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最新中国ドラマ|中国三大動画サイトで注目を集める13本のドラマ!人気の理由を分析!

引用元:wechat Vlinkage 公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「影视剧高达百万预约,有何出彩之处?」


iQIYI(アイチーイー)、Youku(ヨウク)、Tencent Video(テンセントビデオ)の中国三大動画サイトが「視聴予約」オプションをオープンして以来、「俳優○○のドラマ、予約数○○万超え」というホットな検索が随時リストに登場し、配信前のウォームアップ効果となっていると共に、予約数がドラマの潜在的な人気力を示す指標にもなってきている。

こうした動画サイトの視聴予約数のデータをもとに、100万以上の予約数を記録したドラマ13作品をピックアップし、人気の理由を分析していく(以下、作品名は全て原題)。

    視聴予約数ランキング

視聴予約数ランキングでは、シャオ・ジャン(肖戦)主演のファンタジー時代劇「玉骨遥」が400万以上で首位、ヤン・ミー(楊冪)&シュー・カイ(許凱)主演の現代ドラマ「愛的二八定律」、チャン・ビンビン (張彬彬)&シュー・ルー(徐璐)の時代劇「月歌行」、ワン・ホーディー(王鶴棣)&チェン・ユーチー(陳鈺琪)の時代劇「浮図縁」の3作品が200万を突破、ディリラバ(迪麗熱巴)&ゴン・ジュン(龔俊)主演「安楽傳」、 SFドラマ「三体」、レオ・ロー(羅雲熙)× バイ・ルー(白鹿)主演「長月燼明」、刑事ドラマ「狂飆」、チョン・イー(成毅)&チャン・ユーシー(張予曦)主演「南風知我意」、ゴン・ジュン&チョン・チューシー(鐘楚晞)主演の現代ドラマ「我要逆風去」、シュー・カイチョン(徐开骋)&シン・フェイ(邢菲)主演「花溪記」、バイ・ルー&ジャン・リンホー(張凌赫)主演「寧安如夢」、ヤン・チャオユエ(楊超越)&ディン・ユーシー(丁禹兮)主演の「七時吉祥~エンドレス・ラブ~」などのドラマはすべて100万を超えている。

「玉骨遥」シャオ・ジャン

キャストの観点から見ると、数100万の予約をされた作品は、現在の映画およびテレビ市場で人気のある旬な俳優と実力派俳優の出演作となっている。

若手男性俳優の代表には、シャオ・ジャン、ワン・ホーディー、レオ・ロー、チョン・イー、ジャン・リンホー、ディン・ユーシーなどが含まれ、ゴン・ジュンは2つの大型作品に出演している。女優の代表はヤン・ミー、ディリラバ、レン・ミン(任敏)、チョン・チューシー、ヤン・チャオユエなどで、バイ・ルーが人気IP作品2つに出演している。実力派俳優では、チャン・ルーイー(張魯一)、ユー・ホーウェイ(于和偉)、チャン・イー(張毅)、チャン・ソンウェン(張頌文)など、名優たちの活躍も視聴者の期待を集めている。

「安楽傳」のディリラバとゴン・ジュン

90年代生まれの新進気鋭の俳優たちは、アイドルドラマ市場の寵児であり、主流の視聴者への強いアピール力があり、ファンからも熱く支持されている。ファンは当然ながら視聴者でもあり、彼らの映画やドラマのクリック数に自然と貢献する。同時に、根強いファンを持つ俳優は、ファンの活発な宣伝のおかげで、ファン以外から支持されることも。そしてWeibo、TikTok、小紅書(RED)などのソーシャルメディアを通じて、新旧含めたファンを増やし、視聴者の輪を広げていく。

「月歌行」のチャン・ビンビンとシュー・ルー

人気があるのは出演者だけに限らない。上記のランキングの内、11のドラマは既に人気があるIPからの改作であり、原作自体が巨大なファン層を持っている。

「三体」キービジュアル

翻案された脚本の撮影が完了した後、多くの原作ファンは、映画やドラマがオリジナルの脚本を復元できているかに大いに興味を抱く。例えば、人気小説『坤寧』を原作とした「寧安如夢」の予告編公開後、男女主人公の容姿、CP(カップル)感、撮影テクニックなどが原作ファンから絶賛され、視聴予約への関心を集めた。加えて、放送までの時間が長い作品ほど、視聴予約が増加する傾向にあるとも分析されている。

競争が激化するドラマ市場で、品質が高く、ファンからの支持も熱く、人気をより長い期間維持できる作品がどれなのかは、誰もが気になるところ。新作ドラマの視聴予約数は、その傾向をうかがい知るのに便利なツールであるのかもしれない。

「夢華録」チェン・シャオ

分析の結果、視聴予約数を数100万獲得できるドラマは、品質、キャスト、物語の核心などと切り離せないことがわかる。したがって “視聴予約数100万越え!”というギミックは、マーケティング手法であろうと、市場を掌握するための戦略であろうと、確かに初期段階で一定の成功を収めており、市場の期待を高めている。

しかし、だからと言って、予約数の多かった新ドラマが放送開始後に必ず「大ヒット」するわけではない。初期の高い人気を維持するには、やはりしっかりした革新的なコンテンツが必要となってくるのだ。

翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

 

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