インタビュー|「Eternal Butler」ルオ・ジャンエン(羅章恩)“まるで役に引き込まれたような感覚だった”
台湾発オリジナルBLドラマシリーズ、VBL新シリーズの第1部「Eternal Butler」がデジタル配信中&Blu-ray・DVD発売中。
Cinemartでは、本作で親の借金返済に苦しむ勤労青年・林賈騫(リン・ジアチエン)を演じたルオ・ジャンエン(羅章恩)の公式インタビューの全文を掲載! 作品への思い、演じた役柄について、あのシーンの裏側など、ファン必読のインタビューです。
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——「Eternal Butler」に出演されることになった経緯と出演を決めた理由を教えてください。
ルオ・ジャンエン 高校時代にバスケットボール部に所属していて、今でもずっとバスケが大好きです。今回の貴重なオーディションのチャンスは、喬姐(=ツァイ・フェイチアオ/蔡妃喬)が僕がバスケをしている動画をマネージャーのSNSで見てくれたことがきっかけで実現しました。初めてのオーディションの時のことは、今でもよく覚えています。思っていた以上に緊張していて、現場では他の俳優さんとの共演シーンが用意されていたのですが、演技にまだ慣れていなかったことや、カメラやスタッフさんたちの存在に圧倒されてしまって、セリフを間違えたり、台本にない反応をしてしまったり……。正直、すごく悔しかったです。でも、その経験を通して、自分は本当に演じることが好きなんだと気づきました。賈騫役を演じるチャンスをいただけると決まったときには、「どんなことがあっても、この挑戦を勇気を持って受け止めよう!」と、自分に言い聞かせました。
—— 演じるにあたり、演出家や制作スタッフから何かアドバイスはありましたか?
ルオ・ジャンエン この役を準備する過程では、僕自身まだ演技経験が豊富とは言えず、役への理解も浅かったので、喬姐が本当にたくさんの時間と心を込めて導いてくれました。賈騫というキャラクターに早く入り込めるように、彼を本当に理解できるようにと、彼女はただ台本のストーリーを説明するだけでなく、画面には描かれていない背景まで丁寧に教えてくれました。たとえば、賈騫がどんな過去を生きてきたのか、これまでどんな人と出会い、どんな出来事があって、それが今の彼にどんな影響を与えているのか—— そうした細かい部分まで一緒に掘り下げてくれたおかげで、僕は少しずつ賈騫を理解し、そして「賈騫として生きる」ことができるようになっていきました。
—— 演じられた人物をどのような人物だと解釈し、演じられましたか?
ルオ・ジャンエン 林賈騫というキャラクターを深く理解していく中で気づいたのは、彼が家の事情によって多くの借金を抱え、あちこちでアルバイトをして生活しているという背景でした。そういった過去があるからこそ、彼は人付き合いが得意ではなく、一人で行動することが多く、性格的にも打ち解けるのに時間がかかるタイプ。そして、周禎群(ジョウ・ジェンチュン)に出会って初めて「誰かに近づきたい」という気持ちが芽生えたんです。
この役を準備するうえで一番苦労したのは、そういった内に秘めた抑えた感情の層を、どうやって表現するかという点でした。賈騫は自分の気持ちを素直に口にするタイプではないので、感情の揺れや変化を、視線や細かな動きで伝える必要があります。感情表現を大げさにせず、かつしっかりと伝わるようにするのは、自分にとって大きな挑戦でした。
また、演技の表現に関してもうひとつ課題だったのは、動作とセリフをどれだけ自然に融合させられるかということです。これまでは動作とセリフがうまくかみ合わず、ぎこちなく見えてしまうことが多くありました。そこで、喬姐が教えてくれた実践的なアドバイスがとても役に立ちました。ただセリフを覚えるだけではなく、日常の動作をしながら練習することで、実際の撮影でも自然な表現ができるようになってきました。演技というのは、身体と心がしっかりと繋がっていないと、本当の意味で伝わらないのだと実感しました。
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—— ご自身と演じられた役柄、似ているところ・似ていないところを教えてください。
ルオ・ジャンエン 賈騫に似ている部分は、僕も多くの異なる仕事を経験してきたことですし、プライドが高くて、時間をかけて人と打ち解けるタイプだという点です。逆に、賈騫と違う部分は、彼がとても細かいところに気を使い、思慮深い人物であるところ。僕はそれに比べると、そこまで細かいところに気を配る方ではないと思います。この部分については、賈騫から学べることが多いと感じています。
—— 周禎群は林賈騫にとってどんな存在だと思いますか?
