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11月14日(金)より上映

<特集上映>映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界

『小さなロバ、ビム 4K』
島一番の美しいロバと貧しくも優しい少年の物語 ※日本劇場初公開

はるか昔、東の国のある島。子供たちひとりひとりがロバを飼う習慣があった。ビムは最も美しいロバで、アブダラがその飼い主だったが、アブダラはとても貧しかった。意地悪な領主の息子メサウドは、美しいビムに一目惚れし、アブダラからビムを奪い取った。連れ去れたビムを取り返そうと、アブダラは勇敢にも領主の屋敷に忍び込むが、護衛に見つかり牢に入れられてしまう…。
北アフリカ、チュニジアのジェルバ島で撮影。当初、商業性が薄いと却下されたが、詩人ジャック・プレヴェールに再発見され、ナレーションを追加し公開された。ロバと少年たちが愛らしく輝く、隠れた傑作。

監督・脚本:アルベール・ラモリス 共同脚本&語り:ジャック・プレヴェール
Bim le petit âne/1951年/フランス/仏語/55分/白黒/スタンダード/日本語字幕:星加久実
© Copyright Films Montsouris 1951

『素晴らしい風船旅行 4K』
祖父と少年の壮大な夢、空飛ぶ冒険の旅 ※4K版日本初公開

パスカル(パスカル・ラモリス)の祖父(アンドレ・ジル)は学者で、気球を発明し、フランス中を旅する計画を立てていた。なんとしても冒険がしたいパスカルは、こっそりゴンドラにしがみつき、気球に乗り込む。北フランスのベテューヌを出発し、パリを通過、ブルターニュから南へ。次々と災難に見舞われるが、アルプスを越え、ニームで海水浴を楽しむ。しかし、闘牛場での一時着陸の際に、気球はパスカルひとりを乗せたまま空に上がり、みな大慌てする・・・。
ヘリコプターに耐震装置をつけた「ヘリヴィジョン」を使用して撮影。パリをはじめ、フランス全土の風景を気球に乗った人の視点で楽しめる。『赤い風船』と同様に息子パスカルが主人公で、祖父と少年の冒険に心温まる。助監督にジャック・ドゥミが参加。

第21回ヴェネツィア国際映画祭 国際カトリック映画事務局賞受賞
監督・空中撮影:アルベール・ラモリス 撮影:モーリス・フェルー、ギイ・タパリー 音楽:ジャン・プロドロミデス
出演:パスカル・ラモリス、アンドレ・ジル、モーリス・パケほか
Le Voyage en Ballon/1960年/フランス/仏語/84分/カラー/スコープ
© Copyright Films Montsouris 1960

『フィフィ大空をゆく4K』
天使に扮した泥棒とサーカスの女性とのロマンティック・ファンタジー ※4K版日本初公開

フィフィ(フィリップ・アブロン)は邸宅から時計を盗み、サーカス団に逃げ込む。支配人は彼を警察には突き出さず、鳥人間に仕立てようとする。背中に羽をつけ空中を飛ぶ危険な演目だ。団員のミミ(ミレイユ・ネーグル)に一目惚れし練習をはじめたフィフィは、空中を飛べるようになり、天使のふりをして時計を盗みミミにプレゼントをする。しかし、ミミに想いを寄せる猛獣使い(アンリ・ランベール)と喧嘩になり、サーカスは崩壊。警察の追跡がはじまり、フィフィは空高く舞い上がる・・・。
人間がもし鳥のように自分の羽で空を飛べたなら・・。神話のイカロスの夢を再現。監督が12年間もアイデアを温めて製作した夢とユーモア溢れるロマンティック・ファンタジー。公開時には日本でも大ヒットを記録した。

第18回 カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会賞受賞
監督・脚本:アルベール・ラモリス 撮影:ピエール・プチ、モーリス・フェルー 音楽:ジャン・ミシェル・ドフェイ
出演:フィリップ・アブロン、ミレイユ・ネーグル、アンリ・ランベール、ラウール・ドルフォスほか
Fifi la Plume /1965年/フランス/仏語/78分/白黒/スタンダード/日本語字幕:横井和子
© Copyright Films Montsouris 1965

※できるかぎりの修復を施した最新版ではありますが、原盤に起因するお見苦しい、お聞き苦しい箇所がありますこと、あらかじめご了承ください。

予告編

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