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【その4】チャン・ツィイー、チャン・チェン…映画とテレビの間に境界はあるか?

引用元:wechat Vlinkage   /   公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「电影与电视剧之间,是否有鸿沟?」

分野を越え、興行収入を牽引する俳優たち イー・ヤンチェンシー(易烊千璽)が新しい力として登場

テレビドラマと映画の壁を越えた、17人の俳優たちのパフォーマンスを数えてみた。彼らのほとんどは、テレビドラマではすでに“お馴染み”の有名人であり、ドラマ市場で優れたパフォーマンスを発揮している。また、ドラマ市場での影響力を維持しつつ、積極的に映画業界でのフィールドも探求している。

  

口コミによる平均値が最も高い最高のパフォーマーはイー・ヤンチェンシー(易烊千璽)。他の俳優たちとは異なり、彼はアイドルから俳優に変身した後、テレビドラマと映画の両方で活躍してきた。2本の出演映画『少年の君(邦題仮)』と『送你一朵小紅花(原題)』は、10億を超える興行成績を収め、高い評価を得ている。

ホアン・シャオミン(黄暁明)とチャオ・リーイン(趙麗穎)には、それぞれ10億以上という高額の興行成績を収めた作品があり、ホアン・シャオミン主演の『ブレイブ 大都市焼失』は17億、チャオ・リーインは『乗風破浪〜あの頃のあなたを今想う』で10億を。さらに、ホアン・シャオミンの『無問西東(原題)』とチャオ・リーインの『西遊記 女人国の戦い』は、共に7億を超える興行収入を獲得した。

チャオ・リーインの夫ウイリアム・フォン(馮紹峰)も好調で、4作品中3作品は2億元以上の興行成績を持ち、そのパフォーマンスの高さは、トップアイドル俳優のリー・イーフォン(李易峰)にも匹敵する。

ヤン・ミー(楊冪)、ポン・ユーチャン(彭昱暢)も出演した作品数が多く、興行成績も優秀だ。上映中止になってしまったダン・ルン(鄧倫)の初の映画作品『晴雅集』は、評判が良くなかったにもかかわらず、興行収入は4億以上に。

対照的に、ドラマに強いウォレス・チョン(鍾漢良)、ヤン・ズー(楊紫)、リー・シエン(李現)のフィルモグラフィーには映画の傑作はない。

グァン・シャオトン(關曉彤)とウー・レイ(武磊)は、映画業界では振るわなかった。豆瓣の平均は4ポイント未満で、苦行成績は1億未満に。ダレン・ワン(王大陸)やリン・ユン(林允)のように、彼らは映画とドラマの境界を越え、残念な結果を残してしまった。

結論

今回の「上陽賦(原題)」放送でチャン・ツィイー(章子怡)に降りかかった口コミ攻撃の洗礼は、今後も映画界で活躍するスターがドラマに転戦する際には、つきものとなっていきそうだ。

現在のテレビドラマの制作レベルは急速に向上し、映画スターが主演を飾るドラマも各業界のトップクラスが集結し制作されている。しかし、テレビドラマを制作する際に、最初から最後まで映画のようなクオリティを維持するのはとても難しく、また、テレビではいささか過剰に見えてしまう映画スター特有の演技方法は、視聴者に違和感を覚えさせる場合もある。

映画で活躍するスターがテレビに転戦するときにありがちなのだが、彼らは作品を自分の演技力で“魅せよう”とする。しかしそれでは現在のドラマ市場の風潮とはズレがあり、ドラマの視聴者は出演者の見た目の良さと、糖度の高いラブストーリー性に興味が傾いている。

こうした市場の風向に注意を払わなくても、トレンドを追いかけたくない場合でも、いずれにせよ誤ったセンスを持ち続ければ、作品の市場競争力は失われていくことだろう。

スン・リー(孫儷)、ヤン・ズー、ウォレス・チョンといったテレビドラマ界のスターが映画界で成績が振るわなかった要因には、映画界全体(映画俳優たちへの環境も含め)のリソース不足があり、結果的に、ここ数年間で話題になったテレビドラマからの“流量IP+流量アクター”(テレビドラマの映画版)カテゴリーは、興行成績面で次々と失敗してしまった。
こうしたことから、映画市場が“越境”したテレビスターたちを受け入れる許容枠を、大幅に削減せざるを得なかったとも考えられそうだ。



翻訳・編集:Cinem@rt編集部

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