ルオ・ジャンエン 林賈騫にとって、禎群はとても特別な存在です。禎群は純粋で優しく、いつも周りの人のことを思いやり、たとえ自分が禎群の生活に影響を与えるのを恐れて彼を遠ざけようとしても、禎群はそれでも変わらず賈騫のそばにいてくれます。禎群は賈騫にとって、少しずつ心の壁を崩していく光のような存在です。禎群が現れたことで、これまでずっと一人で過ごし、感情を隠してきた賈騫が初めて「誰かに近づきたい」「誰かを守りたい」と思うようになり、また賈騫にとっては生命の中で少ない温かさと頼りにできる存在となり、徐々に人との信頼や関係の大切さを再び学んでいきます。
—— 周禎群を以前から気になっていた林賈騫ですが、本気で彼と恋愛したいと思ったのはいつだったと思いますか? その心境の変化をどのように解釈して演じられたのかも教えてください。
ルオ・ジャンエン 禎群の真心での接し方と、彼が賈騫を無条件で助ける姿勢が、賈騫のプライドを乗り越えさせ、彼の中で「相手を守りたい」という気持ちを育てました。その結果、賈騫は好感を抱くだけでなく、愛情へと変化していったのだと思います。演技の中で賈騫が最初は冷たく見えるのは、自分の状況が禎群の生活に影響を与えることを避けたいからです。しかし、二人が和解し、距離が縮まるにつれて、冷たさが薄れ、優しさが増していきました。
—— 羅布仕と恒4のように人間とAI(ロボット)の恋愛についてどう思いますか?
ルオ・ジャンエン このような設定は非常に興味深いと思います。「誰が誰を理解できるのか」という既存の枠組みが壊れ、感情面で微妙なバランスができたと思うからです。
—— 周禎群と林賈騫の撮影シーンが一番多かったかと思いますが、演じるうえで心がけたことやお互いに対して気を使った部分はどのようなところでしょうか?
ルオ・ジャンエン 親密なシーンがあるため、相手が不快に感じないように細心に気を付けています。そのため、正式な撮影に入る前に、リハーサルの時間を使ってイェンシャン(洪言翔)とポジションや体の動きについてしっかりとコミュニケーションを取るようにしています。この点において、僕たちには非常に相性がよく、撮影の過程でお互いを理解し合い、協力し合っています。そのおかげで、僕は役の感情表現に集中でき、他の心配事に気を取られずに済みました。このようなコミュニケーションがあったおかげで、撮影はスムーズに進み、シーンの仕上がりに自信を持つことができました。
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—— ホン・イェンシャンさんとの撮影で起こったハプニングや印象に残っている撮影裏話があれば教えてください。
ルオ・ジャンエン あるシーンで、僕は結婚指輪を取り出してプロポーズする準備をしていたのですが、指輪がポケットに引っかかってなかなか取り出せませんでした。その瞬間、足のポジションがとても不自然で、全体的にベッドに座っている姿勢がバランスを欠いていたので、指輪を取り出して禎群を見るとき、つい笑ってしまうんじゃないかと心配でした。
—— ルオ・ジャンエンさんから見たホン・イェンシャンさんはどんな魅力を持った俳優だと思いますか?
ルオ・ジャンエン イェンシャンは非常に繊細な俳優で、役に対する理解や撮影現場の雰囲気に対しても気を配っています。僕はまだ撮影経験が多くなく試行錯誤しているところですが、イェンシャンはいつもとても辛抱強く僕と一緒にリハーサルをしてくれて、実用的なアドバイスしたりリマインドしてくれたりしました。彼の細やかな気配り根気は、私に大きな安心感を与えてくれて、撮影中ももっとリラックスして賈騫という役に集中することができました。緊張してリズムを乱すことなく、しっかりと演じることができました。本当に彼と一緒に仕事をできてよかったです。共演の過程で多くのことを学び、今回の演技にも自信を持てるようになりました。
—— 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
ルオ・ジャンエン 撮影の雰囲気は全体的にとても楽しく、スタッフの皆さんも私たちをとても気遣ってくれて、安心して撮影に臨むことができました。最も印象に残っているのは、撮影がちょうど夏の一番暑い時期に重なったことです。オープニング曲の撮影では、本当に汗が止まらないほど暑くて、傘をさし、手持ちの扇風機を使っても汗が止まらなかったです。しかし、スタッフの皆さんがずっと私の汗を拭いてくれたり、メイク直しを手伝ってくれたりして、本当に感動しました。皆さんがいいシーンを撮るために一生懸命努力してくれて、本当に感謝しています。皆さんのおかげで、あの非常に暑い撮影の日々を無事に乗り越えることができました。
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—— 「Eternal Butler」で、ご自身が一番気に入っているシーンまたはセリフがあれば教えてください。
ルオ・ジャンエン 「俺が欲しいのは人生を共にする相手で——世話係じゃない」
—— 周禎群と林賈騫との2人のシーンで一番思い出深いシーンは何ですか?
