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【インタビュー】韓国版「のだめカンタービレ」パク・ボゴム #1「結婚して子どもが生まれたら楽器を学ばせたいと思っています」

いまをときめくトップスターのブレイク前の貴重なインタビューをお届けしていきます! ブレイク前の彼らから意外な素顔が見えるかも? 今回は主演作「雲が描いた月明かり」「応答せよ1988」が大ヒット、パク・ボゴムさん。「のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ」の時のインタビューを3回に渡ってお届けします! (このインタビューは2014年12月に実施されたものです。)


パク・ボゴム

― 本作に出演を決めた理由から教えてください。

出演を決めた理由というよりも、まずは僕をキャスティングしてくださって感謝しています。まだ作品を選ぶという立場ではないので、ユヌというキャラクターをプレゼントしてくれたパク・ピルジュ作家、シン・ジェウォン作家、そしてハン・サンウ監督にとても感謝しています。

― 初めて台本を読んだ時、いかがでしたか?

始めの部分にはユヌが登場しません。ユヌが登場するまでは、とても楽しく読みました。初めて台本リーディングをする時、(シム・)ウンギョンさんとチュウォン兄さんの演技が原作の千秋とのだめとはまた違った雰囲気でとても新鮮でしたし、すごく大笑いしながら見ていました。「僕はいつ登場するのかな」と待ち遠しい思いで待っていました。

「のだめ」パク・ボゴム1©二ノ宮知子/講談社 ©2014 Group8 & SPO All Rights Reserved.

― イ・ユヌという人物のどこに惹かれましたか?

まずは、チェリストという部分に魅力を感じました。「あ、楽器を学ぶことができるんだな!」という思いが大きかった気がします(笑)。それから、監督も「君だったらうまく表現できると思うよ」と背中を押してくださって、僕にとってはユヌというキャラクターをプレゼントしてくれただけでもありがたいと思っていたので、一生懸命がんばろうともっと努力しました。(劇中で)いつ登場するのかわからなかったので、待ち遠しかったです(笑)。

それから、僕はいつもあるキャラクターを演じることになった時、僕との共通点を探す方です。ユヌという人物と僕の共通点を考えた時、自分のするべきこと、自分がやりたいことに没頭する集中力が似ていると思いましたし、指を治療した後は自分の感情を積極的に表現したり、明るく率直な面が僕と似ている気がしました。そういう共通点を考えた時、イ・ユヌという人物にとても親近感を感じました。あと、すべてを兼ね備えているという点かな。学歴も才能も全部を持っているキャラクターで...裕福な家庭のお坊ちゃんだし...って冗談ですよ!(笑)

演技というのは、演技を通じて他の誰かの人生を生きられるということじゃないですか。僕が知らなかったことを知ることができたり、経験がなかったことを得ることができたり。イ・ユヌという人物を演じることでチェロを学べたのは、本作に出演できた大きな魅力のひとつだったと思います。


― 日本の原作にはいない韓国版のオリジナルキャラクターでしたが、役作りで何を意識しましたか?

原作にないキャラクターなので、少し緊張しました。参考にできるものもないし、僕がどう表現していいのかもわからないし......。撮影の前に原作のドラマを見ましたが、ネイルとユジンは、のだめと千秋っていうそのままのキャラクターが原作にいるじゃないですか。峰もいましたし。僕はどんなキャラクターになるのかまったくわからなかったので、初めは少し戸惑ったし緊張もしましたが、ある時考えたんです。「僕が演じたままが、イ・ユヌになるんだな。僕が思った通りに演じたらいんだな」と。

それで、自然に演じるように努力しました。それに、キャラクターとの共通点を探すという話をしましたが、共通点を探す過程で監督ともたくさん話し合いましたし、台本に書かれたユヌというキャラクターをたくさん読み込みました。そして、イ・ユヌという人物はチャ・ユジンとは正反対の魅力を持つ人物だと思います。見た目は刺々しくてふてぶてしいけど内面は相手を思いやる性格のユジンとは反対に、ユヌは見た目も中身も柔らかく、相手を思いやる気持ちが大きい人物じゃないかなと思い、そういう面に重点を置いて演じました。

例えば、指揮に関していえば、ユジンだったら奏者が間違えたら「そこ、間違えた」とストレートに言いますが、ユヌは「ちょっと楽譜と違うから、もう少し柔らかく演奏してくれるかな?」と優しく言ったり指導したりする、そんな部分に重点を置いた気がします。

パク・ボゴムとチュウォン©二ノ宮知子/講談社 ©2014 Group8 & SPO All Rights Reserved.

