最新中国ドラマ|注目の新作&放送待機作品を紹介!「守城者」&「家業」
引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「《锦绣芳华》连续3日登顶,《家业》集数引发上下部猜想| 剧日报」
中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、ドラマデイリー景気指数TOP10にランキングしたドラマを、ピックアップしてご紹介!(以下、ドラマタイトルは全て原題の表記です)
注目作品:「守城者」

今回取り上げられた注目作品は、北京衛視で最終回を迎えたサスペンスクライムドラマの「守城者」。同ドラマの最高景気指数は0.715で、ランキングでの最高位は8位だった。今年、衛視テレビで放送された数少ない香港ドラマの一つである同ドラマだったが、市場での認知度が限定的であり、香港警察・ギャングドラマのスタイルが不発に終わったことを示すかたちとなった。
このドラマには、ジョーダン・チャン(陳小春)、アーリフ・リー(李治廷)、サイモン・ヤム(任達華)、ピーター・ホー(何潤東)といった人気キャストが出演。彼らを昔から知る30歳以上のコアな視聴者層にはその「ノスタルジック」効果がうまく届いたが、「強烈な葛藤+幾重にも展開する逆転劇」といった香港ドラマの定番ともいえる展開が、より専門的な犯罪捜査テーマや複雑な金融問題に直面すると、制作の精度と脚本家のスキルの欠陥が露呈してしまうという結果をまねくことに。このため、ストーリー展開において、厳格な物語性を重視する若い視聴者には評価が及ばず、世代の壁を突破するには至らなかった。香港ドラマが市場で再び存在感を取り戻したいのであれば、テンポの良さを維持しながら現代の美学に適応した創作システムを確立する必要があるのでは、と分析されている。
注目の放送待機作品:「家業」

今回掲載のランキング情報に取り上げられた放送待機作品は、ヤン・ズー(楊紫)とエルビス・ハン(韓東君)共演のファンタジー時代劇「家業」。このドラマの全40話という放送話数がいま注目を集めており、動画プラットフォームがショートドラマを推奨し、放送サイクルを短縮する現在の市場環境において、このドラマも2部作に分けて放送されるのではないかという憶測が飛び交っているとか。
昨年11月にこのドラマの撮影が始まった当時は、明代を舞台にした作品は市場ではまだ希少だった。しかし、ディン・ユーシー(丁禹兮)主演の「花開錦繡」をはじめ、明代を描いたいくつかの新しい作品が最近になって公式発表され、同ジャンル枠が急速に埋まってきている状況に。このため、配信スケジュールなどに関しては、明代時代劇同士の競争に直面することも念頭に十分に検討が必要となりそうだと、伝えられている。

翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。


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