ルオ・ジャンエン 最も印象に残ったのは告白のシーンで、賈騫が子供の頃のことを話し、禎群とただの友達ではいたくないと言う場面です。このシーンは撮影の2日目に予定されていて、イェンシャンとはまだあまり親しくなかったため、こういった重要で感情を込める必要のあるキスシーンがクランクインして間もなくの時にあることに正直かなり緊張しました。しかし、正式な撮影が始まると、イェンシャンが役の状態と感情に非常に深く入り込んでいて、完全にキャラクターの心境を表現してくれたおかげで、僕も自然に役に入り込むことができました。本当にまるで役に引き込まれたような感覚でした。
—— 「Eternal Butler」には、キュンとするシーンがたくさんありますが、ご自身が思うNo.1胸キュンシーンを教えてください。
ルオ・ジャンエン 羅布仕と恒4がソファーで仲良くパックしているシーンが好きです。
—— この作品はご自身にとってどのような作品になりましたか?
ルオ・ジャンエン この作品は、家族との感情やロボットと人間、人と人の間のさまざまな感情を描いています。それぞれの面で異なる感情が表現されており、僕にとって初めて本格的に主演を務めた作品でもあります。林賈騫という役を演じることができて、本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。撮影の過程は、単なる演技にとどまらず、賈騫と一緒に経験し、成長していく旅のようなものでした。この役を通じて、普段触れられないような生活を体験し、人と人の関係を異なる視点から見ることを学びました。僕にとっては非常に特別で忘れがたい経験となりました。
—— 「Eternal Butler」をこれからご覧になられる日本の視聴者に向けてルオ・ジャンエンさんだからこそ知っている“ここに注目しておくともう一歩楽しめる”というポイントを教えてください。
ルオ・ジャンエン 賈騫の服の変化に注目してみてください!
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—— 最近、個人的にはまっていること、好きなことは何ですか?
ルオ・ジャンエン 普段はギターを弾いたり、歌ったりして、自分の音楽をもっと作ろうとしています。以前「明日創作計画 第二期」で、自分が作った曲「真的沒關係」を披露したことがあります。この曲は私にとって特別な意味がありますので、まだ聴いたことがない方は、ぜひ聴いてみてください! 今後もっと多くの機会があれば、自分の音楽を皆さんにシェアできることを楽しみにしています~。
—— お休みの時はいつもどんなことをされていますか?
ルオ・ジャンエン 以前はバスケットボール部のメンバーで、今でも毎週バスケットボールをする習慣を維持しています。それは自分がずっと続けているストレス解消と運動の方法の一つです。僕にとって、バスケットボールをしているときは完全にその瞬間に集中でき、悩みやプレッシャーを一時的に忘れることができます。
—— ご自身の性格を一言で表すと?
ルオ・ジャンエン 外見は明るくておっちょこちょいな人に見えるけれど、実は繊細な考えがたくさんあって敏感です。
—— 今後演じてみたいキャラクターなどあれば教えてください。
ルオ・ジャンエン もし機会があれば、最も挑戦したいのは悪役、特に「二重人格」のような、より層のある役です。以前、いくつかの作品を見ているときに、このようなキャラクターに深く引き込まれました。彼らの内面世界は非常に複雑で、微細な表情や感情の変化がとても緊張感があります。僕にとって、こうした役を演じることは挑戦だけでなく、達成感でもあり、いつか作品の中でこのような役を演じて、みんなに違った面を見せることができたらとても憧れています。
—— 今後の目標を教えてください。また、言える範囲で構いませんので、今後の活動に関して決まっていることがあれば教えてください。
ルオ・ジャンエン 将来、ドラマと音楽の両方の分野で、もっと多くの作品を皆さんにお届けできるように頑張りたいと思っています。役柄の突破や音楽の創作など、少しずつ経験を積み重ねて、皆さんに違った自分を見てもらえるようにしていきたいです。また、以前参加したアウトドアリアルバラエティ番組「行動電源 出發吧(原題)」も、最近第一弾の予告が公開されました。正式に放送されるのが本当に楽しみです! 皆さんもぜひチェックして、応援していただけたら嬉しいです。これからも引き続き頑張って、素晴らしい作品をお届けしていきます~
—— 最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
ルオ・ジャンエン 「Eternal Butler」、そして二組のCPへの応援、本当にありがとうございます。この物語が日本の視聴者に届き、とても嬉しく思います。皆さんがその中でご自身の共鳴を感じていただければ幸いです。応援してくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いします。いつか日本に行って、皆さんと直接お会いし、この作品や生活についてお話しできる日を楽しみにしています。
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・Blu-ray BOX・DVD-BOX 発売中(BD 16,500円/DVD 13,200円 税込)
【映像特典】メイキング:全面監視カメラ/ プレミア上映会/特別上映会/予告編集
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