― 実際音楽を勉強した経験はありますか?楽器の演奏はできますか?

僕、リコーダーには自信があります!(笑) あと、カスタネットとか(笑)。ピアノは小さい頃に少しだけ習ったことがあります。ツェルニー30までやったんですが、幼少期のネイルが習っていた先生のように間違ったらボールペンで指を叩く先生だったんです。すごく傷ついて、その時期に辞めてしまいました。

その後、ピアノの伴奏を覚えて、今でも教会で伴奏を弾いたりするんですよ。今回の作品を通じてチェロを新たに習うことができて、うれしかったです。僕にとってまた新たにプラスになった気がします。劇中で演奏した2曲は、少しだけ弾けるようになりましたよ。

― チェロは今後も学ばれる予定ですか?

まずは、チェロの先生に連絡をしてみないといけませんね(笑)。でも、チェロはすでに基礎的な部分を少しだけ学べたので、僕に時間の余裕ができたら、またいつでも練習できる気がします。

― では、チェロ以外にやってみたい楽器は?

オーボエです!実は、やってみたいなと思った楽器はたくさんあります。チェロの場合は楽器自体が大きいので(弦を抑える手の動きも)大きくできるんですが、バイオリンは小さく抑えなきゃいけません。それが、ちょっと大変そうで(笑)。オーボエは、リコーダーとちょっと似てると思いませんか?オーボエはやってみたいですね。あと、フルートは男性が演奏してもかっこいいと思います。でも、やっぱり楽器はひと通りやってみたいです。

― 楽器に対する情熱が大きいですね

僕もいつか結婚して子どもが生まれたら、ひとつは楽器を学ばせたいと思っています。ピアノは絶対やらせたいですね。僕が小さい頃から夢がたくさんあったんです。ピアニストにもなってみたかったし、先生とかシェフとか、夢がすごく多かったんです。それで、ピアノも小さい頃習っていたんですが、ピアノを習っていたのでチェロも理解するのが早かったです。ピアノで音階をわかっていたから。

音楽は、やればやるほど自分の実力がついてくるのが目に見えます。最初の頃は、心はプロの演奏家なのに実際には全然演奏できないからすごくがっかりすることも多かったんですが、時間を費やして練習すればするほど少しずつ実力がついて、実際に演奏できるようになるととても不思議な気分でした。そういう面でも、楽器はすごく魅力的だと思います。楽器に対する思いは、人一倍ある方なんじゃないかな?

「のだめ」パク・ボゴム2©二ノ宮知子/講談社 ©2014 Group8 & SPO All Rights Reserved.

― 演奏場面は相当練習しましたか?今回の撮影で一番大変だったのは?

大変だったことは......なかった気がします。敢えて大変だったことを言うなら、初めてのミニシリーズ出演でしたし、"ディゾルブ"と言って、朝7時に撮影を始めて次の日の午前10時に終わって、すぐに11時からまた撮影が始まるスケジュールで撮影が進みました。

それは僕が初めての経験だったので、敢えて言うならそれが少し大変でしたが、チュウォンさんやウンギョンさんはそれが1週間ずっとだったんです。おふたりが、すごい人に見えました(笑)。「すごい体力だな」と思いました。それにも関わらず現場では疲れた様子を全然見せない姿からもさまざまなことを学びましたし、正直、同年代の俳優たちと撮影したので「大変だな」「疲れたな」ということはほとんど感じませんでした。だから、敢えて大変だったことを挙げるなら、撮影進行のシステムとか、寒さくらいです。

― 一番撮影が大変だったシーンを挙げるなら?

そうですね......すべての瞬間が難しかった気がします。やはり、僕ではない、全然違う人を演じるんですから。演技的には、そういう面が難しかったと言えると思います。だから、演技は簡単に見えて難しく、難しく見えて楽しいものなんだと思います。

第2回に続きます!

「のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ」
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原作:二ノ宮知子「のだめカンタービレ」(講談社「KC Kiss」所収)
発売元:エスピーオー、フジテレビ/販売元:エスピーオー 
©二ノ宮知子/講談社 ©2014 Group8 & SPO All Rights Reserved.
シンプルBOX 公式サイト:https://www.cinemart.co.jp/simple/

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