7 月 11 日(金)-7 月 17 日(木) シネマート新宿にて容赦なく一週間限定上映
≪容赦なき大巨匠ウィリアム・フリードキン 3 作上映≫
自分たちのことを審査員だという連中が単に椅子に座って、この映画はあ れよりいい、これよりはダメだという。
クソくらえだ。そしてそんな連中にひょこひょこついていく犬どもはぜんぶクソだ!
-ウィリアム・フリードキン この度、7 月 11 日(金)から 7 月 17 日(木)の一 週間限定でシネマート新宿にて
ウィリアム・フリードキン監督関連の 3 作品が緊 急上映となることがたったいま、決定いたしました。
大巨匠といえるフリードキンの素顔に迫るドキュメンタリー『フリードキン・アンカット』(18)が国内初、
そして最後の一回限りの上映、過去に類を見ない衝撃作『 クルージング』(80)が驚愕のリバイバルからふたたび復活、
そして 2018 年のリバイバル公開で大ヒットとなったフリードキン渾身の一作『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』(77)が遂に国内最終上映となります。
≪容赦なき大巨匠ウィリアム・フリードキン 3 作上映≫
7 月 11 日(金)-7 月 17 日(木) シネマート新宿にて容赦なく一週間限定上映
•『フリードキン•アンカット』:7/12(土)
•『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』:7/11(金)、7/13(日)、7/14(月)、7/16(水)
•『クルージング』:7/15(火)、7/17(木)
キングレコード提供 コピアポア・フィルム配給
『フリードキン・アンカット』
2018 年|イタリア映画|106 分|原題:FRIEDKIN UNCUT
監督:フランチェスコ・ジッペル 出演:ウィリアム・フリードキン、フランシス・フォード・コッポラ(『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』監督)、
エレン・バースティン(『エクソシスト』主演)、ウェス・アンダーソン(『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』監督)、
クエンティン・タランティーノ(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』監督)、
マシュー・マコノヒー(『キラー・スナイパー』主演)、デイミアン・チャゼル(『ラ・ラ・ランド』監督)、
ウォルター・ヒル(『ストリート・オブ・ファイヤー』監督)、ウィレム・デフォー(『L.A.大捜査線/狼たちの街』出演)、
エドガー・ライト(『ベイビー・ドライバー』監督)、ダリオ・アルジェント(『サスペリア』監督)、
マイケル・シャノン(『BUG/バグ』出演)、ウォロン・グリーン(『恐怖の報酬』脚本)、
ウィリアム・ピーターセン(『L.A.大捜査線/狼たちの街』主演)、ジーナ・ガーション(『キラー・スナイパー』主演)、
キャレブ・デシャネル(『キラー・スナイパー』撮影)、ズービン・メータ(インド出身の指揮者)、
ランディ・ジャーゲンセン(元ニューヨーク市警の捜査官)、フィリップ・カウフマン(『SF/ボディ・スナッチャー』監督)
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』
1977 年|アメリカ映画|121 分|原題:SORCERER(魔術師)
Copyright © MCMLXXVII by FILM PROPERTIES INTERNATIONAL N.V. All rights reserved.
