上你」(仮訳:恋に落ちる36の質問)。内容を刷新した第2シーズンの初回5月23日の放送には、サンディの父親でバラエティ番組の王様ジャッキー・ウー(呉宗憲)が登場し、成功したキャリアの裏にある家族への思いなどを語った。

 

サンディは開口一番「お父さんにインタビューしたことない」と父への初インタビューに緊張する様子を見せたが、ジャッキーは数々のバラエティ番組の中で、12年以上司会を務めた「我猜我猜我猜猜猜」が一番好きなことなどを率直に明かした。

また当時120分の尺がある番組で、収録時間が100分だったことがあり、慌てたプロデューサーのワン・ウェイジョン(王偉忠)から電話で相談を受けたこともあったそう。ジャッキーは「CMの前にハイライトシーンを繰り返し流そう」と提案し、尺不足の問題を見事解決。「それ以降、そのスタイルが番組の定番になったんだ」と誇らしげに語った。そのアイデアは、他の番組でも次々と採用されたという。

ジャッキーはまた、「私は40年間、うつ病と躁うつ病(双極性障害)の家族と付き合ってきた。自分よりうつ病を理解している人は少ないだろう」とも話した。

子供のころ、父親に体罰を受けていたというジャッキー。「床を掃く竹箒が壊れるまで叩かれた。実の父親かと疑うほどだった」と当時を振り返る。父親が精神疾患を患っていると医師に診断されたのは、ずっと後になってからだった。

当時診察室から出てきたうつろな目の父を見たジャッキーは突然すべてを悟り、父を抱きしめたという。「それまで殴られたり責められたりしたことに合点がいった。それでも彼はやはり愛すべき私の父だ」とジャッキーが心情を吐露すると、アーロンの目元も赤く染まった。

芸能界に入り40年以上、華々しいキャリアを持つ彼の家庭にも人々の興味はそそられる。「司会者をしていなかったら、すごくいいお父さんになってた?」とのジェシーの質問には、「人生に失敗は許されない。仕事に行かなかったら、4人の子供たちがすぐに腹をすかせるからね」と答えた。

「いい夫か? 妻に申し訳ないと思うときはあるか?」というアーロンの質問には、「いい夫ではないが、いい父親だ」と答えた。また「すべての時間は仕事に費やしてきた」反面、忙しすぎた生活を後悔しているとも認めた。

番組最後の「エモーショナル得点」では、会場の観客が100点満点と評価。ジャッキーは「今日はこれまで避けてきたことをいろいろと話したが、みんなが私の心を誠意的に見てくれた」と話した。

金鐘奨受賞歴のある公視のプロデューサー、ヤン・ユエンリン(楊元麟)が制作する「36題愛上你」は、今シーズンで心理的アプローチ「Doorknob Effect(ドアノブ効果)」も採用。ゲストに警戒心を解いて本音を話してもらうため、司会者と二人でこもる密室「37番目の部屋」コーナーも新設した。「36題愛上你」第2新シーズンは、公視(日曜台湾時間午後9時)と、Yahoo TV台湾 と中華電信MOD(日曜午後10時)で放送・配信中。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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