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2021年春節シーズンの映画をふりかえる【その1】低予算コメディ映画がまさかの大成功

引用元:wechat Vlinkage
公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「春节档大片观察之《你好,李焕英》 我给你讲个笑话,你可别哭」


コロナウィルスの流行から一年を経て、懸念されていた中国の映画市場は完全回復となった。2021年の春節シーズンの興行成績は“史上最強”となり、新年初日の興行収入は16.4億元に達し、一日当たりの興行収入金額の記録を更新した。

様々な注目作品が登場したこの春節シーズン中、一番のヒット作となり話題を呼んでいるのが、『你好,李煥英(原題)』だ。『你好,李煥英』は豆瓣サイトでも8.3の好スコアを獲得、興行収入は2月21日の段階では40.24億元、「僕はチャイナタウンの名探偵3(原題:唐人街探案3)」を上回り、中国映画史上5番目の興行収入となっている。


この映画は、主演のジャー・リン(賈玲)が初監督を務めた作品で、ストーリーは彼女と母親との実話をもとにした、48歳で事故で早世した母に捧げられた物語だ。2016年に浙江衛視のコメディ番組の中でこのストーリーが初めて公開されて話題となり、その後、4年の歳月をかけてジャー・リンが脚本家らとさらに作品に磨きをかけ、この映画を生み出した。

低コストのコメディ映画として、まさにダークホースだったこの作品が大ヒットとなったのにはいくつかの理由が挙げられるが、特に人々を惹きつけたのは、上質なコメディと感動的な要素が組み合わされた展開と、この映画を観ている間は誰も涙を抑えることができず、また誰も笑いを止めることができなくなる “笑いで涙を流し、涙で笑える”ところだろう。


コメディと感動的な要素という組み合わせは、コロナ流行後に迎える特別な春節の中で映画を観る人々のニーズも満たしていた。コロナ流行後、中国ではコメディ鑑賞に対する需要が高まっていた。

それに加え、この映画はコメディであるだけでなく、中国の伝統的な「親孝行」の倫理を体現し、仕事で帰省が叶わぬ人、身内のことを気にかけている人、団らんを渇望する人、母娘の愛を大切にする人……そういう人々の様々な想いが、この映画を鑑賞することによって満たされたのだともいえる。


<「【その2】ファンタジー映画はターニングポイントにいる」につづきます>

翻訳・編集:Cinem@rt編集部

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