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アジアドラマの処方箋#25|“ムズキュンしたい!”ときは「ロマンスの方程式」がおすすめ!《前編》

      



前編「理系男子の必勝“恋愛テクニック”」

法医学を学ぶ理系男子・ファンジョウと、推理小説を書くオタク女子・シャオの青春ラブストーリー「ロマンスの方程式」。本作では大学生活を送る2人の初恋ストーリーがほのぼの&ユーモラスに描かれていきます。

大学に入るまではとにかくお勉強が最優先、中高生の恋愛は"早恋”と呼ばれ、堂々と恋愛していいのは大学に入ってから……というのが、中国ドラマのお約束。

というわけで、本作も主人公たちはどちらもウブで不器用な恋愛初心者で、観ているこちらはムズキュンの連続です。

そんな中、理系男子のファンジョウは「科学は嘘をつかない!」とばかりに「恋愛心理学」の本に書いてある“恋愛テクニック”を実践して、好きになったシャオに振り向いてもらおうと奮闘しはじめます。

前編では、彼が意識的にも無意識的にも行なっている劇中の“恋愛テクニック”を解説していきましょう!


いいイメージを作る!「ハロー効果」

効果性 ♥♥♥♥

人は相手を評価するときに、その人の特徴的な部分だけを見て全体的な評価を決めてしまう傾向があります。

シャオは初対面のファンジョウが愛想が悪い上に法医学科の学生と知ると、自分が書いている推理小説の主人公、“変態殺人鬼”の法医学者のように“冷たくて嫌なヤツ”と決めつけてしまいます。
一方、ファンジョウは泣いたり笑ったり感情表現が豊かな上に、明るくて素直なシャオのことが気になりだします。

そんなときに起こった「エレベーター事件」。彼がそれまでのイメージを一発逆転させ、シャオに好印象を与える瞬間に注目です!



相手の視界に入る!「ザイアンス効果」

効果性 ♥♥♥♡♡

人は1回しか見たことのないものより、何度も見ているものに好感を抱くという実験結果があります。つまり、好きな人に自分を好きになってもらうには、何度も相手の視界に入り、自分を見てもらうのが有効。

実際、ファンジョウも「シャオのことが好き」と自覚してからは、彼女の来そうなところに先回りしたり、彼女を追いかけて偶然会ったふりをしたりしはじめます。

内心では彼女に会えてドキドキしているのに、表情では常に平静を装っているファンジョウの態度が可愛くて萌えます!



共通点をアピール!「名刺効果」

効果性 ♥♥♥♥

相手に自分のことを知ってもらう「名刺」としてアピールすべきは、相手との「共通点」。人は相手の態度や価値観が自分と似ていると感じると、心理的な距離がぐっと近づいて仲良くなりやすいのです。

例えば、ファンジョウはシャオに自分も推理小説に興味があるという態度を見せて、彼女が設立した推理研究会に入部します。これは部員不足に悩むシャオを助けるという点でも一石二鳥の作戦。しかも、彼女とスマホでやり取りできる関係までこぎつけられます!



暗いところで2人きり!「暗闇効果」

効果性 ♥♥♥♥

周囲が明るい場合と暗い場合を比べると、暗い方がより相手と親密になりやすいといいます。相手の表情が見えづらいので警戒心が解けてリラックスできること、暗いところで不安を感じると相手に寄り添いたくなることが理由です。

ファンジョウは夜遅くシャオと法医実験室にいたところ、警備員が見回りに来たので、思わず電気を消して隠れます。 その結果、思いがけず暗闇で急接近! この時ばかりはポーカーフェイスを保てないファンジョウのリアクションがたまりません!



彼女の隣をキープ!「単純接触効果」

効果性 ♥♥♥♡♡

人は繰り返し接触している相手に好感を持ちやすい傾向があります。

これはザイアンス効果と同じですが、ファンジョウの場合、図書館でシャオと一緒にバイトをすることで、彼女との接触時間を増やすだけでなく、彼がそばにいるのが彼女にとって当たり前になるように頑張ります。

というのも、ファンジョウの恋敵はシャオが子供の頃からずっと一緒にいる幼なじみのヤースーだからです。
彼はヤースーからシャオの隣のポジションを奪うことができるのでしょうか? この三角関係からも目が離せません!



不可欠な存在に!「食塩効果」

効果性 ♥♥♥♥

料理に塩は必要ですが、多すぎてもいけないもの。適度な量を守ってこそ最大の美味しさが引き出せます。
それと同じで、人は相手の役に立つことで自分の存在意義をアピールできますが、そのタイミングと塩梅が肝心。

ファンジョウは推理好きのシャオが法医学に詳しい自分を頼ってきたときに、すかさずその能力を発揮して彼女を助けます。
ただし、彼女を助けようとするあまり教授には叱られる場面も。普段は優等生でも彼女のためなら無茶もするファンジョウが頼もしくてステキです!



一緒にドキドキ!「吊橋効果」

効果性 ♥♥♡♡♡

男女が一緒に恐怖や不安を感じる体験をすると、恋に落ちやすいという有名な理論。
吊橋を渡るドキドキ感を恋愛のドキドキ感と脳が錯覚することから起こる現象ともいえます。

シャオと「愛猫失踪事件」を追うファンジョウは、この効果を期待して、2人で夜中に廃校舎へ。
ところが、シャオが恐怖のあまり泣きだしてしまい、彼女を強引に誘ったことを後悔するハメになります。

やはり、恋愛は科学の理論通りには行かないこともあると、ファンジョウが悟る見逃せないシーンです!



ライバルで刺激!「ナマズ効果」

効果性 ♥♥♥♥

生命力が弱いイワシの群れの中にナマズを一匹入れると、緊張したイワシが死なずに生き続ける…… つまり、弱い者たちの中に強い者を加えると、弱い者たちが刺激されて競争力や意欲を身につけるという、ビジネスでもよく引き合いに出される理論です。

恋愛においては、ナマズ=“恋の強敵”が現れると、イワシの恋心が刺激されることに!?  ファンジョウのことが好きな幼なじみイーチュンの登場で、思いがけず進展していく2人のラブストーリーの行方から目が離せません!



以上、ファンジョウの“恋愛テクニック”をご紹介しました!

実は、さらに面白いのは、シャオがファンジョウにときめくのは、こうした“恋愛テクニック”とは関係のない、日常の何でもないふとしたシチュエーションが多いということ。科学では説明できない、シャオの視点からの恋愛のドキドキポイントも、ぜひ本編で確かめてみてくださいね!

後編はファンジョウを演じる今注目のイケメン俳優をクローズアップした「ゴン・ジュンに見る“人気スターの方程式”」です。お楽しみに!


後編「ゴン・ジュンに見る“人気スターの方程式”」につづきます
 

【アジドラ処方箋 バックナンバーはこちら】

Text:小酒 真由子
フリーライター。欧米からアジアまで幅広くTVドラマについて執筆中。アクション、ラブ、サスペンスと三拍子揃った中国時代劇は大好物。ウォレス・チョンが歌手デビューした当時、台湾に留学していた経験あり。


今回のおくすり:「ロマンスの方程式」

「ロマンスの方程式」
DVD-BOX1:2021.5.7発売
DVD-BOX2:2021.6.2発売(各16,500円+税)  
※DVDレンタル&動画配信は、2021.5.7より順次開始!

発売・販売元:エスピーオー

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