【ほぼ週刊 映画紳士タモ コラム VOL.26】女優には二通りの型があるというのだ・・・
つまり原節子型と田中絹代型、ガルボ型とディートリッヒ型であるという。詳しく言えば美貌が失われる前に引退してしまう女優さんと生涯仕事を続ける女優さんがいるというのだ。以上、和田誠さんの「お楽しみはこれからだ」からの受け売りだ。なるほどと思う。おおよそ当てはまることと思うのだが、一度ハリウッドからスーっと消えていつの間にかフランスで再デビュー、その後八面六臂の活躍というジェーン・フォンダはどうだろう。印象としてはあまり前例のない女優としての出だし(但しその逆は多いが)。実際デビュー時ハリウッドで撮った作品では存在感はなぜかかき消されている。別に彼女でなくとも良かったみたいに身も心もフワっと空洞になっているのが見える。それがあのロジェ・ヴァディムの手にかかってからというもの、まるで別人のような妖艶さで観るものに迫ってくるんだから女とはわからないもの。フランスでの耽美派映画監督との結婚。これ以降、とにかく女は男によってここまで変わるのか、ショックだった。映画界のカサノバとも究極の恋愛至上主義者(僕たちに言わせれば単なる助平)とか言われるヴァディムのことはいまさらだが、彼女の告白よると、ヴァディムはベッドで○PとかコスPを要求したらしい。いやですねぇ、ドがつくHですねぇ。でもバルドー、ドヌーブを一人前にしたフランス男の執拗さが彼女を目覚めさせたのだといえよう。なにせ18才のとき、ヴァージンを捨てようと1年の間3人のボーイフレンドと付き合ったが目的至らず、その理由が幼少のころからのセックス・コンプレックスだったことも披瀝しているがそれを打ち壊したヴァディムの威力はすさまじい。悔しいが僕たちは認めなくてはならない。蝶が裸でさなぎになり羽化して美しく羽ばたいていったのだ。『輪舞』そしておそらく彼女が一番きれいな頃だったろう『獲物の分け前』『バーバレラ』と続く官能路線。中でもその姿態を惜しげもなくさらけ出しつつも真摯な恋に生きる決意をする『獲物の分け前』の見事なまでの心の動き。かつて空洞に思えたフォンダは真っ白い肌と柔らかくしなやかな肉体は同じでもその内面は信じられないような速さで成長をし続けていった。ハリウッドでも2度3度と返り咲いて、しかも常に新境地を拓いてゆく彼女の生き方はまさに独自のフォンダ型と呼んでいいだろう。そして現在の彼女のすべてに男も女も女性としての真の美しさを感じるはず。

「獲物の分け前」DVD情報
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「愛蔵版 欧州女優コレクション」公式HP
http://www.oushu-joyu.com/




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