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「悪との距離」第2シーズン、「梨泰院クラス」の台湾リメイクなど、ビックコンテンツ4作品の制作が決定!

ニュース提供元:大慕影芸

「悪との距離」を手掛けた大慕エンターテイメント(大慕影芸)は2月18日、コンテンツ発表会見で、2021年に制作予定の4作品を正式に発表。「做工的人(原題)」映画化のほか、「WAVE MAKERS〜選挙の人々〜(原題:人選之人─造浪者)」、「悪との距離2」、そして「梨泰院クラス」のリメイク制作が挙げられた。

  

2019年の台湾ドラマで最も話題を集めた「悪との距離」は、各方面との対話を切り開いただけでなく、ゴールデン・ベル・アワード(金鐘奨)の最優秀ドラマ賞、最優秀監督賞など6部門の受賞を果たし、続編の制作に期待が集まっていた。


一年以上かけて調査・準備したという脚本家のルー・シーユエン(呂蒔媛)は「調査に長い時間がかかるし、執筆にも大きな労力がいるため転職も考えた」と冗談を交えながらも、現在すでに脚本の段階に入っており、各方面から大きな期待を寄せられていると話した。CEOでプロデューサーのリン・ユーリン(林昱伶)は、第2シーズンはキャストやストーリーを一新し、登場人物は議員、検察官、中学校教師、ソーシャルワーカーなどを想定していると明かした。年内の撮影開始を目指す。


「悪との距離」脚本家のルー・シーユエン(呂蒔媛)


昨年、台湾で「栗子頭(イガグリヘア)」旋風を巻き起こした「梨泰院クラス」は、韓国最大のコンテンツ会社Kakao Page(カカオページ)との協力により、大慕エンターテイメント初の国際共同制作に挑む。

原作は、韓国で4億回以上の再生回数を誇る人気ウェブコミック。ドラマ版はJTBCテレビ(韓国)の最高視聴率を塗り替える16.5%を記録、2020年の「Netflix韓流ドラマトップ10」で3位にランクインするなど、アジアで大きな話題を呼んだ。カカオページ台湾のCEOは、「台湾版には、韓国版とはまた違う台湾魂が吹き込まれると信じている。ドラマと同時に原作も見てもらえたら嬉しい」と語った。「梨泰院クラス」台湾リメイク版は、今年10〜12月 の撮影開始を目標とする。

「梨泰院クラス」の監督を務めるガオ・ビンチュエン (高炳権)は、「信念に向かって突き進んでいく主人公のパク・セロイが気に入っている。台湾ではあまり見られないタイプなので、この部分をもっと極めたい」と語った。脚本家のヤン・ワン(楊宛)は、「台湾には豊かで多様な文化がある。台湾にローカライズされたこのリメイク版が、海外へも輸出できればいい」と自信をのぞかせた。


「做工的人」は、昨年の放送後に口コミが広がり大好評を得た作品で、中国の動画配信サービスで高評価を得ただけでなく、HBOアジアの2020年度視聴率では首位を記録。ドラマの前日譚が描かれた映画版が、大々的に公開される予定だ。チェン・フェンフェン(鄭芬芬)が、引き続き映画版の監督も務める。映画にはメインキャストが全員カムバックし、より難易度が高く、タフな大型建設現場に挑んだという。

撮影中、出演者の関係は良好で、クランクアップ前から監督に続編を求める声もあった。チェン監督が「映画版にメインキャストは誰一人欠かせない!」と強調したそのとき、キャストのコー・シューユエン (柯叔元)、ミアオ・コーリー(苗可麗)、ヨウ・アンシュン(游安順)、シュエ・シーリン(薛仕凌)らがサプライズで登場。アーチン(阿欽)役を演じるコー・シューユエン は、シンガポールで旧正月を迎え、会場に来られなかった兄アーチー(阿祈)役のリー・ミンシュン (李銘順)に代わり、「兄さんは『做工的人』の撮影のためなら、たとえ隔離期間がどれだけ長くても、前乗りして来たいと言っていた。これは、この作品に対して抱いているみんなの思いだ」と話した。


「悪との距離」、「做工的人」に続き同社3作目となる「WAVE MAKERS〜選挙の人々〜」は、政党の広報担当者に初めて焦点を当てた職業ドラマ。制作チームは、脚本家に人気作家のジエン・リーイン(簡莉穎)とイエンシージー(厭世姫)を迎え、監督は「悪との距離」のリン・ジュンヤン(林君陽)という強力な布陣。広報担当者たちが理想を実現していく過程で、価値観の選択や信仰に直面する物語を描き、30人近い登場人物たちが職場シーンに臨む。監督は「ブラックユーモアやばかばかしい要素、たくさん笑える部分があると思う」と期待を込めて語った。2022年の放送に向けて、6月末から撮影を開始する予定だ。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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