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好評につき、10月9日(木)まで上映延長!

鬼才の道

イントロダクション

死んだら終わり──そんな常識をひっくり返す、“死後の成長”を描いた感動と笑いのオカルト・エンタテインメントが誕生した。
監督は、デビュー作『返校 言葉が消えた日』(2019)で台湾映画界に衝撃を与えたジョン・スー。白色テロの暗い時代に抑圧された人々の声なき叫びと記憶をホラーとして昇華させたその手腕は、国内外から高く評価され、第56回金馬奨で最優秀新人監督賞・最優秀脚色賞などを受賞。台湾社会の歴史と個人の記憶を重ね合わせたその手法で、一躍時代の寵児となった彼が、4年ぶりの長編監督作として手がけたのが本作『鬼才の道』である。

主演には、台湾映画界を代表する俳優チェン・ボーリン。かつての栄光を取り戻そうと奔走するキャサリンを支える存在として、シリアスとコミカルを自在に行き来する巧みな演技を披露している。そして注目すべきは、前作『返校』でヒロインを演じ、同作で金馬奨最優秀新人賞を受賞したワン・ジンの存在だ。『返校』では抑圧された社会の中で心を閉ざしていく少女を演じた彼女が、本作では打って変わって死後の世界で自分を表現しようと足掻く女性として登場。まさに“死後に成長する者”を体現する彼女の演技が、作品の核を担っている。

第61回金馬奨では、最優秀美術賞、最優秀デザイン賞、最優秀アクション設計賞、最優秀視覚効果賞、最優秀歌曲賞と技術部門を中心に最多5冠を獲得。その高い完成度とジャンル横断的な魅力は、台湾国内のみならず、海外でも映画祭を通じて注目を集めている。

ストーリー

死んだら終わり、ではなかった…。人生を終え、幽霊となった彼女に与えられたのは、28日後に消滅するという運命。消滅を回避するには、人々を恐怖に陥れる“芸”を身につけ、あの世で名を上げるしかない。彼女の前に現れたのは、かつての悪魔スターであるキャサリンと、彼女を支える胡散臭いエージェントのマコト。舞台は伝説の心霊スポット、ワンライホテル。「忘れられたくない──」その一心で、幽霊たちは恐怖を武器に、今日もステージに立つ。

監督

ジョン・スー『返校 言葉が消えた日』

キャスト

チェン・ボーリン、チャン・ロンロン、ワン・ジン、ヤオ・イーティー


2024年/台湾/中国語/カラー/110分/シネスコ/原題:鬼才之道/英題:Dead Talents Society/配給:JAIHO PG12

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