『インビジブル・ウェーブ』浅野忠信&光石研 初日舞台挨拶 (5月26日シネマート六本木)

内容

前日の雨も上がり、晴天に恵まれた5月26日に公開初日を迎えた、浅野忠信主演『インビジブル・ウェーブ』の初日舞台挨拶が、シネマート六本木で行われた。この日、ゲストとして登場したのは主演の浅野忠信と共演の光石研という、この作品に参加した日本の俳優ふたり。Tシャツの上にベストを羽織り、髭面ながらも髪を短くし、さっぱりとした印象の浅野忠信、黒のストライプのスーツにグレーのTシャツ、足元は黒のスニーカー、黒縁メガネ姿の光石研、映画よりはラフだが、ファッショナブルな印象ふたりは作品に出演した理由やエピソードを笑いを交えながら、存分に語ってくれた。

浅野忠信にとって、この作品は『地球で最後のふたり』に続き、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督、脚本のプラープダー・ユン、撮影のクリストファー・ドイルらのスタッフとタッグを組んだ作品になっているが、その理由について「『地球で最後のふたり』では簡単ではなかったが、良い時間を過ごせ、結果も出せました。だから、この作品には更なる発見をしようという気持ちで望みました。撮影は同じスタッフなので、前回よりは楽になると思っていたのですが、スタートからぶつかり合い、前作と同じくしんどい思いをしましたが、自分にとって新たな実にもなりました」と撮影の大変さと満足について語った。また、英語の台詞については「(長い台詞を)切って切ってと頼み込み、減らしてもらった」と告白する一幕もあった。

一方、光石研は「出来上がったチームに入っていくのは不安だったが、浅野さんの助言やタイのスタッフたちの温かさもあり、毎日、楽しく撮影に望むことが出来た」と浅野忠信と同様に撮影の充実感を語ってくれた。舞台挨拶では触れられなかったが、ペンエーグ監督をはじめとしたスタッフたちは空き時間にタイを案内してくれるなど気遣いに満ちた、本当に温かく、充実した撮影現場であったという(もちろん、食事も最高だったという)。そうした充実感はきちんとフィルムに満ち溢れている。

この作品の魅力に関して、浅野忠信は「過ごしたくない時間、間違った方向に進んでしまう瞬間を描いている作品ですので、そうした瞬間に自分が何を選ぶのかを再確認しながら観てもらうと面白いと思います」、光石研は「アジアの様々な国の俳優たちが出演し、それが重層的に折り重なっている作品だと思いますので、何度も観に来てください」とコメント。ロードムービーでありながら、ノワール、男が居場所を見つけていく物語、そして浅野忠信が語るように間違った方向に進んでしまう瞬間を描いているこの作品は、何度観ても新たな発見がある映画的な魅力に溢れている。ぜひ、その細部まで何度でもスクリーンで体感して欲しい。

『インビジブル・ウェーブ』はシネマート新宿、シネマート六本木ほかにて公開中。後、全国順次ロードショー。