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ライター "高橋尚子" さん が選ぶ、おうちでCinem@rt 今 観たい映画 TOP5

 1位「監視者たち」 ジュノ(2PM)
アイドルとしてのみならず、役者としても高い評価を得ているジュノ(2PM)のスクリーンデビュー作。警察の監視班VS犯罪グループのスリリングな対決を描いた本作で、ジュノが演じるのは監視班の若きメンバー、コードネーム:リス。末っ子キャラの小生意気さ、憎めなさを体現しつつ、リスと呼ばれるだけあっての俊敏な動きで仕事はきっちりこなす。軽やかな存在感が物語のアクセントになっており、「気になる子」と脳裏にインプットされたほど。出番こそ多くはないが(少なくもないのでご安心を)、非常にいい仕事をしている。


 2位『82年生まれキム・ジヨン』キム・ソンチョル
韓国のベストセラー小説を映画化した話題作。結婚・出産を機に会社を辞め家庭に入ったごく平凡な主婦キム・ジヨン(演じるはチョン・ユミ)の末弟を演じているキム・ソンチョル。『ヴィンチェンツォ』でのソン・ジュンギにフォーリンラブする御曹司役や、『その年、私たちは』でのチェ・ウシク演じる主人公の親友役で印象を残した韓ドラ界隈の注目株(しかもミュージカル界の人気スター)。本作では、きょうだい唯一の男の子で大切に育てられた末っ子の妙に憎めない感じを自然体で演じ、シリアスな物語を緩和する。姉のジヨンが心のバランスを崩していく事実を知った彼のささやかな(でもズレた)気遣いに涙ほろりです。


 3位『観相師−かんそうし−』イ・ジョンソク
顔を観るだけで、その人の性格から運命、寿命までを見抜く天才観相師が、宮廷の凄惨な王権争いに巻き込まれていく時代劇のヒット作。甘くナイーブなイメージで人気のイ・ジョンソクが、ドラマ『君の声が聞こえる』で「国民の年下男子」としてブレイクした2013年に公開された作品で、ソン・ガンホ演じる主人公の息子ジニョン役に抜擢。非情な悪役を演じたイ・ジョンジェが「オオカミの相」、名優ペ・ユンシクが「トラの相」、チョ・ジョンソクが「タヌキの相」(笑)という設定に対し、イ・ジョンソク演じる青年は、「コウノトリの相」(わかる〜)。性格がまっすぐで中庸を守り、人間的に美しい相。イ・ジョンジェらアクの強い役者たちに囲まれ、ガラスのような繊細さが光っている。ラスト、泣かされます。


 4位『王の願い ハングルの始まり』タン・ジュンサン
朝鮮王朝第4代王・世宗と、当時弾圧されていた仏教の僧侶が協力し、自国の文字を創生していく過程をドラマチックに描いた作品。仏典のもとであるサンスクリット語をはじめ、何ヶ国語もに精通した僧侶シンミ(パク・ヘイル)の一番弟子ハクチョを演じているのが、超若手演技派として飛ぶ鳥落とす勢いのタン・ジュンサン。『愛の不時着』の北朝鮮末っ子兵士、あるいは、『ラケット少年団』の天才バトミントン選手、はたまた『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』のアスペルガ−症候群の少年といえば、おわかりになるだろう。
演技力化け物なタン・ジュンサンだが、この映画でも存在感を発揮。名僧シンミの側に仕える“小僧”という役どころだが、師の右腕として王の前で呪文を唱えるなど、脇の肝に。声変わり前の幼く高く通る声(発声法)が、まさに「音を文字にする」過程で重要な役割を担っていくのだ(ちなみに、彼はミュージカルの子役スターとしても知られ、発声の美しさは保証済み)。幼さ残るキャラクターで、愛らしい外見も含め、物語の癒やしになっている


 5位『ただ悪より救いたまえ』パク・ジョンミン
ファン・ジョンミンとイ・ジョンジェによる壮絶ノワール作品として話題を呼んだ作品だが、誤解や炎上を恐れず言ってしまえば、ずばり「パク・ジョンミンを堪能せよ!」。『それだけが、僕の世界』でイ・ビョンホン、ユン・ヨジョンという大ベテランを相手に、サヴァン症候群を患うピアノの天才少年を演じ、一躍注目された彼、最近では、Netflixシリーズドラマ『地獄が呼んでいる』での悲劇に巻き込まれるテレビ局PD役が印象的だ。
『ただ悪より救いたまえ』では、ファン・ジョンミン演じる主人公の手助けをする、ドラッグクイーンでトランスジェンダーのユイ役に。ともすれば“異質な存在”になりうる “彼女”の、苦々しい人生、それゆえの他人への高い共感性を、人間味たっぷりに演じ、知らぬ間に物語に引き込まれていた。ヘドウィグばりの哀愁に満ちたキャラクターを感じるだけでも一見の価値がある。(それほどの名演)


高橋尚子さん
ライター兼編集者。第一次韓流ブーム到来時に「韓国TVドラマガイド」(双葉社)を立ち上げ、現在まで責任編集を手がける。ドラマを中心に韓国のエンターテイメントについて、雑誌やWEBで執筆活動を展開する一方、韓国エンターテイメントナビゲーター田代親世さんと韓ドラ愛をひたすら語るYouTubeチャンネル「韓ドラマスター親世と尚子の韓ドラ感想語り」を配信中。「韓流自分史」編集長・野田智代さんとの企画「韓流セッション」も開設!

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