『ユゴ?大統領有故?』記者会見 in シネマート六本木

内容

『ユゴ?大統領有故?』記者会見

『ユゴ?大統領有故?』記者会見

12月6日、今週末(12月15日)より、世界初のオリジナルバージョン(完全版)での一般劇場公開がスタートする『ユゴ?大統領有故?』。そのプロモーションのために、監督のイム・サンスとプロデューサーのシン・チョルが来日。記者会見をおこなった。
まず、この記者会見では配給会社であるSPOから、当初は韓国公開時と同様に削除バージョンでの公開を考慮していたが、オリジナルバージョンでの公開に踏み切った経緯が説明され、その後、監督とプロデューサーによる作品が削除に至った経緯の説明、記者からの質疑応答などが行われた。当日の記者会見の骨子は以下の通りです。


Q、日本で無修整完全版に至った経緯について

『ユゴ?大統領有故?』記者会見

A:(SPO)
2005年1月パク・チマン(パク・チョンヒの長男)がこの映画は故人に対して名誉毀損にあたると上映禁止を製作会社(MK PICTURES)に求めた(現在も高等裁判所と係争中)。製作会社は大統領選の前を考慮して削除版での公開を提案。来年の1月に控訴審が結審される。

イム・サンス監督:この映画が韓国で公開された時はすごい騒ぎでした。私は9時のニュースに5日間連続出演し、1ヶ月間毎日ボディーガードがついていました。韓国での公開が削除版での公開になってしまったことには、とても胸が痛みました。今回日本で完全版の公開が決定になり、とても嬉しく思っています。

シン・チョルプロデューサー:韓国で作品を作ることが、これほど勇気が必要なものかと、今まで考えることがなかった。そして今後も力のある作品を作っていきたいと感じました。

Q:削除に至った経緯について


シン・チョルプロデューサー:2002年春、MK PICTURESの代表はイム・サンス監督が朴大統領の暗殺事件を映画化すると聞き、監督とすぐに契約を結びました。しかし、この決定には驚きました。なぜなら、まだ前の作品を作り終えていないのに、次の作品の契約を交わすということは異例の事だからです。作品は2004年9月にクランクインしました。撮影はほとんどマスコミには公開せず、秘密にして制作に取り掛かっていました。マスコミにも口止めをしていたのです。12月になってイム・サンス監督を含め我々はこの映画のことを宣伝し始めました。だが、公開前に宣伝してしまったため、パク・ヒョンヒの親族から上映の禁止を求められました。イム・サンス監督は削除版での公開に同意しなかったが、MK PICTURESは公開日まで決定し、楽しみにしている方を待たせたくないと、削除版での公開を決意し、上映に至りました。2006年8月10日、裁判所は仮処分での削除版上映を決定したことは間違いだったとしましたが、それでもイム・サンス監督は納得せず、いまだ係争中です。

Q、削除されたシーンはなぜ削除されたのか?

イム・サンス監督:色々な理由が書いてあったとのことだが、私は娘さんのパク・クネさんが映っているのだからと思う。判事はパク・クネの力に恐れて、その映画の上映を許可できないと判決を下したのだと思う。

Q、ハン・ソッキュを起用した理由は?

イム・サンス監督:ハン・ソッキュはこの時期スランプに陥っていたが、この映画に出てもらってよかったと思う。プロの仕事はあれこれ言われても通じ合うものがある。彼が出演した映画でこんなに出番の少ないものも珍しいと思う。

Q、脚本もされているが、人物描写について迷いはなかったか?

『ユゴ?大統領有故?』記者会見

イム・サンス監督:この事件については公式記録が残っているが当時の取調べは拷問だったため、これは捏造された記録である。今は誰も真実とは思っていない。この映画が当時の実際の状況に一番近いのではないか。ただ、映画の中のキャラクターは映画的、芸術的にクリエイトしたものだ。

Q、「有故」という言葉から当時の人々はすぐに暗殺だとわっかたのか?

イム・サンス監督:当時、私は高校2年生で本もよく読んでいたが、この言葉については良く分からなかった。他の人々もそうだろう。実際この映画を撮るまで良く分からなかった。


Q、朴大統領は実際の写真を見ると強面だが、今回のキャスティングはそうしたイメージとは違う気がするが、その理由は?

イム・サンス監督:今回のキャスティングは絶妙だと思う。実際の大統領は確かに厳しい表情が多いが、事件当日のような宴席の場面では優雅でソフトな表情をしていただろうと思う。あの日のパク・チョンヒを演じてもらった。

Q、娘のパク・クネさんはこの映画についてコメントは出しているのか?

イム・サンス監督:多分、パク・クネさんはこの映画を観ていないと思う。遺族にとってはこの映画を観ることはつらい経験だと思う。遺族に対しては申し訳ないと思うが、事件のことは別の事だと思うので映画として描きたかった。

Q、最後に今後の予定とメッセージを。

シン・チョルプロデューサー:皆さんにまず申し上げたいのは、この映画は内容的に敏感になりがちで観た人の評価も政治的に偏ってしまうだろう。だが、政治的な部分を排除しても、素晴らしい監督と俳優のとてもおもしろいエンタテインメント作品だと思う。ですので、先入観を持たずに楽しんでいただきたい。 私の次のプロデュース作品は2008年1月に韓国で公開されます。今後も、韓国の人々が抱えるトラウマを癒すような作品を作りたいと思っています。これはイム・サンス監督と一緒に仕事をした影響ですね。

イム・サンス監督:私は次の作品をフランスの製作会社と作っています。ですので今はフランスに生活を移しています。周りの人々は、パク・クネから逃げてフランスに行ったんではないかと言われています。5年後、パク・クネが大統領になっても私を恨まないでくれと、みんなに言っています(笑)

『ユゴ?大統領有故?』は12月15日(土)よりシネマート六本木、12月22日(土)よりシネマート心斎橋ほか全国ロードショー

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