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【きゅんとあじあ】 2015東京・中国映画週間 エディ・ポン主演『君といた日々』

『君といた日々』
10/22(木) 舞台挨拶
登壇者:チャン・イーバイ(監督)

東京国際映画祭の提携企画として開催されている〈2015東京・中国映画週間〉。
『ひだりみみ』に続き、青春映画『君といた日々』の舞台挨拶の模様をお届けします。
それにしても、台湾映画の影響なのか、中国も青春映画ブームですね。

本作の主演は、台湾出身でめきめきと実力と実績を積んでいる、エディ・ポン
弊社SPOでもエディの日本語版ブログの運営をしていた時があり、よく来日していただきましたが、今では手の届かないスターになりました。エディが活躍する姿を見ると、嬉しくなります。
とても良い俳優さんだし、おそらく彼を使いたいと思わせる人間的な魅力があるのだと思います。

さて、そのエディがなんと本作では高校生役! さすがに無理があるのでは?と思いましたが、なんのなんの、全然いける。全然かわいい。中華圏の映画でバリバリの主演を担う、もう33歳の大人なんですけど、久しぶりにこんなエディもいいものですね。

ヒロイン役のニー・ニーは、チャン・イーモウ監督に見出されたひとり。
マーク・チャオ共演の『勇士之門』や、オスカー俳優エイドリアン・ブロディ共演の『曼哈頓愛情故事』など、話題作が続く女優さんです。会場にもファンの方が来ていました。

学校の人気者チェン・シュンと、転校生ファン・フイの淡い初恋が、大人になるにつれすれ違っていき、やがて互いを傷付けてしまう過程を描いていくという、オーソドックスな青春映画ではあるのですが、大人になっても消え失せることはない初恋の記憶という、誰にも共通するノスタルジックな想いを呼び起こさせる作品になっています。


監督のチャン・イーバイは、デビュー作『恋する地下鉄(開往春天的地鉄)』に始まり、『アバウト・ラブ/関於愛(上海編)』『夜の上海』と、日本でも作品が紹介されてきました。


「日本語のタイトルの方が趣きがあっていいですね」という監督のご挨拶から始まった舞台挨拶の模様はこちらになります。

-『杜拉拉升職記』『将愛情進行到底(Go!上海ラブストーリー)』が大ヒット。『君といた日々』も約100億円の大ヒットとなりました。監督なりのヒットの法則は?
映画にはヒットの法則などありません。成績が良かったり、悪かったり、監督も浮き沈みがある人生を送っています。最初の映画『恋する地下鉄(開往春天的地鉄)』を撮って以来、ずっと若者を題材にした青春映画を撮ってきました。自分も歳を取っていきますが、青春映画を撮り続けることで若さを保ちたい、心の中に青春のエネルギーを留めておきたいと思っています。
映画こそ、不老長寿の秘訣ではないかと思っています。

(『杜拉拉升職記』といえば、監督は違いますが、チェン・ボーリン、ヴィック・チョウ、アリエル・リン共演の続編『杜拉拉追婚記』に期待が高まりますね!)

-誰もが経験した青春の日々を描いていますが、監督自身の青春は?
僕の青春はあまりにも青春らしくなかったので、青春を体験し損ねた分、青春映画を撮っています。



-キャスティングの理由は?
彼らは日本でも人気ありますか?(笑)
自分の作った役を演じてもらうので、彼らを愛してあげないといけないと思っています。そして彼らが役のイメージに合っているかを考えます。彼らは大好きな役者で、私生活でも良い友達になりました。

-起用してみたい日本の俳優、女優はいますか?
日本の映画人の皆さんとは古くから交流があります。『アバウト・ラブ/関於愛(上海編)』では塚本高史さんに出演していただきましたし、『夜の上海』では、本木雅弘さんに出演していただきました。今年も小樽でエディ・ポンとチャン・ツィーイー主演の映画『在世界的中心呼喚愛』を撮りました。
今後は蒼井優さんや水原希子さんとご一緒できればと思っています。来年、私が監修している映画も日本でロケする予定です。

-本作の見所は?
最初から最後まで見所ですよ。青春映画は日本が本家で、僕も若い時に多くの作品を観てきました。中国でも青春映画の人気が出てきましたが、日本の青春映画の影響を受けていますね。
この映画にも、笑いもあれば、心が痛むところもある。それこそ青春そのものではありませんか。

監督から観客への逆質問があったり、ウェイ・チェンのファンに花束をプレゼントしたりと、和やかな舞台挨拶になりました。

『君といた日々』原題:匆匆那年 Fleet of Time(2014)
監督:ジャン・イーバイ(張一白)
主演:エディ・ポン(彭於晏)、ニー・ニー(倪?)、ウェイ・チェン(魏晨)
時がたち思い出に変わっても、心揺さぶるあの日々―
2015東京・中国映画週間『君といた日々』作品ページ


(文:村野奈穂美)

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