『卑劣な街』主演チョ・インソン スペシャルインタビュー

内容

8月25日、東京・シネマート六本木、大阪・シネマート心斎橋を皮切りに、全国各地での開催が始まっている《韓流シネマ・フェスティバル2007 ルネサンス》。そのオープニング・ゲストとして来日した『卑劣な街』の主演チョ・インソン。成田到着から、東京での舞台挨拶、大阪での舞台挨拶(シークレットでの劇場登場もありました)、そしてあっという間の帰国までに彼が起こした大旋風。その大旋風とは裏腹に、インタビューでのチョ・インソンは謙虚で言葉をひとつ一つ選びながら語る、静謐さを感じさせる好青年だった。自分の立場をきっちりと見つめ、前向きに考えていく思考、そこからは俳優チョ・インソンの今後の更なる飛躍を感じた。

この作品に出演した理由は。

今回、ドラマの世界から映画の世界に戻るにあたり、強いキャラクター、男気のあるキャラクターを演じたいと考え、そういう台本ばかりを探し、読んでいたときに、ユ・ハ監督から声をかけていただきました。監督が撮ろうと思っていたものは私が求めていたものにピッタリはまりました。これ以上ないほど、最高の選択でしたので、出演を決めました。

:この作品のアクション・シーンはリアリティに満ちていますが、どのようなに生まれたのでしょうか。

アクション・シーンはアクション監督、武術監督、ユ・ハ監督と話し合いながら決めていきました。この作品は洗練された作品ではありません。それはリアル・アクションを目指したからです。実際に本当に殴り、殴られ、決めるように倒れられないリアルな部分も活かしながら、撮影を続けていました。

パンツ一丁で股間をポリポリするシーンはチョ・インソンさん自身のアイデアだと記者会見で語っていましたが、それ以外も自分のアイデアを活かしたシーンはありますか。

この作品では監督が撮影現場で、脚本の台詞や設定を書き直していくことが多かったです。ですから、こちらのアイデアを出すことはあまり出来ませんでした。

「義理に生き、義理に死ぬ、本物のヤクザを撮ってくれ」という台詞が印象的ですが、この台詞をどのように受け止めましたか。

結局、この作品は義理なんかないというものになっていますよね。私たちは義理を守りたいとは思っていても、守れないことがたくさんあります。そういうことをこの作品は描いています。でも、この作品は義理とは何だろうかと改めて考えさせてくれるきっかけになっていると思います。この作品には組織暴力団が出てくることを除けば、私たちの社会に似ています。この映画には人生が描かれていますし、義理よりも人生の悪循環が描かれている作品だと思います。

この作品に出演して手に入れたものは。

この作品に出演するまでは青春スターという呼ばれ方をしていましたが、この作品は自分を“大人の俳優”にしてくれました。私は完成を目指し、走り続けている俳優ですから、この作品に出演したことで、次の作品にも出演しやすくなりました。私にとっては栄養分になってくれた作品だと思っています。

日本でファンがこの作品の公開運動を広げていたことはご存知でしたか。

初めて聞きました。昨年のファンミーティングでは「日本でも公開してくれたらいいですね」と言っただけですので、その後、そうなっていると知りませんでした。本当に嬉しいですし、ファンの方をひとりずつ、抱きしめてあげたいです。

ファンは“一緒に食事をする口”(作品の中に出てくる台詞で“家族”を意味する)ですか。

ファンは家族であり、自分を守ってくれる垣根、城壁のような存在です。私が俳優としての仕事が出来るように城壁を固めてくれ、つらいときや外からの侵略があるときにも守ってくれる、そういう大切な存在です。

次回作もユ・ハ監督で同性愛ものということですが、内容や共演者は決定していますか。

内容はほとんど決まっていません。同性愛の映画ではなく、そういったシーンが多少出てくるということです。シナリオも出来ていないのではっきりとは言えませんが、分かっていることは、高麗時代の歴史的事実を描くということです。もし、監督が同性愛をメインにしますと言っても、もうやると言ってしまったので、断ることはできませんね(笑)。

観客へのメッセージを。

映画はTVと違い、お金を払って観に来ていただきます。私はお金を出した方が、惜しくないと思われる俳優になりたいと思います。演技が下手で、至らないところはありますが、ベストを尽くすことは約束できます。そして、最後に“美しい”といってもらえる俳優になれるようにこれからも努力をしていきます。

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