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【シネマートで今やってます。vol.25】無骨な男チャン・チェンに魅せられる!最強ソードアクション『修羅:黒衣の反逆』




★★いままでの「シネマートで今やってます。」はこちら★★

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こんにちは。エスピーオー宣伝スタッフYです。
今回のレビューコラムでご紹介させていただくのは、2月10日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋にて公開がはじまりました『修羅:黒衣の反逆』です。

久々の中国映画となりますが、無骨な男を演じたチャン・チェンに終始魅せられっぱなしで、思わず過去の出演作を観返したくなるほど・・・。いろんな刀が登場し、素人目にも圧倒されるアクションの数々、そして無骨な男の無骨な愛に惹きつけられた本作。ネタバレに気を付けながらお届けしたいと思います。



明時代の秘密警察である錦衣衛(きんいえい)の物語ですが、2015年に公開された『ブレイド・マスター』の1年前を描いたアナザーストーリー的作品です。チャン・チェンは前作と同じく<沈煉(しんれん)>という無骨だけど、とっても魅力的な孤高の剣士役を演じています。
前作同様、『レッドクリフ』シリーズなどを手掛けたアクション監督サン・リンが手掛けるアクションに圧倒されながらも、私が一番印象に残り、惹きつけられたのは、やはりチャン・チェンでした・・・。



『レッドクリフ』『グリーン・デスティニー』『ブレス』『グランド・マスター』などヒット作や巨匠たちの作品に数多く出演しているチャン・チェン。どの作品も魅力的で口数が少ない無骨な役柄が多い印象ですが、個人的には昨年25年ぶりに上映された『嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』での初々しい中にもその無骨さの片鱗が見える姿が記憶に新しく、そして強く残っていました。



そんな印象を抱えたまま観始めると、まず映し出されたのは、戦いの最中に泥まみれになり、普通ならどれが誰かわかりづらいような全体が黒い印象の場面。その中にひときわ強い存在感を放つ大きく強い眼差しに「チャン・チェンだ!」とすぐに気づかされます。迫力のあるアクションシーンに続き、画面が変わり現れた、泥まみれでなくなったチャン・チェンは凛々しくて、やっぱりカッコいい!
何だかこれまでにも増して感じられるそのカリスマ溢れる姿に、惹きつけながらそのストーリーにも引き込まれていきました。



錦衣衛の任務で反逆者としてある絵師を捉えに向かった沈煉は、その人物・北斎が数日前に出会った美しい女性であることを知ります。元々、北斎の絵を好きで集めていた沈煉は、彼女に暴行しようとした仲間を止めようとして誤って殺めてしまいます。命令に反して彼女を助けることになってしまった沈煉と、指名手配され追われる身となった北斎。そして沈煉を利用しながらも襲い掛かってくる謎の組織。徐々にスピード感がアップしたように早い展開が続き、誰が敵で誰が味方なのか複雑に状況が変化していきます。



そして、『ブレイド・マスター』でも思ったのですが、沈煉は美しいヒロインに弱く、そしてその優しさや愛情をうまく表現することができないんです。無骨なんで・・・。でも観ている私はそんな不器用で無骨な彼にどっぷりとハマっていきました。ヒロインを守るため、危険な道へと進んで行ってしまうキャラクターで、そうやって身を挺して守ってもらえたら絶対好きになってしまうじゃないですか!



そんな無骨な沈煉が守ることになる北斎を演じたのは、中国四大若手女優と称されるほどの人気女優ヤン・ミー。映画だけでなく、ドラマでも活躍する彼女は、芯が強くひたむきなヒロインを好演し大ヒットしたロマンチック・ラブストーリー「私のキライな翻訳官」や、総視聴回数440億回越えという配信当時歴代1位の記録を残した時代劇「三生三世十里桃花(原題)」など、現代ドラマから時代劇までヒット作への出演が続いている、今注目の女優です。

「私のキライな翻訳官」 cDrama Core


沈煉を惹きつける凛とした美しさや純粋さを見事に表現していたヤン・ミー。彼女だからこそ、思わず助けたくなってしまうという沈煉の行動への説得力がありました。



最初にも書きましたが、観終わってみると、一番残っているのはヒロイン北斎を無骨に守る沈煉の姿でした。何度も訪れる戦いで魅せるアクションの数々には、武侠作品をあまり多く観ていない私でも、圧倒されましたが、そんなアクションシーンでも一番注目してしまったのはチャン・チェンの表情でした・・・。

ちなみに、前作『ブレイド・マスター』の1年後ということで、ちゃんとリンクするようなシーンがあったりするので、そのあたりも前作を観ている方には嬉しいポイントかもしれません。

もちろん、前作を観たことがない方でも、チャン・チェンのファンでなくても、あまり武侠作品を観たことがない方でも、この無骨な魅力あふれるヒーロー像は必見です!
寒さを吹き飛ばすような、カリスマ溢れる凛々しい姿にしびれてみてはいかがでしょうか――。


映画『修羅:黒衣の反逆』は2月10日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋他にて全国公開中です。

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2月6日、チャン・チェンさんの故郷でもある台湾で地震が発生しました。
被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
これ以上被害が大きくなることなく、一日でも早く、被災した方々が穏やかな生活を取り戻すことができますよう、心からお祈り申し上げます。


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▽『修羅:黒衣の反逆』予告編



<CAST>
チャン・チェン/ヤン・ミー/チン・シーチエ

<STAFF>
監督:ルー・ヤン
アクション監督:サン・リン

原題:繍春刀 修羅戦場 /2017年/中国/120分/カラー/シネスコ/5.1ch
配給:ツイン
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エスピーオー宣伝スタッフY
韓国・台湾・中国のドラマ、映画などアジア作品を中心に、
時代劇からラブコメディまでジャンル問わず全般的に観ている

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