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13年ぶりに復活!第5回アジアンクィア映画祭 韓国フォーカスの全ラインナップ発表!

アジアンクィア映画祭は、日本国内で唯一、アジアのクィア映画に特化した映画祭として2007年に誕生しました。第4回(2013年)開催以降、長らく休止していましたが、このたび 13年ぶりに再始動します。アジアで生まれる多様な「クィアの物語」を日本に届けることで、文化理解と対話の場をつくることを目指しています。

上映作品

イバンリのチャン・マノク!』(日本初上映)
2024/監督:イ・ユジン/108分
ソウルでレズビアンバー〈レインボー〉を営むマノクは、母の訃報をきっかけに故郷イバンリに戻る。村長である元夫の妨害や地域に根強い偏見の中、彼女は自ら村長選に立候補するが。2025年の富川国際ファンタスティック映画祭で〈観客賞〉を受賞し、主演のヤン・マルボクがSpecial Mentionを受けた本作。韓国の地方を舞台に、ジェンダーと世代を超えて生きる力を描いた、ハートフルなヒューマン・コメディ。

 


 

ソラスタルジア(海外初上映)
2024/監督:イ=ソン・ヒイル/95分
2022年、韓国東海市で発生した大規模森林火災。ドキュメンタリー制作のため現地に残った学生2人は、長い時間を共有する中で互いの痛みに触れていく。
韓国クィア映画の旗手イ=ソン・ヒイル監督(『後悔なんてしない』)による、10年ぶりのクィア映画復帰作であり、最新作。気候危機を背景に、「喪失と再生」を真摯に描き出した、 静かな余韻を残す作品。

 


 

3 6 7 0』(日本初上映)
2025/監督:パク・ジュンホ/124分
脱北者として生きる青年チョルジュンは、仲間との絆に支えら れながらも、ゲイである自分を隠し孤独を抱えていた。ソウル のゲイコミュニティで出会ったヨンジュンとの関係は、彼の人 生を大きく変えていく。
2025年の青龍映画賞で最優秀新人監督賞にノミネートされた本作は、同年9月に韓国で劇場公開され、インディ/アート系部門で興行ランキング首位を記録した話題作。

 


 

夢を見たと言って』(日本初上映)
2025/監督:キム=ジョ・グァンス/73分
中古カメラの取引で出会ったキョンイルとキョンホ。強い愛着で手放したくないカメラを巡る一悶着をきっかけに、二人の奇妙で愛おしい一日が始まる。
日本でも配信されたイ・ホンネ主演の『Made in Rooftop』や、BLドラマ『新入社員』などを手がけ、“BLの名手”として 確固たる人気を築いた監督が贈る、軽やかで愛おしいロマンティック・コメディ。

 


 

夏の日のカメラ
2025/監督:ソン・ディヴァイン/82分
父が遺した未現像フィルムに触れられない高校生サマー。サッ カー部のスター選手、ヨヌを撮り始めたことで、彼女の世界は少しずつ変わり始める。
シアトル国際映画祭 FutureWave部門で最優秀長編賞を受賞。映画『虐待の証明』(2018)でデビューし、複数の子役賞を受賞してきたキム・シアが、本作で初主演を務める。初恋と喪失を繊細に描いた青春映画。

 


 

二人〜リハーサルのない人生〜(日本初上映)
2022/監督:バン・パク・ジウン/80分
20代で言葉も通じない異国の地・ドイツに渡り、看護師として働いた二人。30年間にわたり、人生の苦楽を共に歩んできた二 人を追ったドキュメンタリー。
監督は語る。「韓国では特に年配のレズビアンが可視化されていない。メディアに登場しないため、存在しないかのように消去されてしまう。この映画はだからこそ、レズビアンや他の周縁化された人々と肩を並べて世界に立ち向かう映画だ」

 


 

第5回アジアンクィア映画祭について

今回は「韓国フォーカス〜共振する色彩、輝くソウル〜」をテーマに、最新&話題の韓国クィア映画 6 作品を厳選し、ジャパ ン・プレミア、インターナショナル・プレミアを含む多彩なラインナップでお届けします。

クィア映画とは

LGBTQ+ という言葉が広く一般化した現在、世界の映画祭ではさらに包括的な概念として「クィア(Queer)」が強く意識されるようになっています。
「クィア」は性的マイノリティを指すだけでなく、性・ジェンダー・生のあり方を問い直し、既存の境界を揺さぶる表現を広く包含する言葉として用いられています。
近年、 ベルリン国際映画祭「クィア賞」をはじめ、主要映画祭でもクィア作品に特化した部門や賞が設立され、世界的な注目度はますます高まっています。
今回のAQFF は、アジアのクィア文化の現在地を届ける場として、本テーマを最も鋭く映し出す韓国映画に焦点を当てました。

クラウドファンディング実施中!

開催を支援するためのクラウドファンディングを12月31日23時59分まで実施中!
https://motion-gallery.net/projects/5thaqff

 

開催概要
名称:第5回アジアンクィア映画祭
テーマ:韓国フォーカス〜共振する色彩、輝くソウル〜
会期:2026年2月21日(土)・22日(日)
会場:ユーロライブ(東京都渋谷区)
主催:AQFF運営事務局
上映作品数:6作品(長編)

お問い合わせ先
メール:aqff.iriuchijima@gmail.com
公式サイト:https://aqff.jp/
担当:共同代表 入内島 美穂

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