最新台湾ドラマ|グローバル配信の「親密之海」、キャスト4人が半裸のポスタービジュアル解禁
ニュース提供元:CATCHPLAY

シンガポール人監督のリュー・ジーユエン(呂吉元)、演劇界の鬼才ツァイ・ボージャン(蔡柏璋)がタッグを組んだ「親密之海(原題)」が6月26日、ポスタービジュアルとメイキング映像を公開した。「親密之海」は、フー・チンファン(胡晴舫)の人気小説『群島』の実写化で、4人の中心人物それぞれの欲を通して、欲望、愛、孤独、支配のはざまでもがく現代人の葛藤を描く。露出度の限界に挑むだけでなく、複数の関係性を通して世代を超えた欲望と寂しさに焦点を当て、人間関係で最もリアル、かつ最も難しい「つながり」を深く掘り下げ、台湾ドラマに新たな潮流をもたらすことを目指す。
ポスターには、「幸福と欲望が区別できないとき」というキャッチコピーの下に、半裸で横たわる4人のキャスト——リー・ミンシュン(李銘順)、ウー・カンレン(呉慷仁)、リマ・ジダン(瑞瑪席丹)、ユー・ズーユー(于子育)らの姿。監督のリュー・ジーユエンは「このビジュアルを通して表現したかったのは、4人の間にある親密さは決して対等ではないということ。欲望と抑制、欲望と倫理の間でせめぎ合う、張り詰めたバランス感です」と説明。もう一人監督ツァイ・ボージャンも「複雑に絡み合った関係は、登場人物たちの心理的な戦場と言えます」と補足した。
人物たちの距離感は、親しさとよそよそしさ、感情や欲望の曖昧な境界線を示しており、それぞれのボディランゲージや並び順が劇中の人間関係を象徴している。例えばウー・カンレンが演じる阿榮は内側を向いており、リー・ミンシュンが演じる李憲宏への長年抑え込んできた感情的な従属を表現。中央の李憲宏は、ユー・ズーユー演じる曉雯の方を向いているものの、腕はリマ・ジダン演じる莉蓮を抱いており、複数の恋愛関係に堕ちた欲望の中心人物であることを示唆している。李憲宏に密着した莉蓮はカメラを真っすぐに見据え、挑戦的な力強さを見せる。一方、曉雯はその仕草と表情ともに疎外感を強く漂わせ、理性で押し殺した感情と孤独がにじみ出ている。
またメイキング映像では、激しいラブシーンを初披露。濃厚なラブシーンに初めて挑むにあたり、キャストたちは決して楽な撮影ではなかったと正直に語る一方で、互いの信頼があったからこそ、役に集中できたと口を揃えた。リー・ミンシュンは「本当に(ラブシーンは)やりたくないと悩みました」と本音を明かした上で、「非常に多くのラブシーンがありましたが、皆に信頼関係があったので演じ切ることができました。情欲を突き詰めると、愛の表現そのものだと思います」と語った。ウー・カンレンも「ラブシーンは、役者自身だけでなく、互いの信頼関係をいかに築けるるかどうか。また現場をスムーズに進行するため、制作チームのサポート力も問われます」と、チームワークの重要性に言及した。


ユー・ズーユーは「これまで演じてきた中で、一番難しかったです」としながらも、「撮影中は100%安心して臨めました。とてもセンシティブなシーンなので思いを込めて演じましたが、かなり振りきった演技なので、母が見たらどうしようと少し心配で……」と、意外な不安を口にした。リマ・ジダンは「この世界に入ってから露出度が一番高かったです。最初は確かに少し恥ずかしかったですが、役に集中しすぎて撮影自体はとても自然にできました」と余裕を見せ、このシーンが人物関係のターニングポイントであることに触れ、「リアルな欲望が、自分が欲しいものは何か気づかせてくれます」と語った。
リュー・ジーユエンは、メイキングの中で「ラブシーンを撮るのは一番難しいです」と吐露。そして「濡れ場はある意味、人物同士の感情の欠落を映し出すものであり、単に欲望の衝動を描くものではないんです」と補足した。一方、舞台畑出身のツァイ・ボージャンは「ラブシーンの撮影は、単なる動きを撮るのではなく、互いの共通認識と信頼関係をどう築くかに重きを置いています」と語った。

CATCHPLAY傘下の影響原創影視が製作する、話題の台湾ドラマ「親密之海」は、7月18日からCATCHPLAY+(台湾、インドネシア、シンガポール)、CATCHPLAY電影台、台湾LINE TV、香港Now TVのほか、Amazonプライム・ビデオを通して世界240以上の国と地域で配信予定。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。
台湾でのドラマ・映画などのエンタメ最新情報をお伝えしています。


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