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第16 回大阪アジアン映画祭閉幕!グランプリほか受賞結果発表

第16 回大阪アジアン映画祭が、3 月5 日から14 日までの10 日間のスクリーン上映を終え閉幕。最終日3 月14 日は、クロージング作品『アジアの天使』世界初上映の前に、グランプリ以下各賞の受賞結果が発表となった。

★グランプリ(最優秀作品賞)
コンペティション部門上映作品を対象に、審査委員会が最も優秀であると評価した作品に授与。副賞として賞⾦50万円を贈呈。


©2021『いとみち』製作委員会

『いとみち』(Ito)
日本/監督:横浜聡子 (YOKOHAMA Satoko)

<授賞理由>
今回全員が日本⼈審査委員で、日本⼈監督の作品にグランプリをすんなり渡していいのか議論を重ねました。とはいえデビューから13 年、横浜聡⼦監督が故郷、⻘森に戻り、深度のある⼈物像を構成したことを、評価しました。定型のフィクションドラマなのにステレオタイプにならない魅⼒がこの作品には満ち溢れています。ヒロイン役、駒井蓮さんの独特のビートに心がわき踊りました。

<横浜聡⼦監督コメント>
今回初めて大阪アジアン映画祭に参加させていただいたことだけでも大変喜ばしいことでしたが、映画『いとみち』がグランプリと観客賞をいただくことができたと聞き、素直に驚いております。

『いとみち』初回上映時に客席にいながら、「この映画は観客にどんな風に伝わるんだろう?」と幾分緊張しておりましたが、その緊張が、「審査委員の方々やお客様に何かしら伝えることができたのかもしれない」という小さな実感と喜びに徐々に変わり、今じわじわと胸に押し寄せております。共に映画を作った俳優、スタッフ、関係者にこの喜びを早く伝えたいです。審査委員の方々とお客様の決断を心の支えに、映画『いとみち』をより多くの方に観てもらうべく、これからも邁進いたします。

コロナ禍が続く中、映画祭開催に尽⼒された関係者の皆様、そして劇場に足を運んでくださった皆様にこの場を借りて改めて御礼申し上げます。ありがとうございました!


★来るべき才能賞
コンペティション部門上映作品を対象に、審査委員会が最もアジア映画の未来を担う才能であると評価した方に授与。副賞として賞⾦20 万円を贈呈。

  

チェ・ジニョン(CHOI Jin-young)
韓国/『生まれてよかった』(The Slug)監督


<授賞理由>
思わぬ状況に陥った少⼥が、狭い屋根裏部屋で⼲からびたナメクジを⾒つけ、⼿に取った瞬間から、私たちはこのヒロインを応援せずにはいられませんでした。この少⼥が抱える孤独を、チェ・ジニョン監督は映画の形でしか差し出すことの出来ない方法で描いたことを評価します。



★ABC テレビ賞
当映画祭実⾏委員会参加の朝日放送テレビにより創設されたスポンサーアワード。アジア映画の新作(⼀部作品を除く)を対象に、朝日放送テレビが最も優れたエンターテインメント性を有すると評価した作品に授与。副賞として賞⾦100 万円[テレビ放映権として]を贈呈(ただし、放送用素材製作費を含む)。


©Muse Films

『姉姉妹妹』(Sister Sister)
ベトナム/監督:キャシー・ウエン(Kathy UYEN)

<授賞理由>
まずはサスペンス映画として、⽂句なく⾯⽩い。丁寧に練られた脚本、快調なテンポ。あれだけの内容を、よくぞこの尺に収めたものだと、感心しました。



★薬師真珠賞
薬師真珠によるスポンサーアワード。上映されたすべての作品の出演者を対象に、薬師真珠が最も輝きを放っていると評価した俳優に授与。副賞として薬師真珠より真珠装飾品を贈呈。

リー・リンウェイ(Lily LEE/李玲葦)
台湾/『人として生まれる』(Born to be Human /生而為人)

<授賞理由>
リー・リンウェイ演じる主⼈公の信じ難いほどのリアリティが、容易ではない主題に挑んだ『⼈として⽣まれる』に圧倒的な説得⼒を与えました。



★JAPAN CUTS Award
インディ・フォーラム部門の日本映画を対象に、米国ニューヨーク市のジャパン・ソサエティー(日本映画祭「ジャパン・カッツ!」主催団体)がエキサイティングかつ独創性に溢れると評価した作品に授与。

『B/B』
日本/監督:中濱宏介(NAKAHAMA Kosuke)


<授賞理由>
今年度のインディ・フォーラム部門の⼊選作は総じてクオリティが⾼く、審査は簡単ではありませんでした。独創的なビジュアルスタイルと⾃信に満ちた演出によって、不公平な世界に対する若者の嫌悪を直感的に描いた『B/B』にJAPANCUTS Award を授与することができてうれしく思います。中濱宏介監督のデビューと主演のカレンさんの演技は元気を与えてくれました。若い才能の今後に大いに期待しています。



★JAPAN CUTS Award スペシャル・メンション


©Omphalos Pictures

『4 人のあいだで』(Among Four of Us)
日本/監督: 中村真夕(NAKAMURA Mayu)

<授賞理由>
コロナ禍に起因する孤独というテーマに対する巧みなアプローチが光りました。撮影時の制限を活かしきり、映画言語の⼒を印象的に使って、卓越した演技にも支えられ、テーマが視覚的に表現されていました。



★芳泉短編賞
芳泉⽂化財団により創設されたスポンサーアワード。今年度映画祭で上映された60 分未満の作品(協賛企画《芳泉⽂化財団の映像研究助成》を含む)のうち、日本初上映の作品を対象に、審査委員会が最も優秀であると評価した作品に授与。副賞として次回作研究開発奨励⾦10 万円を贈呈。

『イニョンのカムコーダー』(In-young's Camcorder)
韓国/監督:オ・ジョンソン(OH Jeong-seon)

<授賞理由>
丁寧に積み上げられた感情の抑揚と、その変化に沿った時間の流れ、そして他者との対峙と距離感。カムコーダーの存在により、その世界観が引き⽴ち、全編通してセンスと優しさに溢れた作品。余韻の残るラストシーンに本作だけではなく、監督がこれから携わる映画へのはかりしれない可能性を感じました。



★観客賞
全部門の上映作品の内(⼀部作品を除く)、当映画祭の上映が日本初上映となる作品について、観客の投票による得点平均が最⾼の作品に授与。副賞として薬師真珠より真珠装飾品を贈呈。

『いとみち』(Ito)
日本/監督:横浜聡子 (YOKOHAMA Satoko)


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