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【きゅんとあじあ】西武ライオンズ〈KANOデー〉 レポート vol.2

8/11(火)に、西武プリンスドームで開催された〈KANOデー〉レポート第2弾!
いよいよ、始球式です!

■セレモニアルピッチ(始球式)

スタンドには平日にも関わらず、たくさんの人が詰めかけています。
夏休みということもあり家族連れも多く、野球人気の根強さを実感しました。



バッターボックスのやや後ろに立った斉藤一美アナウンサーから、またも見事な『KANO』の紹介。
バックスクリーンのモニターには『KANO』の映像が流されます。これだけの大観衆がそれを目にしていると思うと感激です。

KANOのユニフォームに着替え、後方に控える曹佑寧(ツァオ・ヨウニン)を横目で盗み見ると、どうやら相当緊張している様子。
口が渇いて仕方ない、といった感じの表情を見せていました。
こちらにもその緊張が伝染しそう。

斉藤アナウンサーの呼び込みで、曹佑寧、Rakeさん、中孝介さんがバッターボックスの後ろに並び立ちます。




短いトークの後、Rakeさん、中孝介さんが『KANO』主題歌、「風になって~勇者的浪漫~」を披露。スタンドでは、映画の中のシーンを再現するように、KANOと書かれた無数の赤いフラッグが揺れています。Rakeさんも、旗を大きく振りながら、観客を盛り上げます。




歌が終わり、曹佑寧の経歴が紹介されます。
「現役大学生で野球部員。「KANO」出演後、球場には多くの女性ファンが詰めかけています。
現在はTVCMにまで出演している国民的人気を誇る俳優さんでもあります。
大学野球の台湾代表としても、1番センターとして大活躍。
昨年11月、21才以下のワールドカップでの決勝では、日本を倒して世界一に輝いています。
さらに、大会ベストナインにも選ばれました。
その時先発し、勝利投手となったのが、ライオンズの郭俊麟(かくしゅんりん)投手でした」

「さあ、曹佑寧さんにマウンドに上がっていただきます!」
「キャッチャーを務めるのは、かつてのチームメイト、郭俊麟投手です!」

実況を受けながら、ゆっくりとマウンドに向かう曹佑寧。
三塁側ベンチから飛び出しホームベースにつく郭俊麟。

「台湾野球の若き両雄が、西武プリンスドームに並び立ちました!」
「まるで映画のワンシーンのようです!」

映画のクライマックスと同様、マウンドの土を指に付け、バッターボックスの方に体を向けます。

そして呉明捷のごとく、"大きな鳥が羽ばたくように"振りかぶり、ついに、ついに、投げました!





ワッと、大きな歓声。
「素晴らしいボールです! フォークボールでしょうか? ショートバウンドを郭捕手がしっかりと受け止めました!」



ほっとしたような満面の笑顔と、大きなガッツポーズで歩き出す曹佑寧。
郭俊麟投手が、マウンドから戻ってくる彼に駆け寄り、抱き合います。
記念ボールを受け取り、がっちり握手を交わし、ふたりが笑顔で戻ってきました。
最後は写真撮影に応え、セレモニーは終了しました。
曹佑寧は本当に安心したのか、今日一番の笑顔を見せてくれました。

(右:郭俊麟(かくしゅんりん)投手)





取材する私たちでさえ緊張し、感無量で、あっという間に感じた始球式。
野球少年の彼にとっても、夢のような貴重な体験だったに違いありません。
もし彼が、勇気を出して『KANO』に出演することがなかったら、こんな機会は訪れなかったことでしょう。
運命とはつくづく不思議なもので、そして、自ら手繰り寄せるものなのだなと、思わされました。


■イベント後の質疑応答にて



「久しぶりにKANOのユニフォームに袖を通してどうでしたか?」
曹:本当に久しぶりに着てみて、思い出すのはやはり撮影当時のことです。
呉明捷さんが素晴らしいチームリーダーだったことを思い出しました。

「マウンドに向かう時と、投げる瞬間と、何を考えていましたか?」
曹:緊張していました。なんとかマウンドの上に長くいたい、時間を延ばそう、と考えました。
滅多にない光栄な機会だったので、一生懸命投げようと思っていたのですが、
結果は少し残念だったかなぁ。

「西武プリンスドームというすばらしい球場で投げてみて、俳優と野球と、どちらを続けていきたいですか?」
曹:野球は本業です。演技はチャレンジです。出来るだけ両立していきたいと思っています。

「郭俊麟(かくしゅんりん)投手とはいつ知り合い、どれくらいぶりに再会しましたか?」
曹:去年11月のIBAF 21Uワールドカップの時に、チームメイトとして知り合いました。
彼が素晴らしい投手であることはよく知っていました。今日は8ヵ月ぶりに会いました。
試合の時は覇気があってすごかったです。西武でも怪我をせず活躍してもらいたいと思います。





この日の西武の対戦相手は北海道日本ハムファイターズ。ここにも台湾出身の陽岱鋼(ようだいかん)選手がいます。

「陽岱鋼選手とも会う約束をされていましたか?」
曹:約束はしていません。皆さん練習中でしたので遠慮しました。
郭俊麟さんが「行こう行こう!」と言って、連れて行ってくれたんです。
緊張しました。心残りは、楊さんと写真を撮れなかったことです。
普通の挨拶をして、楊さんからも「これからは役者と野球とどちらをやるの?」と聞かれました。
この質問はいつも聞かれるのですが、いつも「両方やりたい」と答えています。

「西武ライオンズはどんなチームだと思いますか?」
曹:伝統的に強いチームだと思います。
台湾出身の郭泰源(かくたいげん)さんという大先輩がいて、良い成績を残していたので、
西武はよく知っているチームです。

「マウンドに立ってみて、球場の印象は?」
曹:西武プリンスドームには初めて来ましたが、壮観でした。
アメリカや日本には素晴らしい球場がたくさんあります。
台湾にももっとあるといいなと思いました。

「役者としてはどんな役をやってみたいですか?」
曹:警察官の役をやってみたいです。ピストルを持ったりして、かっこいいなと思います。
とはいえ、チャンスがあれば色々な役をやってみたいです。
(制服似合いそう! 「美少年の恋」のダニエル・ウーみたいな、はまり役が来たら素敵ですね)

「日本で仕事をしてみたいですか?」
曹:もちろんしたいです。言葉は出来ないけど、海外で仕事をするという経験は自分を成長させ、勉強する機会になると思います。そういう機会をいつも期待しています。


≪おまけ≫
3回裏には、台湾往復航空券+宿泊券が当たるラッキー抽選会に参加。
ルーレットに「STOP!」をかける役目を果たしました。(文:村野奈穂美)



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