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巨額を投じた職業系ドラマ「火神的眼涙(邦題:火神の涙)」、金馬ファンタスティック映画祭でワールドプレミア

ニュース提供元:PTS台湾公共テレビ(公視)

消防士たちの過酷な救命・救助活動と、彼らの知られざる苦悩を描く職業系ドラマ「火神的眼涙(原題)」(邦題:火神の涙 ※2022.2編集部追記)が4月10日、世界に先駆け金馬ファンタスティック映画祭で特別上映される。Q&A上映回のチケットが瞬殺でソールドアウトするなど、人気の高さを見せつけた。

   


9400万元(約3億6500万円)を投じて制作された本作品の公式予告映像やポスタービジュアルが公開されると、「まるで映画のクオリティー」、「見ると胸が締めつけられる」、「臨場感がある」など前評判も上々で、ファンの期待は膨らむばかりだ。


メインキャストはウェン・シェンハオ(温昇豪)、アニー・チェン(陳庭妮)、リン・ボーホン(林柏宏)、リウ・グアンティン(劉冠廷)。いずれも金鐘奨、金馬奨の常連が主演するほか、多くの実力派俳優が脇を固める。

ウェン・シェンハオは、消防士の仕事に没頭するあまり妻子をなおざりにし、家庭とのジレンマに苦しむ邱漢成役を演じる。消防署唯一の女性消防士・徐子伶役のアニー・チェン(陳庭妮)は、自分の能力が男性に負けていないことを証明するべく奮闘する様子を熱演する。

リン・ボーホンは、仕事に真面目で集中力がある一方、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ張志遠を演じる。ボーホンは、「PTSDの心理状態を見ている人にわかりやすく表現するのは、役者にとっても監督にとっても大きな挑戦だった」とした上で、手の震えの幅や視線を固定する長さなど、細部に至るまで監督と話し合いを重ねたことを明かした。また、音楽一家に育ちピアノが弾ける役どころのため、「撮影に入る3カ月前から、少なくとも1000回以上練習している。撮影中、帰宅が深夜になっても毎日弾き続けていたら上達を実感できた」と明かした。


リウ・グアンティンは、正義感に溢れ仲間を守るために人と衝突しがちな熱血漢・林義陽を演じる。グアンティンは、「撮影が進むにつれて、みんなとの距離が縮まっていった。スタッフ全員が本当の消防署の仲間のようで、一緒に消火し救助活動をするような感覚で撮影に臨んでいた」と話した。


また、グアンティンと初共演となるボーホンは「グアンティンはいつも楽しいサプライズをくれる。例えば、二人の当直のシーンでは、彼がずっと冗談を言っていたので、全体的に自然な演技ができた」と、撮影が順調に進んだことを話した。こうした撮影現場の風景は、現在YouTube上で公開されている。

「火神的眼涙」は、動画配信サービスの公共テレビプラス(公視+)とmyVideoで5月1日から同時配信予定。

メインキャストのティザー動画
邱漢成編(ウェン・シェンハオ)https://youtu.be/UgFlo2X1SBU
張志遠編(リン・ボーホン)  https://youtu.be/4kjRKtqQtt0
林義陽編(リウ・グアンティン) https://youtu.be/ImGU_x8hIcI
徐子伶(アニー・チェン)https://youtu.be/uSq7UwpVHfU



翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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