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2月16日(水) まで【boidsound】上映‼

戦慄せしめよ【boidsound上映】

太鼓芸能集団 鼓童、初の映画作品!! 

佐渡島を拠点に日本の伝統芸能を世界に発信し続け、創立40周年を迎えた太鼓芸能集団 鼓童。

2020年コロナ禍の中、鼓童メンバーから届いたメールをきっかけに、気鋭の現代音楽家・日野浩志郎(goat /bonanzas/YPYが一ヶ月にわたる鼓童村での滞在制作で完成させた楽曲群を、鬼才・豊田利晃監督が全編を佐渡島で撮影、映像化した、セリフのない音楽劇。鼓童の太鼓が鳴り響く、戦慄の89分。 

20212月、映像配信のみでの発表後、ドイツ上映にて全土を震わせた未だかつてない強烈な音楽体験の凱旋上映が決定。

2022年、佐渡島からの祈りを、スクリーンで体感してください。

「プロデューサーから、日野浩志郎と鼓童の演奏を佐渡島で撮影して欲しいと依頼を受けた。僕は佐渡島に10日間ほど滞在して、この島が持つ浄土性に魅かれた。浄土は島の生活と共にあった。この島に流された世阿弥を調べ、宮本常一を調べ、田耕を調べた。田耕は70年始め、演奏経験のない若者を全国から佐渡島に集め、「佐渡の國 鬼太鼓座」を作った。その活動の中で製作された映画『ざ・鬼太鼓座』は加藤泰監督の遺作となった。その映画に誘発された。

田耕と訣別した「佐渡の國 鬼太鼓座」の座員達は「太鼓芸能集団 鼓童」として活動を続けたが、佐渡島に若者が集まり、太鼓を叩き続けるという生活は今も変わっていない。その集団生活が残っていることを美しく思う。「すべては叩くという行為からはじまる」とは中上健次が鼓童を見て書いた言葉。その言葉の意味を追求してみようと思った。  

 2020年の12月、コロナの感染が爆発的に広がる東京を抜け出し、記録的な豪雪が降る佐渡島で僕たちは映画を撮影していた。南から北に抜ける洞窟の中で想像を巡らせた。願という集落にある賽の河原の地蔵菩薩は誰にも気づかれずに祈りを続けている。鼓童たちは鼓童村で毎日、太鼓を叩き続けている。音楽映画という言葉では簡単に括れない、リズムの中に思想と物語が存在する。目に見えない映画を撮りたいと思った。心の中に深く突き刺さる音を撮りたかった。佐渡島が浄土のように見えた。浄土はここにある。畏れることは何もない。ただ、ここにいることに戦慄を覚えた。 時代が戦慄している。」

 

「戦慄は人間のもっとも深い精神の部分だ」ゲーテ『ファウスト』 

豊田利晃

<boidsound上映とは>

boid主宰・樋口氏が作品と劇場の個性を念頭に音響を調整。

ライブ用アンプやスピーカーを用いる「爆音上映」とは異なり、劇場の既存システムのみで映画鑑賞体験を拡げる試み。

予告編

監督

監督:豊田利晃

キャスト

演奏:太鼓芸能集団 鼓童(阿部好江/中込健太/小松崎正吾/住吉佑太/鶴見龍馬/小平一誠/前田順康/吉田航大/三枝晴太/渡辺ちひろ/小野田太陽/詫間俊/中谷憧)
出演:渋川清彦

スタッフ

脚本:豊田利晃 音楽・演奏:日野浩志郎
撮影:槇憲治
照明:野村直樹
音楽録音:葛西敏彦
音響演出:北田雅也
美術:松本千広
衣装:服部昌孝
ヘアメイク:白銀一太
特機:後藤泰親/奥田悟/上野隆治
鼓童 舞台・制作 :風間正文/新井武志/柳澤美希/池山空見
制作担当:池田駿
編集:沖鷹信
スチール:大森克己
ポスター撮影:黒瀬万里子
デザイン:大橋修
制作プロデューサー:沖鷹信
プロデューサー:安澤太郎/黒瀬万里子
企画・製作:越島

2021年/日本/89分/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/DCP
©越島
配給・宣伝:豊田組

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