製作・監督:ウィリアム・フリードキン脚本:ウォロン・グリーン
音楽作曲・演奏:タンジェリン・ドリーム
出演:ロイ・シャイダー、ブルーノ・クレメル、フランシスコ・ラバル、アミドゥ
『クルージング』
1980 年|アメリカ映画|102 分|原題:CRUISING
© 2024 WBEI
脚本・監督:ウィリアム・フリードキン
原作:ジェラルド・ウォーカー音楽:ジャック・ニッチェ
出演:アル・パチーノ、ポール・ソルヴィーノ、カレン・アレン、リチャード・コックス
--- 『フレンチ・コネクション』(71)でアカデミー賞受賞、『エクソシスト』(73)は当時ホラー映画史上最大のヒットを記録 したほか、
『真夜中のパーティー』(70)、『L.A.大捜査線/狼たちの街』(85)、『ランページ/裁かれた狂気』(88)など、その映画表現に一切の妥協を許さず、
手加減なし、容赦なしの鬼監督として知られたウィリアム・フリードキン。
特に『エクソシスト』では撮影現場でショットガンをぶっぱなし、素人役者を平手打ちにし、
本物の恐怖を植え付けて本物の様子をカメラにおさめたことなどが知られ、その表現のためなら手段を選ばない姿勢が周りを震え上がらせた監督だ。
そんなフリードキンの不遇の監督作『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』(77)を 2018 年リバイバルで大ヒットに導いたシネマート新宿にて
7 月 11日(金)から 7 月 17 日(木)の一週間限定でウィリアム・フリードキン監督関連の 3 作品が上映となる。
これは『恐 怖の報酬【オリジナル完全版】』が権利終了となることを機に緊急企画された上映。
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』は今回が国内最終上映、
さらにフリードキンの素顔に迫ったドキュメンタリーである『フリードキン・アンカット』(18)が一回限りの国内初上映、
そして昨年のまさかのリバイバル公開で話題を集めた衝撃作『クルージング』(80)がふたたび上映となる。
フリードキンの最も知られる、表舞台の代表作が『フレンチ・コネクション』と『エクソシスト』だとすれば、裏街道 の代表作が
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』と『クルージング』だ。
『恐怖の報酬【オリジナル完全版】』はフリードキンが 1コマも修正する箇所がないと語った、そのキャリア史上最も心血を注ぎ、
映画作家の狂気と執念を刻んだ渾身の一作。人生の底から這い上がるために 300 キロにわたる一触即発ニトロ運搬に命を賭けた男たちの運命を
冷酷非情なリアリズムで描き切った。
2018 年に大ヒットとなった日本再上陸はフリードキン自ら陣頭指揮を執り、一時作品の本質から外れた予告編を制作してしまった日本スタッフに対し容赦ない鉄槌を下し、映画に一切妥協しない姿勢を躊躇なくみせた。その時のフリードキンの言葉は次のとおりだ。
「この予告編はただの混乱で、まったく意味不明だ!こんなものを承認できるわけがない!まるで誰かが私の映画を肉挽き機にかけたかのようだ!」。
<俺の作品に何てことをしてくれるんだ!>というニュアンスの凄まじい圧力に、日本スタッフは恐れおののき直ちに修正作業に入った。
『クルージング』は実際に発生していた NY ゲイ・コミュニティ猟奇連続殺人の容疑者が、自身のオファーによって『エクソシスト』に出演した X線技師だっ
たことに衝撃を受けたフリードキンが現実をベースに映画製作を決意した猛篇。面会したフリードキンに対し容疑者の X 線技師は SM クラブで会った男と
アパートでセックスしてからフライパンで頭部を殴打、胸をナイフで切り刻んだと告白した。
想像を絶する狂態を脚本に盛り込み、フリードキンはかつてないクライム・サスペンス作り上げ、以後、世の中に同様の作品は現れていない。
それはあまりの内容に、フリードキン以外の何者も作ることができないからだ。
主演のアル・パチーノは当初の脚本から変わった完成版を試写で観て愕然とし、フリードキンに抗議するも受け入れられず、
映画の宣伝にかかわることを拒否、作品との関係を断った。フリードキンは作品しか見ていない、
自身のビジョンの具現化にのみ邁進することがわかるエピソードだ。
そして容赦ない鬼ともいえるフリードキンの素顔に迫った『フリードキン・アンカット』はフランシス・フォード ・コッポラ、
ウェス・アンダーソン、クエンティン・タランティーノ、デイミアン・チャゼル、ウォルター・ヒル、ウィレム・デフォー、エドガー・ライトなど錚々たる
映画人たちとともにフリードキン自身が自らについて語るドキュメンタリー。
フリードキンの言葉のひとつはこれだ。「俳優も監督もどちらも職業だ。仕事なんだ。
自分を芸術家だなどと抜かすバカがいるが、頭がイカれてる。
仕事をこなした先に初めて芸術が生まれる。
自分が芸術家などと思った瞬間、終わりだ。
プロフェッショナルに徹してただ努力することが大事だ。
そして物語を作り続けることだ」。『フリードキン・アンカット』はこのようなしびれる言葉に満ちている。

